マリファナ完全合法のコロラド州で動物や果物の形をしたものだけが禁止に
2014年1月にマリファナが完全に合法化されたコロラド州であるが、規制についても先進的な試みが見られる。マリファナが合法とされる地域では、食用のマリファナ産業が盛り上がるようで、様々な種類、形、テクスチャの食用マリファナが流通している。
しかしながら、問題も生じている。ブラウニー、ベアーグミ、ゼリービーンズなど、その形が分かりやすくなればなるほど、誰かが誤ってそれを食べて思いがけずハイになってしまう危険性が高くなってしまうのだ。これは、ベアーグミの形をしたマリファナにたまたま出くわしてしまう子供たちのことを考えると大きな問題である。これに対処するために、コロラド州は動物や人間、そして果物の形をした食用マリファナの生産を禁止する法律を今月制定した。
「10月1日から、人間、動物、または果物の形をした食用マリファナに関わる製品を厳格に禁止する。現実的または架空的な人間、動物、そして果物を想起させるものや、芸術的、戯画的、漫画風にそれらを描いたものについてもここに含まれる。」という新たな法律がコロラド州税務局によって Estes Park Trail-Gazetteより先週掲載された。
ちなみに、TGC(マリファナの有効成分)の偶発的摂取のリスク軽減のためにマリファナ製造業社向けの規制が設けられたのは今回が初めてではない。2015年にはコロラド州でマリファナ製品のパッケージに関する法が定められ、特別な警告(「THC !」と書かれたダイアモンド印)を表記することが義務付けられた。また昨年は新たな法によって、全ての食用マリファナはTHCを10ミリグラム以上含まない断片でなければならず、さらに100ミリグラムというパッケージ毎の上限も定められた。子供たちに誤ってマリファナが届いてしまうことを防ぐためにこれらの法整備が重ねられてきている。
今回の新たな法について、コロラド州税務局長のMike Hartmanは「これは、未成年者のもとにマリファナが届くことを防ぎ、消費者たちの意識を高めることで、州の公衆衛生を最大化させるための重要なステップである。」と語っている。
(辻本秀太郎)