SXSW 2017に出展中のソニーブース"The WOW Factory"レポート
米国テキサス州オースティンにて3月12日(日)より開催中のクリエイティブ・ビジネス・フェスティバル「SXSW 2017」にてソニーはブース"The WOW Factory"を出展中。最新技術を活用したプロトタイプや研究開発段階のプロジェクト、ソニーのエンタテインメントコンテンツと組み合わせたアトラクション型の展示など、全13プロジェクトを展示中。
ブースでは、デバイスを装着することなく、自然なインタラクションにより没入体験を楽しめる体験システム「IMMERSIVE SPACE ENTERTAINMENT (イマーシブ・スペース・エンタテインメント)」などを世界初披露した。
新しいテクノロジーによってデジタルとフィジカルを融合させるソニーのユニークなプロジェクトや最新機器の展示のレポートが届いたので写真をまじえながら紹介。
今回のSXSWでソニーは、ほぼ全ての展示において、来場者に実際に触れることのできる体験型の展示をそろえ、インタラクティブな体験を提示した。
1. A BLANK CANVAS COMES TO LIFE
- Crystal LED Integrated Structure Display System- 微細なLED素子を光源とする独自開発の高画質ディスプレイ技術を用い、広大なキャンバス画のように高解像度な映像を展示。今回はSXSW会場入口付近で、THE WOW FACTORYのコンセプトムービーを再生。
2.IMMERSIVE SPACE ENTERTAINMENT
Music Visualizer & Cyber Gymはデバイスを装着することなく、自然なインタラクションにより没入体験を楽しめる体験システム。SXSW2017では、ドーム型のスクリーンに投影される映像と音響が、自転車を漕ぐ動作や椅子の回転や傾きに合わせて変わる、時空を越えた世界へのインタラクティブな没入体験を実現した。
3. MUSIC WITH ANY SURFACE UI
New User Interface on XperiaTM Touch & XperiaTM Ear "Open-style CONCEPT" 「XperiaTM Touch」は、プロジェクターで映し出したスクリーンに直接触れて操作できるデバイス。展示ではキーボードの演奏などが楽しめたようだ。また「XperiaTM Ear Open-style CONCEPT」は周囲の音を聞きながら、音楽を聴いたり会話を楽しむことができるワイヤレスステレオヘッドセット。新たなコミュニケーション、音楽クリエイションの形を探求している。
4.PLAY THE NEW HUMAN PERCEPTION
Superception(Super + perception)はコンピュータ技術を用いて人間の感覚に介入したり、人間の知覚を接続することで、工学的に知覚や認知を拡張、変容させる研究の枠組み。この研究の一つとして、ヘッドマウントディスプレイを装着し、迷路のようなステージで「視覚交換鬼ごっこ」を来場者の方に体験してもらった。相手の視覚を観ることができたとき、鬼となった人がどのような行動を取るか?逃げる?人はどう動くのか?ステージでは、その不可思議な様子の実況も行われた。
5. IMMERSIVE PROJECTION MAPPING EXPERIENCE
スポーツクライミングとソニーの技術を融合した新しい体験型アトラクション。Moving Projectorで投映されるスパイダーマンと共に壁を登り、ゴールをめざすゲームを体験。上下左右に高速に駆動するプロジェクターで、任意の場所に映像を移動させ、その映像から音声が聞こえる体験を実現する技術て。
6.POWERFUL EXPERIENCE USING YOUR BODY AND BRAIN !
Special Showcase for future WOW : Gold Rush VR
VRアトラクション制作会社「Hashilus」とソニー・ミュージックグループが共同で、五感をフルに使った強烈なVRアトラクションを提供。VR空間で映画やアニメの世界に入り込める、今後の新たな体感エンタテインメント。 Hashilus supported by Sony Music Entertainment Japan
7.TRY THE FUTURE FIRST
Future Lab Program ソニーの技術や研究開発の一部をオープンにすることで、ユーザーと共に新しい価値を創り上げていく「Future Lab Program」。耳を塞ぐことなく、ハンズフリーで音楽や音声による情報をインタラクティブに楽しめることをコンセプトとした“N”および、物体を含むインタラクティブな空間をテーブル上に作り出すことを目的とした“T”の2つのコンセプトプロトタイプを展示。
8.THE FIRST IMMERSIVE INTERACTIVE EXPERIENCE
Sony's interaction technology ソニーグループが持つ最先端技術と映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」(原題:Resident Evil: The Final Chapter)が持つ独自の世界観を掛け合せる事により生まれたアトラクション。視覚や聴覚に加えて、触覚(Haptics)技術を用いる事により、実際に劇中のゾンビと戦っている様な迫力ある没入体験を提供した。
9.THE POWER OF SOUND IS WITHIN YOU
MOTION SONIC PROJECT テクノロジーを駆使して今までにない新たな音楽体験を創造する「MOTION SONIC PROJECT」。マイクと6軸センサーなどを組み合わせたアイテムで動作の軌道や緩急、揺らぎなどの情報を高精度に取得し、「カラダの動きを音に変える」「カラダの動きで音楽を操る」という、2つの体験を生みだす。来場者に実際に装着してもらい、体を自由自在に動かし、思い思いの音を奏でる楽しさを提供した。
10. EXPERIENCE TOTAL SENSORY OVERLOAD
Rez Infinite + Synesthesia Suit シナスタジア・スーツは、PlayStation®VR対応ゲーム「Rez Infinite」の共感覚的なコンセプトを体現。26の振動素子により音楽が振動と共に全身を巡り、その振動部分のLEDが点灯。振動にはテクスチャ(質感)が伴い、弦楽器で弾かれている感覚、太鼓で叩かれている感覚等が再現。音楽を耳からだけではなく、触覚や視覚として体感できる共感覚スーツを来場者に実際に着用してもらい、新しい体験を提供した。
11.JUMP! TELEPORT AND IMMERSE YOURSELF
Mixed Reality CAVE experience 4K超短焦点プロジェクターを4台用いた全周囲映像空間CAVE型システム。臨場感あふれる360度映像を複数人数で体験することにより圧倒的な没入感を共有できる場を提供する。
ソニーはブースの他にもステージでのイベントを実施。
Rez Infinite+Synesthesia Suit
Synesthesia Suit は、PlayStation VR対応 ゲーム「Rez Infinite」の共感覚的なコンセプトを体現するために製作された。スーツ内に装着されている26の振動子によって、音楽が振動と共に全身を巡り、振動部分のLEDが点灯。振動にはテクスチャが伴い、弦楽器で弾かれている感覚や、太鼓で叩かれている感覚などが再現され、その質感に合わせて、LEDの色や光のパターンがシンクロする。音楽に振動と色と光が呼応し、「視覚」「聴覚」「触覚」の重なった言葉にできない新しい体験を来場者と共有。
MOTION SONIC PROJECT
マイクとジャイロセンサーなどを組み合わせ、動作の軌道や緩急、揺らぎなどの情報を高精度に取得し、「カラダの動きを音に変える」「カラダの動きで音楽を操る」という、2つの体験を生みだす。ステージでは、そんなMOTION SONIC PROJECTの実験機を使いながら、空手家 高木綾乃氏や、パフォーマーs**t kingzによるデモ&ダンスショーケースが行われた。
SXSW(サウスバイサウスウエスト)は毎年3月に開催されている音楽、映画、インタラクティブの3つを展示 の柱としたイベントて。1987年にインディーズの音楽祭として始まり、1994年には映画を、1998年には インターネットとデジタルコミュニティを取り込むインタラクティブが加わり、現在の形に。
近年は、世界中からクリエーターやイノベーターがアイデアを共有し、学べるプラットフォームとして、世界最大 規模のビジネスフェスティバルとなっています。今年の開催期間は3月10日(金)~3月19日(日)。