Trippie Reddが用いる「666」が悪魔崇拝として批判されることに怒りを表す
Trippie Reddは自らが用いた「666」が悪魔の数字と結び付けられていることにInstagramで怒りを露わにしている。「666」は黒人であることのメタファーであるとTrippieは主張。アーティストと悪魔崇拝が結び付けられることは珍しくないが、そもそも悪魔崇拝とは何だろうか。
今週水曜日、Trippie ReddはInstagramのStoriesで"666"の意味についての投稿をしている。
Trippieはここで以下のように説明。
「お前らの多くが現実を見られていない。6つの陽子、6つの中性子、6つの電子。黒人の肌がもつメラニン。お前らはちゃんと調べてるのか。どうして俺がTR666と言うのか?それはTrippie Reddが黒人で、でもTrippie Reddはやっぱりダークでもあるからだ。俺はダークな音楽を作る、で俺は黒人だ、だからそれをメタファーとして使ってるんだ。みんな、ちゃんと物事をリサーチしてくれ。666が獣の数字だとか言ってる奴らがいるんだ。」
また、Trippieは「これはブラックパワーの象徴だ。」と最後に付け加えている。
アーティストの表現と悪魔崇拝が結び付けられることは珍しくなく、例えばLil Uzi Vertが十字架を逆さにつけていたことがキリスト教を熱心に信仰するMIgosのOffsetに批判されビーフに発展した件などについてもFNMNLで昨年報じている。
しかしながら、悪魔に関連するモチーフを直接的に表すことが悪魔崇拝につながるとは言えないようで、Anton LaVeyの著作「 The Satanic Bible」によれば真の悪魔崇拝は悪魔を実在物として扱わないと説明されている。これによると、悪魔崇拝は「悪魔を崇めるもの」ではなく、悪魔を「プライドや自由、利己主義」のシンボルとして用いるのだという。この意味において、悪魔的な表現をしているアーティストを単純に悪魔崇拝と結びつけるのは安易だといえるだろう。
(辻本秀太郎)