「インディペンデント映画の父」ジョン・カサヴェテスが残した5作品の日本最終上映が決定
「インディペンデント映画の父」と称され、ジャン=リュック・ゴダールやマーティン・スコセッシ、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュといった巨匠から敬愛された映画監督ジョン・カサヴェテスの名作5タイトルの日本最終上映が、8/14(金)からUPLINK 渋谷でスタートする。
NYで生まれたカサヴェテスは、ハリウッドの商業主義に対抗し、公私ともに最良のパートナーである女優ジーナ・ローランズや信頼できる仲間たちと「自分の撮りたいものを撮る」という信念のもと、自身の俳優活動で得た収入を注ぎ込んで映画を製作し、インディペンテント映画の可能性を知らしめた名監督。現在公開中の『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』を監督したグレタ・ガーウィグやヤン・イクチュン、濱口竜介など目覚ましい活躍をする世界中の若手監督たちにも絶大なる影響を与えている。
今回の日本最終上映では、1989年に59歳で逝去したカサヴェテスが世に残した監督作品11本の中から代表作5本を一挙に上映。マンハッタンで暮らす若者たちのありのままの姿をシナリオなしの即興演出で作り上げ、世界を驚かせた監督デビュー作『アメリカの影』(59)、中流アメリカ人夫婦の破綻した関係が崩壊へと至るまでの 36時間を描き、ヴェネツィア国際 映画祭で最優秀監督賞を受賞した『フェイシズ』(68)、壊れかけた家庭を繋ぎとめようとする夫婦愛を描き、アカデミー賞主演女優賞、監督賞にノミネートしたカサヴェテスの代表作の一つである『こわれゆく女』(74)。
さらにフィルム・ノワールの雰囲気が漂う異色のサスペンス『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(76)、そして、有名女優の舞台前の極限の緊張を描き、 ジーナ・ローランズがベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞した『オープニング・ナイト』(77)をラインナップ。
2012年の特集上映『ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ』でも同じ5作品が上映され、5週間のロングラン上映で週を重ねるごとに口コミが広がり幅広い客層が来場した。普遍的な「愛」をテーマに、人間の内面に潜む「孤独」や「狂気」をすくいあげ、人間の真の姿を追求し続けたカサヴェテス。実験的な演出によって生み出される俳優たちのありのままの姿は、台詞に出さずともその心の痛みが聞こえるほどに 生々しく、観る者の感情を大きく揺さぶるだろう。
Info
●特集タイトル:「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」日本最終上映
●公開表記:8/14(金)よりアップリンク渋谷、8/28(金)よりアップリンク吉祥寺・アップリンク京都にて開催!
アップリンク渋谷:8 月 14 日(金)~8 月 27 日(木) TEL:03-6825-5503 HP: https://shibuya.uplink.co.jp/
アップリンク吉祥寺:8 月 28 日(金)~9 月 13 日(日)TEL:0422-66-5042 HP: https://joji.uplink.co.jp/
アップリンク京都:8 月 28 日(金)~9 月 13 日(日) TEL:075-600-7890 HPL: https://kyoto.uplink.co.jp/