ジョージ・フロイドさんの死に伴いTravis Scott、Chance The Rapper、Killer Mikeを始め多くのラッパーたちが声明の発表やデモへの参加を行う
先週ミネソタ州ミネアポリスにて発生した、アフリカ系アメリカ人男性のジョージ・フロイドさんが警察から不当な取り調べを受けている最中に窒息死させられた事件。警察による暴力や人種差別に対する抗議が広がり、先週末には全米で大規模なデモに発展したことが報じられたが、多くのラッパーたちも警察やレイシストに対する抗議の声明を発表している。
Complexによると、日曜の夜にTravis Scottが自身のInstagram上に差別と暴力に抗議するコメントを発表している。彼は「痛みを和らげるために何かを見つけようと考えを加速させた。警察や、俺たちが幸福に生きることを理解出来ていない者の残虐な行為によって兄弟や姉妹を失った俺たちの激しい怒りを適切に表現する言葉も、抑制出来るような言葉も無かった。俺たちが感じている怒りは、個人的な経験と、俺たちの声を聞いてもらいたいという痛みから来ている。対等に、人間として見られるように。俺たちはアメリカの都市の警察政策を変えて改革しなければいけないし、彼らは説明責任をすぐに果たす必要がある。特に、警察が権力を濫用して命を奪った時はな」として、警察や人種差別主義者に対する激しい抗議の意を表明した。また彼は同時に「俺とチームは、この問題が長期的に解決されるように可能な限りのことをするつもりだ」としている。
抗議のコメントを発表したラッパーはもちろんTravis Scottだけではなく、Chance The Rapperは自身のTwitterにて「アメリカは人種差別への寛容さに溢れている。これは間違いなく国が作り上げた物だ」「出版に関わっている人は、慎重に書く必要がある。ストリートで殴られ虐待されている人々を悪とみなさないで欲しい。器物損壊は暴力じゃないけれど、国家の行動は暴力だ。正当に文書化する必要がある」と発言。
No cap America has A LOT of tolerance for racism. It’s literally what the country was built on. https://t.co/ln9tDPWRK3
— Chance The Rapper (@chancetherapper) May 29, 2020
If you hold a pen at a publication, this is the time be carefully intent with your words. Do not demonize the people that are being beat and battered in the streets. Damaging property is not violent. But the actions of the state have been. It must be documented justly.
— Chance The Rapper (@chancetherapper) May 30, 2020
またXXLの記事によればJ. ColeやLil Yachty、Bun B、Swae Lee、YBN Cordaeなど多くのアーティストがコメントを発表、もしくはデモに参加している様子をSNSに投稿している。
@JColeNC and @Dennis1SmithJr Downtown Fayetteville NC for protest today pic.twitter.com/MwmGzl1Odb
— Richmond . (@HereCumMimi) May 30, 2020
他にもRun The Jewelsのメンバーであり活動家でもあるKiller Mikeが、アトランタでのデモに際しスピーチを敢行。人種差別に対する激しい怒りと悲しみを表明しながらも、同時に暴動や略奪行為ではなく選挙によって根本的な構造改革を果たすべきであるとの主張を行っている。
アメリカ全体を揺るがす動きへと発展した今回の事件。もちろん人種差別や警察の腐敗といった問題はここ日本に居る我々にとっても対岸の火事ではない。ブラックミュージックや黒人コミュニティから発展したカルチャーのファンである我々にとっても、人種差別によって人の命が理不尽に奪われている状況を看過することは出来ないだろう。Instagramアカウントの@ko_archivesの投稿には、日本に住む我々がアメリカで起こっているデモをサポートする方法が詳細にまとめられている。また経済的に余裕のある方は、Reclaim the Block、North Star Health Collective、Black Visions Collectiveなどデモに様々な関わり方をしている団体へのドネーションの方法も紹介されている。
これを読んでいる方も、是非SNS上で「#BlackLivesMatter」と声を上げることや、寄付などといった方法での様々なサポートを行ってみて欲しい。