【特集】今だからこそ観たいNetflixの音楽をテーマにした作品

新型コロナウイルスの影響により家にいる機会が何かと多い現在、映画やドラマなどを観てリフレッシュしている人も多いだろう。そこでFNMNL編集部は、ストリーミングサービスのNetflixで観る事ができる、音楽をテーマにしたおすすめ作品をピックアップ。

時間のある今だからこそ観たいものが盛りだくさん。カテゴリ毎に分けているので、気分に合わせてチェックしてみて欲しい。

映画編

一概に映画といっても作品数は星の数ほど合って、何から観ていいのか分からない。そこでFNMNL編集部は、センスのいいサウンドトラックが鍵となる作品をチョイス。ハートフルストーリーから、主人公が悪戦苦闘し成長する物語など、ジャンルレスにラインナップ。気になった音楽は是非Shazamしてみて欲しい。

『ビート -心を解き放て-』

姉をギャングに殺され、トラウマで家から一歩も出れなくなってしまった主人公。彼の唯一の楽しみは姉が遺した機材でビートを作ることだった。彼の家に、元A&Rの学校の職員が訪れ、主人公の才能に気づく。2人は楽曲制作を通して次第に心を通わせ、デビューを目指して動き出す。引き篭もりだった彼の心境にも変化が現れ...。

主人公の姉の遺したサンプリングのヴォーカルが度々出てくるのだが、これが何とも切なく、BGMと合わせて映画の世界観に引き込んでいく。主人公がプロデューサータグをA&Rの声にし、2人の信頼関係が築かれる様を間接的に描いているシーンや、VALEEの"Womp Womp"のBGMには個人的にグッときた。(島田)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80216302?s=i&trkid=13747225
Netflix映画「ビート -心を解き放て-」独占配信中

 

『はじまりのうた』

失意のシンガーソングライターと崖っぷちのプロデューサーが手を組んだ。ニューヨークのありとあらゆる街角で音楽は奏でられ、魔法のように奇跡を起こしてゆく。

アカデミー歌曲賞にノミネートされた劇中曲“Lost Stars”をはじめ、インディーポップ色の強いサウンドトラックが魅力。キーラ・ナイトレイ演じるシンガーソングライターの主人公グレタとマーク・ラファロ演じるプロデューサーのダンが徐々に心を通わせる様子もキュートな作品だ。「Carpool Karaoke」でお馴染みのコメディアンジェームズ・コーデンやMos DehことYasiin Bay、Maroon 5のAdam Levinが出演している点にも注目。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/70307852?s=i&trkid=13747225

 

『シェフ』
一流レストランの料理長が、SNSで人気の料理評論家に酷評されクビになる。心機一転でトラックの移動販売を始め、今まで仕事で疎かになっていた息子やパートナーにも協力して貰いながら、徐々に人生を取り戻し出す。

まず、出てくる料理が美味しそうすぎる。格式高いレストランで働いてた頃からみるとトラックで移動販売はギャップがすごいが、うまいものに高い安いもないよなと。そして、主人公自身の料理への愛が伝わってくる。何の分野においてもプロフェッショナルはめちゃくちゃかっこいい。今、自分が取り組んでいる仕事に対して疑問を抱いたら、一度見て観て欲しい。「何でこの仕事始めたんだっけ?」と省みるきっかけになるかもしれない。(島田)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/70297087?s=i&trkid=13747225

 

『シング・ストリート 未来へのうた』

80年代のダブリン。不況のあおりをうけ、荒れた学校に転校した少年は、謎の美少女のハートを射止めるためバンドを結成。運命のMV作りに乗り出すが…。

アイルランドを舞台に、バンドを結成した少年の淡い恋と青春を描く物語。監督は『はじまりのうた』と同じジョン・カーニーが手掛けており、こちらも80年代のUKで絶大な人気を誇ったDuran DuranやThe Cure、Hall & Oatesなどの音楽がフィーチャーされた作品となっている。主人公らが音楽に目覚める瞬間の初々しさや80年代感あふれるオリジナル楽曲など、とにかくキラキラとした世界が広がる映画だ。音楽とともに青春を過ごした人なら誰が見ても胸が熱くなるに違いない。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80096631?s=i&trkid=13747225

 

『オール・アイズ・オン・ミー』

ヒップホップ界のトップへと上り詰めたトゥパック・シャクール。だが、その過激なリリックと不屈の精神ゆえに、常に心の闇と命の危険に向き合うことになる。

2Pacの生涯を題材にとった伝記映画。スターダムを駆け上がる一方で暴力に溢れた世界を生きる2Pacの姿からウェッサイの光と闇を克明に描き出している。NWAの結成からEazy-Eの死までを描いた映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』と合わせて、90年代のヒップホップファンは必見の作品だ。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80117944?s=i&trkid=13747225

 

ドキュメンタリー編

FNMNL読者であれば誰しも通る音楽ジャンル、ヒップホップの今更聞けない歴史と現状をまとめたインタビューや、社会問題を取り上げたドキュメンタリーなど、社会情勢が不安定な今こそ見るべき作品も。レジェンド達のバックグラウンドを知ることにより、ヒップホップを聴くのが断然楽しくなったり、先人の失敗から学んだりと、今後の人生にも生きてくる機会があるはずだ。

『RAPTURE ヒップホップの世界』

画期的な躍進を続けるラップアーティストたちが、自身の人生を語る。世界中の文化に影響を与えるヒップホップの活気と魅力が詰まったドキュメンタリーシリーズ。

NasやT.I.、Logicなど回ごとに様々なラッパーをフィーチャーし、彼らの創作の原点やバックグラウンドを追うドキュメンタリーシリーズ。NasのレーベルMass AppealとNetflixが共同で製作しているだけあり、コアなヒップホップファンにとっても大満足な内容に仕上がっている。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80145087?s=i&trkid=13747225
Netflixオリジナルシリーズ「RAPTURE ヒップホップの世界」独占配信中

 

『ヒップホップ・エボリューション』

ヒップホップの創成期から黄金時代90sをメインに、当事者達にインタビューしたドキュメンタリーシリーズ。現在シーズン4までが公開されている。

インタビューはもちろん、MVや当時のTVで放送された動画、オリジナルのリリックムービーなど、あらゆる素材を駆使して構成しているのでテンポがよく見てて飽きない。1組のアーティスト毎のインタビュイーも多く、多角的な視点から当時を振り返るので、影の功労者の存在など、文字上では知る事ができない事実も。インタビューで興味関心が盛り上がってきた絶妙なタイミングで名作のMVが流れるので、ヒップホップファンとしては興奮が抑えきれない。東西の有名な争いはもちろん、フォーカスが当たりにくいサウスまで網羅しているので、これを見れば間違いなしだ。サウスの先駆者OutKastの授賞式でのスピーチにて、東西だけがヒップホップじゃない!サウスも頑張ってるんだ!という意思表示のシーンは涙無しでは観れない。と私情が入り乱れてしまったが、現行のヒップホップしか聴かないヘッズにこそ一度見て欲しいドキュメンタリーだ。基礎を学ぶことにより、もっとヒップホップが面白くなる事間違い無し。(島田)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80141782?s=i&trkid=13747225
Netflixオリジナルシリーズ「ヒップホップ・エボリューション」シーズン1~2独占配信中

 

『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』

オシャレな私有島に集う豪華な音楽フェスとして派手に売り出されたFYRE(ファイア)は、ある実業家の思い上がりと杜撰な運営により未曾有の惨事に終わる。

世紀の大失敗に終わり伝説となった音楽フェス『FYRE Festival』の軌跡を追ったドキュメンタリー。FNMNLでも何度か紹介を行なっているが、イエスマンのみを周りに集め反対意見を一切耳に入れない組織のトップや、成功のビジョンのみを頭に思い描き現実を一切見ようとしない姿勢、そして現場で働く末端の人々を軽視している点などは東京オリンピック、新型コロナウイルスを巡る現在の日本との状況と非常に重なる部分があり、公開当時と比べより真に迫った恐ろしさを体感することが出来そうだ。ドキュメンタリー、社会風刺、サイコホラーなどがお好きな方はもちろん、混乱の渦中にいる我々全員にとって観る価値のある作品だろう。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/81035279?s=i&trkid=13747225
Netflix映画「FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー」独占配信中

 

『HOMIE KEI チカーノになった日本人』

抗争や殺人が絶えないアメリカの極悪刑務所に収監された元ヤクザ。そこで、チカーノと呼ばれる最恐のギャンググループと出会い、男の人生観は大きく変わる。

アメリカの刑務所に収監された日本人KEI氏に密着したドキュメンタリー。メキシコ系ギャングであるチカーノとの交流を通してKEIの内面に訪れた変化、そしてその後の人生を描いている。ヒップホップが多く使用されたサウンドトラックも楽しい。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/81170139?s=i&trkid=13747225

 

『トラヴィス・スコット: Look Mom I Can Fly』

Travis Scottの半生を描いたドキュメンタリー。ラッパーとしてだけでなく、パフォーマーとしての拘りや、家族への愛情などがフォーカスされている。

素の彼の表情を垣間見る事ができるこちらの作品は、ファン必見。今となっては微妙な関係が報道されているKylie Jennerや、愛娘Stormiちゃんなどの家族を愛する様子が暖かく描かれており、ファンとしては惜しい気持ちに。ライブパフォーマンスに関して細部まで厳しく指導している様子には、ラッパー以上にパフォーマーとしてのプライドが垣間見えた。こちらの紹介記事も併せてチェックしてみてほしい。(島田)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/81046796?s=i&trkid=13747225
Netflix映画「トラヴィス・スコット: Look Mom I Can Fly」独占配信中

 

『スヌープ・ドッグ ロード・トゥ・ライオン』

ヒップホップ界の王者は、レゲエの聖地ジャマイカで何を感じ何を思うのか。レゲエ歌手スヌープ・ライオンへの転向を決めたスヌープ・ドッグの魂の旅に密着。

Snoop Doggが一時期レゲエディージェイ「Snoop Lion」への転向を決めた(今となっては「そんなこともあったな」という感じだが)際のジャマイカへの旅に密着したドキュメンタリー。過酷な人生を生き多くの仲間を失ったSnoop Doggが愛と平和を求めジャマイカを訪れ、レゲエの修行に励む様を描く。突然のラスタファリ宣言はレゲエシーンから多くの批判を浴びるなどの騒動を起こし、その後あっさりとレゲエを捨てゴスペルアルバムを制作している辺りにSnoop Doggの良くも悪くもいい加減な面が現れているが、このドキュメンタリー自体は彼の想いが伝わり感動的なものに仕上がっている。ジャマイカのレゲエシーン事情が分かる点も魅力。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/70261178?s=i&trkid=13747225

 

ディファイアント・ワンズ:ドレー&ジミー

言わずと知れたギャングスタラップの代表的なプロデューサー、DR.DRE。彼のデビューから成功、挫折、復活への道のりと、それを支えたビジネスマンJimmy Iovineとのストーリー。

90年代に一世を風靡した西のギャングスタラップ。その繁栄を支えたプロデューサー/MC・DR.DREの、世間一般のイメージとは異なる、彼の弱さにフォーカスしているドキュメンタリーだ。彼の手掛けるビートは力強く、90sウェッサイのヒップホップ=DR.DREのビートと言っても過言ではないだろう。そんな「強者」イメージの代表格である彼が、テクノ全盛期に紫色でサテンの手術着を着てDJを始めたこと、Death Row Recordsに嫌気が差し独立してレーベルを立ち上げるも、ヒット作が出ずスランプに陥ったことなど、彼も一人の人間であることを思い知らされる内容となっている。そして低迷を乗り越え、『The Chronic』以降の世界的大ヒット作となる『2001』をリリース。アルバムの"Still D.R.E."にて「俺は変わっていない。DR.DREだ!」のリリックに繋がっていると思うと、一ヒップホップファンとして非常に感慨深かった。そしてもう一人の主役であり、ビジネス面でDR.DREを支える影の功労者Jimmy Iovine。元音楽プロデューサーであり、ビジネスでも成功を収めたかなりのやり手。DR.DREと共にbeatsを立ち上げ、Appleに買収の話を進めていた。取引中の情報公開前にDR.DREが酔っ払ってFacebookで全世界にバラすというハプニングが発生しても、ジミーのおかげで何とか丸く収まってしまうという。Jimmy Iovineがあって今のDR.DREがあるのだ。DR.DREのファンとして、Jimmy Iovineに感謝...(島田)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80214552?s=i&trkid=13747225
Netflixオリジナルシリーズ「ディファイアント・ワンズ:ドレー&ジミー」独占配信中

 

ドラマ編

『Unsolved 未解決ファイルを開いて』

90年代の人気ラッパー、トゥパック・シャクールとビギー・スモールズの殺人事件。世間を騒がせた実在の迷宮入り事件を基に、混迷する捜査の行方を描いたドラマ。

2PacとNotorious B.I.G.、二人の伝説的ラッパーが続けて銃殺された事件を元に制作されたドラマ。Death RowとBad Boyによる東西抗争というヒップホップファンにはお馴染みの史実を題材としながら、犯罪ドラマとしてのスリルや強度を兼ね備え、そして生前の二人の魅力が伝わる内容に仕上がっている点が魅力。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80177416?s=i&trkid=13747225

 

『ゲットダウン』

犯罪と貧困がはびこるこの街で、若者たちが持てる才能と魂のすべてを込めてブレイクビーツに乗せたサウンドが、音楽シーンに革命を起こす。

『ロミオ+ジュリエット』、『ムーラン・ルージュ』などの名匠バズ・ラーマンがヒップホップ誕生前後のブロンクスを描いたドラマシリーズ。ラップ、DJ、グラフィティ、ブレイクダンスのヒップホップ4大要素がいかにして誕生しカルチャーとして育まれていったかをGrandmaster FlashかKurtis Blowらの監修の元描くと同時に、夢を追う若者の青春を鮮やかに描く物語だ。残念ながら様々な事情で制作は打ち切られ完結してしまっているが、ヒップホップファンならずとも必見の傑作である。(山本)

作品リンク
https://www.netflix.com/title/80025601?s=i&trkid=13747225
Netflixオリジナルシリーズ「ゲットダウン」パート1~2独占配信中

 

Info

Netflix
https://www.netflix.com/

related

PUNPEEと原島“ど真ん中”宙芳による板橋兄弟が縁がある中目黒solfa、恵比寿BATICAなど4店舗による配信プロジェクトに登場

中目黒solfa、恵比寿BATICA、下北沢COUNTER CLUB、ANDY’S STUDIOの系列4店舗は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響と都や政府の外出自粛の要請を受け3月末から営業自粛を行なってきた。

渋谷の名所Beat Cafeがクラウドファンディングをスタート

来日するアーティストが立ち寄るなど、渋谷の名所として知られているミュージックバーBeat Cafeが新型コロナウイルスの影響を受けているためクラウドファンディングをKickstarterでスタートさせた。

マリファナが新型コロナウイルスの感染防止に効果的であるとする研究がカナダで発表される

新型コロナウイルスことCOVID-19の治療薬やワクチンの研究が日夜進められている昨今。そんな中、新型コロナウイルスの感染抑制に大麻が効果的であるとする研究がカナダから発表された。

most popular

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。