違法アプリ『Music FM』の利用実態に関するアンケートが公開 | 7割以上が使用経験ありと回答

ナイル株式会社が運営するスマートフォンユーザー向けアプリ紹介サービス「Appliv(アプリヴ)」が、6/18から6/25の期間で、10代から30代の男女1,203人を対象に、『Music FM』の利用実態に関するアンケート調査を行なった。

『Music FM』は無料で様々な楽曲が聴けるアプリで、著作権者・制作会社などの許可なく楽曲の配信が行われており、違法性などが度々指摘されている。

回答者に「MusicFMを知っていますか?」と質問。その結果、過半数を超える57.0%が「知っている」と回答。年代別に分けると15歳~19歳の認知率が圧倒的に高く、8割近い77.5%が『Music FM』を知っていると回答した。15歳未満・20代でも認知率は過半数超え、最も少ない30代でも4割を超えており『Music FM』が幅広い世代に知られていることが分かる。

『Music FM』を実際に使ったことがあるか聞いたところ、41.0%が「現在使っている」と回答。さらに31.8%が「過去使っていた」と回答し、合わせると7割以上が一度は使ったことがあるという事に。この回答を年代別に見てみると、「現在使っている」と回答した割合が特に高い年代は「15歳~19歳(43.3%)」「20歳~29歳(45.2%)」であることが分かった。

次に「現在使っている」と「過去使っていた」の回答の年代別構成比を出してみると、現在と過去ともに15歳~19歳の割合が最も高いことが分かります。次に多いのは20代で、現在の利用者の約3割を占めている。

 

『Music FM』を「現在使っている」または「過去使っていた」と回答した499人に、『Music FM』を使う理由について質問したところ、「無料だから」が最多で74.7%となった。

次に、『Music FM』を現在使っていると回答した281人に「Music FM以外で音楽を聴く方法は?」と質問。トップは64.4%で「YouTubeなどの動画サービスで聴く」でした。また「CD音源をスマホに入れる(32.0%)」「配信サービスの有料会員(23.8%)」「販売サイトでの楽曲購入(12.8%)」に。

『Music FM』を過去使っていた218人には、現在何で音楽を聴いているか質問。割合の差はあるものの前問とほぼ同じ傾向の回答が得られましたが、「配信サービスの有料会員」と「販売サイトでの楽曲購入」の割合が下がっています。「配信サービスの無料会員」「配信サービスの有料会員」「販売サイトでの楽曲購入」は、現在『Music FM』を利用している方の回答と比べて大きくポイントを下げた。

『Music FM』の元使用者に「定額音楽配信サービスを月いくらまでなら利用するか?」と質問。やはり「有料なら使わない」が最も多い回答となり、ついで500円までという回答が多かった。

最後に、現在も『MusicFM』を使用している利用者に「Music FMがなくなったらどうしますか?」と質問したところ、55.2%が「代わりのアプリを探す」と回答、Q5である程度の回答を得ていた「音楽配信サービス」「CD」「販売サイト」の割合はグッと低くなってはいますが、3割程度は有料サービス(定額音楽配信サービス、CD、楽曲販売サイト)に移行する意思もあるようだ。

■アンケート回収者内訳

<性別・年代>
性別
男性:586人(48.7%)
女性:617人(51.3%)
合計:1,203人

年代
15歳未満:244人(20.3%)
15歳~19歳:298人(24.8%)
20歳~29歳:330人(27.4%)
30歳~39歳:331人(27.5%)

<職業>
公務員:31人(2.6%)
経営者・役員:4人(0.3%)
会社員(事務系):133人(11.1%)
会社員(技術系):80人(6.7%)
会社員(その他):128人(10.6%)
自営業:10人(0.8%)
自由業:14人(1.2%)
専業主婦(主夫):57人(4.7%)
パート・アルバイト:121人(10.1%)
学生:532人(44.2%)
その他:93人(7.7%)

RELATED

「新型コロナウイルスの影響でストリーミングサービスの再生回数が減少している」との調査結果が発表

世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスことCOVID-19。一部の国では他者との濃厚接触を避けるために外出制限がなされ、音楽を始めとするエンターテイメント産業への影響も指摘されてきた。一方でユーザーが自宅にいる時間が増えることで音楽ストリーミングサービスにとっては利用時間を増やすチャンスとなるのでは、との見方も存在していたが、そんな中COVID-19がストリーミングサービスにも打撃を与えていることを明らかにする調査が発表された。

2019年のアメリカのストリーミング収益が2017年の全ての音源での収益を超えたと発表

ここ数年の間、ストリーミングサービスで音楽を聴くことが一般的になったことは言うまでもない。特に欧米ではほとんどのリスナーがApple MusicやSpotifyなどのサービスを使用しており圧倒的な普及率を誇っているが、今回、アメリカの音楽業界全体での昨年のストリーミング収益が2017年の約2倍を記録したことが発表された。

「25歳以下の音楽ファンの内15%がアルバムを通して聴いたことがない」とする調査結果が発表

ストリーミングサービスで音楽を聴くことが一般的になり、プレイリストや楽曲単位での聴き方が主流となりつつある昨今。それに伴いアルバム単位で音楽を聴く人が減ったとの意見も頻繁に見られるが、今回、若いリスナーがどのように音楽を聴いているかを調査した結果が発表された。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。