Jay-Zが代表をつとめるTIDALが相次ぐ問題発生のため経営危機に直面?

実業家兼ラッパーのJay-Z(ジェイ・Z)が昨年3月に買収しCEOとなった定額制音楽配信サービスTIDAL(タイダル)が、現在様々な問題を抱え経営危機に直面しているようだ。

アーティスト等との訴訟問題

2月27日、ポストロックバンド The American Dollar(アメリカン・ダラー)のメンバーJohn Emanuele(ジョン・エマニュエル)と同バンドが代表をつとめる映画音楽ライセンス会社 Yesh Music Publishingが、TIDALを「著作権違反」と「特許使用料不完全払い」だとして、民事訴訟の一種である集団訴訟手続きを行った。Yesh Music社らは、「TIDALが計148の音源に対して著作権管理と特許使用料支払いを怠っている」として訴えを示しているが、これに対しTIDALは「音楽配給会社や楽曲使用管理会社を通して規定通りの支払いを全て行っており、Yesh Music社の訴えには誤りがある」と訴えを否認している。

この告訴に対して専門家は、何らかの理由でTIDALがアーティストへの支払いを怠っているか、TIDALは規定通りの支払いをすましているものの、アーティストらが契約内容を誤って理解しているか、この2つの可能性があるのではないかと見ている。

TIDAL主要幹部の度重なる解雇問題

今回の訴訟に加えて、TIDALの重役2名の解雇確定も同じくしてあった。今年3月、CFO/最高財務責任者のChris Hart(クリス・ハート)とCOO/最高執行責任者のNils Juell(ニルス・ジュエル)が、なんと2人同時にTIDALを解雇されたのである。原因は、運営方針の違いやストリーミング・データ管理に問題あったためだという。しかし、詳細に関してはTIDAL関係者らはまだ堅く口を塞いだままである。設立からわずか短期間で3人ものCEO変更があり、今回の主要幹部解雇は3代目CEO Jay-Zが昨年3月にTIDALを買収して以降、早くも2回目である。

また、TIDALは経費削減のためにも運営拠点をスウェーデンとノルウェーからアメリカのNYに移したりと、会社体制変更のまっただ中にある。2015年度の経営内容の公表はまだ正式にされていないものの、厳しい状態にあることは間違いないようだ。

買収問題

経営危機もあって、韓国の大手総合電気会社Samsung(サムスン)がTIDALを買収するのではないかという噂が今年2月後半に一気に広まった。昨年10月にJay-Zが米Samsung本部の訪問をするなど買収の噂は本当だったのかもしれないが、最近の訴訟や解雇など度重なる運営問題によりSamusungのTIDAL買収は完全白紙となったようである。

Kanye West(カニエ・ウエスト)の最新作『The Life of Pablo』独占配信にこぎつけ、会員数の増加に成功したばかりのTIDALに明るい未来はあるのだろうか。

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