Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

FEATURED  2016.10.15  FNMNL編集部

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。

 

以前インタビューした時に日本で絶対することとして、レコードショッピングをあげていたくらい、彼はディガーとしてもジャズやソウル、ファンクからエクスペリメンタルなサウンドまで、幅広く音楽を探求するのを楽しみながら行っている。

そんなFloating Pointsに好きな日本人アーティストのレコードと、オススメの日本のレコード・ショップをピックアップしてもらった。

ベストレコード

1. Masabumi Kikuchi With Gil Evans - 『Masabumi Kikuchi With Gil Evans』(1975)

大学生になって初めて買ったレコード。ビッグバンド系の曲なんだけど、ビッグバンドの音に合わせて菊地雅章がフェンダー・ローズを弾いている。僕は特にビッグバンドが好きなわけでもないんだけど、あのレコードだけは本当にパワフルだと思う。僕の人生の、あるステージを意味しているから、僕にとっては大切な一枚。(Floating Points)

 

2. 細野晴臣  -『HOSONO HOUSE』(1973)

このレコードは最高だ。みんな知ってるよね?閉鎖したクラブPlastic Peopleのパーティーで僕たちはこのレコードを何度もかけた。サウンドが素晴らしいし、プラスチック・ピープルのことを思い出させてくれる。(Floating Points)

 

3. Takuya Matsumoto - 『Drafting Under the Stars』(2010)

他にもPlastic Peopleのことを思い出させてくれるレコードが2枚ある。ハウスのレコードで、新潟出身のアーティスト、Takuya Matsumotoの12inch『Drafting Under the Stars』に収録されている"Jump Rope Music"。このレコードはMOVE Dと一緒にDJ していた時、彼がかけて初めて聴いた。「これは何だ?」と思ったね。Plastic Peopleでこの曲がかかると毎回すごく盛り上がった。最初にかけたのはMOVE Dだけど、僕もレコードを購入して、何度も何度もかけまくった。(Floating Points)

 

4. Kuniyuki - 『Precious Hall』(2002)

ハウスのレコードでもう一枚、Plastic Peopleを思い出させてくれるのがKuniyukiの作品。彼は素晴らしい音楽をたくさん作る。彼は最高。彼が作るレコードはどれも、僕に特別な何かを感じさせてくれる。Kuniyukiが作ったレコードは全て持っているよ。全部!特に好きなのは"Precious Hall (Dub version)"。このレコードは僕の中での、史上最高ハウスレコードのトップ2に入る。エレクトロニックダンスミュージック史上における最高傑作だと思う。他の人がなぜあまりかけないか不思議だ。僕はいつもかけているから、僕にとっては良いことだけど(笑)。クラブの名前をとって"Precious Hall"。僕みたいな外国人にとっては、聖地みたいな所だよ。そのクラブのことを何も知らないし。ただ、みんな最高のクラブだって言う。友人のパトリック・フォージが言うには「クラブに入り、ミキサーをいじると、それはまるでガスストーブのようだ。炎が燃え上がる。」だから僕はいつもあの場所のことを夢見ていた。そしてこの曲を聴いたとき、はっきりと想像できた。みんなが踊っているあのクラブで、この曲がかかっていて、最高のサウンドが聴こえるところを。Plastic Peopleでもこの曲はよくかけた。もうなくなってしまったけど、Plastic Peopleが僕らにとって、ロンドンにとっての、Precious Hallだからね。とにかく非常に美しい曲。ディープで濃い。本当に最高!(Floating Points)

 

5. Herbie Hancock -『Dedication』(1974)(日本限定リリース)

これは日本人アーティストではないけど、日本でしかリリースされなかったレコード。曲はARP 2600のシンセの「パラピラパラピラ〜」という音から始まり、その上にハービーのフェンダー・ローズが加わる。テクノだけどジャズ。ジャズだけどテクノ。この曲をクラブでかけるとクラウドは発狂する。東京で行われたライブのレコーディングで、ハービーがシーケンサーに合わせてフェンダー・ローズを弾いている。ダンスシーンという環境で聴くと最高なんだ。(Floating Points)

 

 

この中で日本で買ったものは一枚もない。でも僕がDJしている時にかける素晴らしいレコードたちは、日本で買ったものが多い。僕は日本の音楽に関してはエキスパートではないということを強調しておきたい。僕は全く知らない。1970年代のブラジリアンサイケ音楽や、1970年代のアメリカのソウルの話だったら、少しは詳しいから色々と話せる。でも日本の音楽については何も知らない。

次ページ : Floating Pointsの日本のお気に入りレコード・ショップ

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