【コラム】SKATELOG by hakase Vol.5|『SYMBIOSYS』
みなさまご無沙汰しておりますハカセです。
気付けばもう3月。だんだん暖かくなり、花粉症シーズン到来andコロナによるマスク不足で僕をはじめ花粉症の方には例年に増してかなりつらい時期がはじまっちゃってるのではないでしょうか。そしてほんとは2月中に更新しようと思ってたこのコラム、2月が短いってことすっかり忘れてまして3月になっちゃいました(汗)すいません!
1月、2月は渋谷、千葉で僕が所属していますDiaspora skateboardsの初となるフルレングス映像作品の試写会が開催されました。お越しくださった皆様、ご来場誠にありがとうございました。
FNMNLさんでも渋谷の試写会の模様をばっちり特集していただいており、そちらをすでにチェックされた方もいらっしゃるかと思いますので、今回は自分の主観から「スケートビデオ」としての解説や感想などを書かせていただきます。
文:hakase
写真:Ryosuke Yuasa
そもそも「フルレングス映像作品」とは一体なんなんでしょうか。スケートボードってモノの表現方法には大きく分けると、
・コンテスト(いわゆる大会、オリンピックもそう)
・ビデオ(DVD、YOUTUBEなど)
の2つに分類されます。
「コンテスト」は、用意されたコースの中で制限時間内にいかに難易度の高いトリックを数多く成功させるかで勝敗が決まります。日頃の努力を1分間や1分半という決められた時間内でどれだけ発揮できるかに全てがかかってくる、まさにアスリートの世界です。
「ビデオ」は、いわゆるストリート、世界中どこでも好きな場所で好きなトリックを好きなだけ撮影し、それを編集して一つの作品としてアウトプットする方法です。近年ではInstagramなどで手軽に自分のスケーティングを世界中に発信できる便利な時代にもなりました。
その中で、今回自分達が上映させていただいた「ビデオ」は、長さにしておよそ30分ほどの作品になります。上記したようにインスタグラムなどで毎日のように何千何万というビデオが見れる現代において、この長さの作品はそこまで多くなくなってきました。
昔は、スケートボードのビデオといえばVHSやDVDという形式での流通がメインで、大体30分から1時間ほどのものが大抵でした。VHSのテープが擦り切れるまで繰り返し見た、というエピソードも数多く聞かれます。しかしインターネットの普及により、無料で大量の映像が見れるようになったこともあり、現代のスケーターは一つの作品を10分以上見続けることが無くなってきました。(あのスケーターがインスタにあげてたあの技がやばかった、あのブランドが出したビデオが面白いらしいなど、全部見切れないから)
スウェーデン発、今や世界にその名を轟かすPOLARの初フルレングスビデオ。1時間くらいある大作。
手前味噌ですが、自分のInstagramの動画。最長1分。こんなかんじのものが毎日大量発生。
そんな時代背景も踏まえると、30分という長さの中にチームに所属するスケーターがほぼ全員登場する今作品は、フルレングス「full length」ビデオと分類される、(してもいいよね?)と僕は考えています。
今作品は、DVDを作ろう!と話をし始めてから5年の歳月がかかってやっと完成したものになります。苦労話じゃないけども、毎日のように10代の現役バリバリスケーターがインスタでやばいトリックを載せちゃう時代です。正直、自分が頑張って撮影してきた映像と全く同じ場所、同じ技を、別のスケーターがインスタで出しちゃってる...なんてことも何回かありました。もちろんそのまま同じ技DVDに入れたって別にダメなわけではないです。けど、視聴者のみなさんがお金払って買ったDVDの中に、タダでインスタで見れる同じ技が入ってたら、うーーーーん。ってなるだろうなって考えると...わかります??
そうやって撮ったりしても使わなかったり、撮影を進めていく内に最初の方に撮った映像が自分で気に入らなくなってきたり...そんでもってそれと同じことが僕以外のDiaspora skateboardsのメンバーみんなに起こるわけです。5年...経っちゃいましたよ...。
正直DVDなんて時代遅れという声もあります。が、時代遅れも一周回れば新しいなんてのも新常識ですよね。あのPALACE SKATEBOARDSもハイビジョンの時代にあえて古き良きVHS時代を彷彿とさせる粗い画質でビデオを作った事で話題を呼び、あそこまで大きく成長しました。
今の時代、スケートビデオも大量消費されます。インスタで、YouTubeで、無料です。だからこそDVDという触れるモノとして世の中に残したい。長くても、最後まで見てくれる人だけがわかってくれればそれでいい。オリンピックが注目される中、自分達が考えるかっこいいストリートのスケートボードとは何か。どこで滑る、何をやる、全てが僕らDiaspora skateboardsのスケーターそれぞれのセンスに任されます。どうでしょうか。だんだんDVDが欲しくなってきませんか?笑
さて今月は20日に僕らDiaspora skateboardsのルーツでもある、長野県松本市でも試写会が行われます。
お近く方、いや遠くの方も是非!!
Info
『Diaspora skateboards "SYMBIOSIS" at MATSUMOTO』
2020.3.20 (Fri / Holiday) 22:00〜
at MOLE HALL(長野県松本市深志1丁目2-15)
- VIDEO PREMIERE -
Diaspora skateboards
STKN Production
- LIVE -
KINGPINZ(MASS-HOLE & KILLIN'G)
in-d(CreativeDrugStore)
- DJ -
Gaku(Jazzy Sport)
Senna
Kojiro
DYES
SIN-NO-SKE
D.F
BACKWINS
Q.S.I
- TICKET -
Adv / Door:¥2,500
前売りチケットは、Diaspora skateboardsオンラインストア( https://diasporaskateboards-shop.com/ )にて販売中。
当日券はエントランスでチケット代をお支払いください。
- MERCHANDISE SALE -
3/20(金)15:00より、Castle Rock( @castlerock.matsumotocity )にて、試写会限定アイテムの販売を行いますので、オープン前にぜひお越しください。
なお当日試写会会場でも販売を行う予定です。
※新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、健康状態に不安のある方は来場をご遠慮頂きますようお願い申し上げます。
※イベントが中止となる場合はDiaspora skateboardsのこちらのアカウントよりアナウンスさせて頂きます。
PROFILE
hakase
長野県出身。Diaspora Skateboardsのメンバー。あだ名のhakaseは、詳しい方の博士ではなく、ひょっこりひょうたん島の同名キャラクターが由来。