「アメリカ人の30%が新型コロナウイルスに関する陰謀論を信じている」との調査結果が発表
新型コロナウイルスの流行に伴い世界的な混乱が起きている昨今。ここ日本でも感染者数は増加の一途を辿り、十分な休業補償が得られないため多くの人々が苦しみの声をあげている。一方で今回のCOVID-19が中国から発生したことでレイシズムから来る陰謀論を唱える人々も残念ながら少なからず存在するが、そんな中アメリカで新型コロナウイルスに関する陰謀論についての調査結果が発表された。
Complexによると、アメリカの調査会社Pew Researchが「アメリカ人の約30%がCOVID-19についての陰謀論を信じている」とする調査結果を発表した。2月10日から16日にかけて実施されたアメリカの成人8914人を対象とした調査によると、そのうちの23%の人々がウイルスは意図的に開発されたものだと信じており、6%は誤って開発されたものだと信じているという。つまり、およそ30%がCOVID-19は中国の研究所で人工的に作られたものだと信じているようだ。また、これらの陰謀論を信じている人々は共和党支持者である傾向があったとのこと。
新型コロナウイルスの発生源については未だに議論が進められているが、研究所にて作られたものではなくコウモリが媒介となって発生したとの見方が大きい。中国の市場で取引されたコウモリの中に存在するウイルスが人間に伝染したことが起源であるとする説も存在するが、残念ながらこれらの説がレイシズムに結びついてしまう傾向も世界的に多く見られるものだ。ウイルスの発生源についての議論に伴い多くの陰謀論やフェイクニュースが出回る現状について、WHOはフェイクニュースの拡散を「インフォデミック」と呼び強い懸念を示している。またGoogleが陰謀論に関するファクトチェックのために650万ドル(約7億円)の資金を用意したことも発表された。
未だに不明瞭な部分の多い新型コロナウイルスについてのニュース。疑心暗鬼になってしまうのも仕方のないことだが、とにかくモラルを強く持ち安易な陰謀論に流されまいとする態度が我々に必要なことは間違いない。