iPadでのビートメイクについてベテランプロデューサーのBuckwildが「ビートを作るのは機材じゃない、気持ちだ」と語る
DTMなどの技術の進歩によって、音楽を作る方法も多様化している昨今。先日、MadlibがFreddie Gibbsとのコラボアルバム『Bandana』のビートを全てiPadで制作したことを明かし、それをきっかけに様々な議論が巻き起こっている。
Madlibは先月末に自身のTwitterにて「『Bandana』のビートは全てiPadで作った」とツイート。MadlibといえばMPCなどのアナログ機材を巧みに駆使するイメージが強いため、このツイートは大きな話題を呼んだ。
I made all of the beats for Bandana on my iPad.
— Madlib (@madlib) 2019年6月29日
その後彼は「何人か怒ってる奴がいるな。俺は自分が好きな良い音楽を作り続ける。90歳までやり続けるよ。(中略)iPadのツイートは、言い訳をするなと言いたかったんだ。必要ならテープデッキを使う。テクノロジーは自分で作るものだ」と語り、批判に対してリアクションを行なっている。
Some of these niggas mad lmao. I’m gonna keep making good music I like. I’m gonna keep doin my thing till i’m 90. i’m gonna keep getting better. That iPad remark was just to say stop making excuses - use a tape deck if necessary. Technology is what you make it.
— Madlib (@madlib) 2019年7月1日
Geniusによると、Notorious B.I.G.などを手がけたプロデューサーのBuckwildがこの騒動に反応。「俺はルーズリーフでビートを作るよ」とのツイートを行なった。
I MAKE BEATS ON LOOSELEAF PAPER
— IG : BUCKWILD_DITC (@BUCKWILD_DITC) 2019年7月2日
この発言についてHipHopDXに取材を受けた彼は、「みんなにいつも言ってるのは、ビートを作るのは機材じゃなくて気持ちだってことだ。お前の気持ちがそうしろと呼びかけるから、お前はその機材を使っているんだ」と、使用機材は作る音楽に関係ないという持論を展開。さらに90年代に使われたサンプラーの名機SP-1200が最大10秒のサンプルしか保存出来なかったことに触れ、「今は無限にサンプリングすることが出来る。俺はこんな日々を夢見てたんだ。頭が古い奴は90年代にこだわり続けているが、技術の進歩について行かない奴はリアルじゃない」としている。
現在はiPadでビートを作るプロデューサーも多く、Garage bandなどのソフトだけでなくシンセやドラムマシン、サンプラーなどのアプリも数多く販売されている。これからはビートメイクの際にiPadを使うという選択肢が更にポピュラーになって行くのだろうか?