Logicが「サンプルの利用許可を取らないといけないのはマジでクソだ」と語る

先日、自身が出版した初の小説『SUPERMARKET』がNew York Timesのベストセラー1位に輝き、音楽以外の分野でも才能を見せつけたラッパーのLogic。そんな彼が自身の本業であるラッパーとしての才能を発揮してきたヒップホップシーンに対し、怒りをぶちまけた。

Logicは昨日、自身のTwitterでこのように呟いた。


「ちょっと言わせてくれ、サンプルクリアランスなんかクソ食らえ。サンプルの利用許諾なんかクソ食らえ。プロデューサー達から金をむしり取ってる奴らクソ食らえ。あとそれを言わない会社もクソ食らえ。これがヒップホップだ。もう繰り返すのに疲れたよ。金はマジでクソだ。これがミックステープが素晴らしい理由だよ」と彼は現在のヒップホップシーンにおけるビジネス構造に対して怒りを露わにしている。

このツイートに続いて彼は、現在のサンプルの利用許諾のプロセスの問題点についての主張を投稿。今のシーンは曲の作成者にコンタクトを取るのが非常に難しく、そのせいで若いアーティスト、特にプロデューサーがしばしば居場所を失っていると彼は主張している。

Drakeの名ミックステープ『So Far Gone』もKanyeのビートのサンプル許諾が降りなかったせいで、なかなかストリーミング配信出来なかったように、これまでも多くのアーティストがスタジオアルバムのサンプルをクリアするという問題に苦しんできた。Logicの言うようにミックステープは商業目的ではないため、このハードルがある程度下がり、アーティストは楽曲作成に関して、ある程度の自由を享受することが出来る。以前、Vince Staplesはレーベルとの契約という観点からスタジオアルバムとミックステープの違いを述べていたが、結局のところ、両者の違いは商業目的かそうでないかというところになってくる。実際、著作権をまるごと無くすというのは不可能に近いだろう。

しかし、Logicが言うように、現在のシーンの構造のせいで若き才能が羽ばたけずにいるという現状は今後のヒップホップシーンのためにも変えていく必要があるのは間違いない。最近は、Lil Uzi Vertなどのようにアーティストとレーベル間の問題が頻繁に取り沙汰されているが、そこにサンプルクリアランスの問題も加わってしまった今、改めて音楽業界のビジネスを見直す必要があるかもしれない。

ちなみにLogicはニューアルバム『Confession of a Dangerous Mind』のリリースを控えているが、サンプルも含めどのような内容になっているのか気になるところだ。

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