DJ LEAD『HOT 97 SUMER JAM TOKYO MIX CD』リリース記念インタビュー | 世界のHIP HOPシーンへ乗り込んだ男から届いた痛烈なメッセージ

1998年からの多岐に渡る国内活動を経て、2009年にNYを拠点とするトップDJ集団=The Heavy Hittersに日本人として初めて正式加入したDJ LEAD。2013年には世界で最も権威あるNYCのヒップホップFMステーション=「Hot 97」で自身のレギュラー番組「International Hour」をスタート。また世界最大のHIPHOPフェス『HOT 97 SUMMER JAM』に2014、2015年と2年連続の出演。

彼は国内最大のアーバン・フェス『SPRINGROOVE』、さらにはUS/ヨーロッパ/アジアツアーなど、世界を縦横無尽に飛びまわっている。DJ LEADは現在US以外では初の開催となった『HOT 97 SUMMER JAM TOKYO』の仕掛け人および看板DJとして、日本のシーンをダイレクトに繋ぐ「世界を知るDJ=シーンの最重要人物」として唯一無二の活躍を見せている。

12/14、DJ LEADは『HOT 97 SUMMER JAM TOKYO MIX CD』をリリースし、HIP HOPの祭典の熱気をパッケージ化。USで熱が高まっているHIP HOP、そして様々な出来事があった2016年をプレイバックするサウンドトラックになっている。FNMNLはDJ LEADに、日本と世界のHIP HOPのパーティの違いや、彼のリアルなHIP HOPの経験、将来の目標について話を聞いた。

Interview by Jun Yokoyama

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今ニューヨークは何時頃ですか?最後に何を食べて、誰といますか?そして今、何を聴いていますか?このインタビューを答えてくれている周りの事を教えてください。

DJ LEAD - 今SOHOのホテルで一人でこの原稿を書いてます。お昼の2時過ぎに、近くにある、昨日DJ BIG BENに教えてもらったBlue Ribon Fried Chickenを食べて帰ってきて、Nathanielってシンガーから送られてきたRemy Ma とpapooseとの新曲"Black Love remix"や、ガーナのラッパーから送られてきた新曲など、メールボックスに個人的に届いた新曲をチェックしながら書いてます。

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Photo by Jun Yokoyama

この夏、HOT 97 SUMMER JAM TOKYOがすべて終わった時、DJの皆さんとセルフィーを撮っていた時の気持ちを教えてください。

DJ LEAD - みんな凄くイイ笑顔だったし、やって良かったーって、、心から思いました。

HOT 97 SUMMER JAM TOKYOのオーディエンスのリアクションはどうでしたか?DJ LEADさんの考え方を変えるインパクトがある経験になりましたか?

DJ LEAD - 日本にもこんなにUS HIP HOPが好きな人がいるんだ!って再認識させられたし、アイドル的なファンじゃなくて、音楽やカルチャーとしてHIP HOPが本当に好きで、プレミアになってたチケットを頑張ってゲットして遊びに来てくれたのが凄く伝わりました。

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Photo by Jun Yokoyama

DJ LEAD - それと同時に、日本語ラップとUS HIP HOPのファン層が昔よりも離れているなと感じました。例えばフランスやタイとかでも自国アーティストの曲は普通にクラブでかかるし、USが好きな人も自国の曲も好きだったりする。ファン層を二分してしまってるのは単純に数字だけ見てもシーンにとって勿体ないし、なんとかしたいなと。

HOT 97 SUMMER JAM TOKYOの最後にDJ LEADさんは、クラウドへの謝意と来年は5倍の規模で戻ってくることを誓ってくれましたが、『HOT 97 SUMMER JAM TOKYO』はファンたちにとってどのような存在でありたいと思っていますか?

そして一人のDJとして、そして日本とアメリカのシーンを繋ぐ一人の人間として、今後HOT 97 SUMMER JAM TOKYOをどのような存在にしていきたいですか?

DJ LEAD - NYに行こうと思ったら普通に仕事してる人は中々いけるものじゃないので、日本にいながら本場の本物のHIP HOPのSHOWを見てもらえたらなって思います。

いいSHOWを作るにはアーティストだけブッキングすればいいってものでもないんです。HOT 97 SUMMER JAM TOKYOは音響、照明から舞台演出に、その他のスタッフまで本国NYから合わせて50人近くのスタッフが来日して一緒にSHOWを作っています。

僕が心からヤラれたHIP HOPのSHOWを見て、それにヤラれてラップやDJを始める若い子がでてくるのも嬉しいし、毎年お客さんにとって思い出に残るSHOWになればと思います。

DJ LEADさんが所属しているラジオ局HOT 97はHIPHOPなどアーバン・ミュージックオンリーのラジオ局ですが、日本のリスナーにとってそのようなラジオ局が存在すること自体が難しいと思います。HOT 97とは音楽ファンやニューヨーカーにとってどのような存在で、どういう風に聴かれているのでしょうか?

DJ LEAD - HOT 97は生活に密着したラジオ局だと思います。生放送でリスナーの誕生日や卒業を祝ったりもするし、Thanksgivingやクリスマスなど、行事ごとの週末はDJ達が100時間くらいノンストップでミックスをして各行事ごとのハウスパーティーに華をそえます。

また、TwitterなどのSNSを通じてリスナーとDJがダイレクトにつながってる世界的に有名なNYのローカルラジオっていうイメージです。地元の生活に密着してるってところがポイントかなと、。

DJ LEADさんが担当しているINTERNATIONAL HOURは現地時間の朝(深夜)の番組ですが、どのような人が聴いている時間で、リスナーからはどのようなリアクションを得ていますか?

DJ LEAD - 元々はNYのヒットに加えて日本を中心にいろんな国のHIP HOPをできるだけかけていこうっていうコンセプトだったのですが、今は日曜深夜2時のNYのリスナーにあわせて、クラブヒット的な内容になっています。もう4年もやっているので、結構僕の事を知ってくれてる人がクラブにいたりで、聞いた事あるよって声をかけてもらえます。日本人なんで珍しさで覚えてもらえやすいっていう面では得してるかもです。昨日(今日は月曜)もクラブで朝方さっきお前の放送聞きながら来たよって言われました。(笑)

ヨーロッパツアーを経験したり、今はNYのクラブツアー中ですが、DJとして海外のさまざまな人種、国、文化のオーディエンスを相手にDJする時に大事にしていることを教えてください。日本でプレイする時と同じでしょうか?それとも違うマインドセットで挑むのでしょうか?選曲やMCについても教えて頂けますか?

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DJ LEAD - 絶対にロックしたるっていう気持ちはどこでやる時もかわりませんが、DJは全く違うマインドでやっています。クラブシーンは結局ローカルのDJがつくる文化だと思うので、国によって全く違うと思います。曲を変えるスピードや展開一つとってもヨーロッパとNYでは全然違うし、NYとLAでも全く違う。ヨーロッパの中でも国によって違うし。

NYはオリジナルを好むけど、ヨーロッパは基本Mash Upの方がうけるし・・・でも、、EUでもアムスだけはNYにかなり近かったり、、アジアはコマーシャルの意味合いが違ったり。

DJ LEAD - NYでコマーシャルっていうと今だとFutureやYoung M.A.だったりするんですが、その感覚でNY以外の国でやると濃すぎるっていわれたり、、、とういうか、NYはアメリカの中でもだいぶ特殊というか、全く違うと思います。

なんせHIP HOPの生まれた街なので。それにNYの中でも地域やパーティーに集まる人種によって全然違うし、その感覚はやはり10年以上NYでパーティーに行き続けて養えたものだと思ってます。

 

MCはNYに限ってはあんまりしゃべらないようにしています。僕みたいに英語が下手な非ネイティブはNYではしゃべらない方がクールだったりするので、、、。でもアジアやヨーロッパの非英語圏なら、そんなにみんな気にしないので、僕の英語力でも多少は気にならずいけるとこもあるので、国によってあわせます。

日本でやる時は僕の母国なので、流石にお客さんが何を聴きたくて遊びにきてるかは考えなくてもわかりますし、日本は楽しいですよ!海外に行って帰って来たら、いつもやっぱり日本は楽しいって再認識させられます。


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