SAMO(FULLHOUSE)が最近見つけた5曲 | あの人の「今」を聴く #5

カルチャーシーンを彩る様々なゲストを招き、最近の実生活の中で出会った音楽を訊いていく本企画。単に新しい音楽に触れるだけでなく、音楽というものを通して、新たな考えや、今に流れるシーンを幅広く捉えることができるはずだ。

前回のStones Taroに続き、今回は、DJコレクティヴ『FULLHOUSE』の一員であり、7/27(土)には『FUJI ROCK FESTIVAL '24』への出演を控えたDJ・SAMOが最近見つけた5曲を紹介。

1. Will Hofbauer - "Diiing"

このアーティストは2019年頃、確かBradley Zero(UK拠点レーベル Rhythm Section主宰/DJ)がDJ mixでかけていて速攻Shazamして知ってから今も常にリリースチェックしてます。そのくらい大好きなアーティストです。
彼は自身のレーベル THIRD PLACE を活動拠点にしつつ色んなレーベルからリリースしています。彼はダンスミュージックの解釈の角度がとてもユニークで大好きです。遊び心満載、跳ね感満載のオールドスクールエレクトロとガラージを混ぜてみたり、もっこりしたベースに昔の2ステップを掛け合わせてみたり。リリースされるたびに新しい感覚を与えてくれるアーティストです。
この曲はOptimo Musicとゆうスコットランドのグラスゴーにあるレーベルからリリースされていて、ゆっくりなBPMにオーガニックなパーカッションで自然と踊り出してしまうグルーヴが最高です!

2. DJ Polo, Breaka, Swordman Kitala - "Dance Hall Again"

まず、曲名から優勝です。笑
ダンスホール・レゲエ(Dancehall Reggae, 略してダンスホール Dancehall) は、1970年代後半に、ジャマイカのサウンドシステム文化の中で生まれたレゲエ音楽のひとつで、ダンスホールってめちゃパワーワードだなと。まず名詞として大好きです。
DJ PoloはUKのDJ / Producerで曲めっちゃ持っててめっちゃかけます!アマピアノやゴムなどの南アフリカ主導の新型ダンスミュージックとUKファンキーがミックスされた最高のアーティストです。Breakaも同じくUKで一昨年?来日した際一緒にご飯も食べて仲良くなりました。彼はブレイクスを軸に色んなベースを鳴らせるハイパーフューチャーベース人間って感じです。笑
この曲は聴いたら分かります。腰が勝手に動いちゃう系です!

3. Kelela, Karen Nyame KG - "Contact - Karen Nyame KG Remix"

2023年にリリースされたRavenというアルバムのRemixes アルバムが今年2月にリリースされました。Remixesには私が普段からよくかけているアーティストが盛りだくさんでぶち上がりましたね。この間共演したNYCのDJ Swisha, カナダのダンスホールとダンスミュージックを掛け合わせてシーンを作っているBAMBII, 過去2度共演したエレクトロニックの奇才Lorain James, とにかく人選がまず最高でした。その中でも特に好きなこの曲を選んだ理由はKaren Nyame KGとゆうアーティスト、リズムの女王と呼ばれるくらいやばくて、全面に押し出されたアフリカンポリリズム、エネルギッシュなドラムが特徴。そこにロンドンのクラブミュージックのハイブリッド性が加わって個人的にネオアフリカンの代表者の1人な気がしてます。このremixは深くどこまでも気持ちいい音です。
ちなみに、Kelelaの曲で1番好きなのは2015年のRewindです、これも曲名から優勝。

4. Hodge, なかむらみなみ - "Everyday in the Club"

これもまた、曲名勝ちです。笑
なかむらみなみちゃんの曲も普段からよくかけてます。1番かけるのはUK Funkyの重鎮Roskaとの曲Pree Me Hodge Remix。みなみちゃんとは良くパーティが被って何度も共演してるんですが、まじで毎回ブレないライブをしてて最高です。いつもクラブでライブ出来てることにいつも超感謝してて、みなみちゃんもクラブ大好きなんだなーってなって共感して毎回めちゃ感動します。
この曲はHodgeの特徴のテクノ感あるブレイクビーツに重めのビート、そこにミニマル展開のメロディーが体を解放してくれます。HodgeはUKクラブミュージックの最先端の1人でHotline, Tempaなど評価の高いレーベルからも多数リリースしているまじでカッケーアーティストです。「他人のことなんかどうでもいい。俺は自分がやりたい音楽をリリースするんだ。」Hodgeのなんかのインタビューで言ってたカッケー言葉です、お納めください。

5. SpiderWeb - "GONZA"

唯一のhiphop選曲となりました、SpiderWeb - "GONZA"。普段からダンスミュージックを聴くことが基本であまり精を出してHIPHOPを掘らないんですが、これはたまたまDJのnasthug主催のパーティ、『Nasthuggin』で出会ったクルーであんま詳しくは知らないんですけど。
パーティのフライヤー送られてきてパッて目について、なんとなくYouTubeで GONZAのMV見たんですけど喰らっちゃって笑(普段から動画まじで見ない) しっかりトラップやってるの最高だし、メロディもめちゃ好みで。とにかく聴いてみてください。中毒性あります。笑 けどまだYouTubeにしかないです。

過去回はこちら

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SAMO
NY産まれ明石育ち、Paradise Garage体験者の親の元、幼少期にJazz Drumを経験しているなど様々なバックグラウンドを持つ彼女のプレイスタイルは自身のアイデンティティから湧き上がるエネルギーに満ち溢れている。2019年より大阪CIRCUSにて毎週土曜日開催されていた「FULLHOUSE」のレジデントDJとして本格的に活動を始める。現在は東京をベースに様々な現場に出演し、世界的に注目されているアーティストとの共演を関東問わず重ねている。2023年にはBOILER ROOM OSAKAにも初出演を果たした。2024年フジロックフェスティバル、RED MARQUEEへの出演を控えている。「とにかく踊りたいし、踊らせたい」その想いからくる選曲は時に空間を愛で満たし、時に理性を砕きフロアを解放する。Represent OSAKA FULLHOUSE。


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