SoundCloudチャートで音源が聴かれなくても1位を獲得する巧妙な方法

元々はダンスミュージックのプロデューサーやDJのためのプラットフォームとして成長していたSoundCloudが、ヒップホップシーンで注目を集めるようになったのはここ最近のことだ。Lil Uzi VertやLil PumpやSmokepurpp、故Lil PeepなどいわゆるSoundCloudラッパーと言われる、SoundCloudで注目を集め羽ばたいていくラッパーが多く登場している。

次にブレイクしそうな若手ラッパーを探すためには昔はミックステープサイトが主戦場だったが、今はその舞台がSoundCloud上に移り変わっている。

ブレイクの近道であるSoundCloudで注目を集めるためには、どんな方法も使うと考えるラッパーがいてもおかしくはないだろう。

イリノイの若手ラッパーComethazineの新曲"Bands"がSoundCloudの再生回数ランキングのトップに登場したのは先日のことだ。この新曲はこれまでのComethazineの楽曲のなかでも極めて多い10日で再生回数100万回を記録していた。これでComethazineは一躍次のスター候補に上り詰めたと思ったが、実はこの再生回数は"Bands"によって得られたものではなかったとRedditユーザーが指摘している。

このユーザーは"Bands"の再生回数が明らかに不自然であることに疑念を抱き、調査したところ、この楽曲をアップしていたアカウントSoundClout(現在は削除済み)は、10代の注目ラッパー YBN Nahmirの"Bounce Out With That"をアップ。

100万回以上の再生回数を数え、ランキングトップになったところで、SoundCloudのオプション機能である楽曲差し替えを使用し、Comethazineの"Bands"に楽曲を入れ換えたのだ。

ただしこの場合でも再生回数などはそのまま引き継ぐので、YBN Nahmirの"Bounce Out With That"が稼いでいた100万回以上の再生回数を、"Bands"が獲得し、そのままランキングにも掲載されたのだ。

この操作にユーザーが気付き始めたところで楽曲は取り下げられたが、なぜこのようなことが行われたのだろうか?

Comethazineの所属レーベルであるAlamo Recordsの代表者にPigeons & Planesが取材したところ、「Comethazineはどんなやり方をしても再生回数を得ることを望んでいて、ただふざけてやった結果だと我々は考えている」とコメントしている。

確かにこの方法は巧妙だとは言えるが、バレてしまったらComethazineの今後にも響くことになってしまうのではないだろうか?

Comethazineの"Bands"は、その後本人のアカウントにアップされているので、こちらで聴くことができる。現在の再生回数は22万回だ。

RELATED

グローバルな音楽ディストリビューター『SPACE SHOWER FUGA』が誕生

昨日9/1にオランダ/アムステルダムを拠点に業界最先端のディストリビューションシステム、アナリティクスシステム、 印税計算システムなどを提供しているFUGA社とスペー スシャワーネットワークのジョイントベンチャーにより、SPACE SHOWER FUGAが誕生した。

SoundCloudがファンのサポートが直接アーティストの収益に反映される「Fan-Powered Royalties」システムを導入

インデペンデントなアーティストにとっての大きな課題は、自身の音源からいかにして収益を得るかという点だろう。もちろん現在は様々なサービスにより以前と比べ音源の収益化は容易となっているが、依然としてアーティストに還元される金額の割合が少ないのもまた事実。そんな中、SoundCloudが新たな収益モデル...

音楽ストリーミングサービスでは上位1%のアーティストの楽曲の再生数が全体の90%を占めているという統計が発表

しばしば音楽ストリーミングサイトは、人気アーティストにとっては大きなメリットがあるが、それ以外のアーティストにとってはビジネス的な利点がないことが指摘されてきたが、それを証明するような新たな統計が発表された。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。