Jay-Z所有のTidal、2015年を通して多大な損失を報告

Tidalの親会社であるノルウェーのテクノロジー企業Aspiroグループが、TidalをJay-Zが買収した2015年に2800万ドルの損失があったことを報告した。それは2014年に負った1040万ドルの損失の倍以上にもなる。

さらにJay-Zが彼の持ち会社であるProject Panther Bidcoを通してTidalを2015年3月に買い取ってから、支払いの滞納がおよそ100回ほど続いてるようだ。

TidalはSpotifyやApple Music同様、音楽配信サービスで高音質を売りにした会員制のサービスだ。RihannaやMadonna、Beyonceなどの多くのトップアーティストとの契約を持ち、独占配信や先行配信などもしている。通常のカスタマーは月額9.99ドルだが、プレミアム会員は月額19.99ドルと、Spotifyの倍ほどだ。

2015年にJay-Zの手に渡ってからも、6月に420万人の有料会員を取得するなどの成功は確かに見せてきたが、その後さらに多くのユーザーを獲得することに多少の壁があるようだ。

総ユーザー数にしても有料会員獲得数にしてもSpotifyやApple Musicには大きく及ばず。赤字を抱えながらも少しお高めで高級感のあるTidalがSpotifyとApple Musicの音楽ストリーミング界全面戦争に加わるにはもう少しの努力が必要のようだ。(Ibuki Kasai)

via: MailOnline

RELATED

グローバルな音楽ディストリビューター『SPACE SHOWER FUGA』が誕生

昨日9/1にオランダ/アムステルダムを拠点に業界最先端のディストリビューションシステム、アナリティクスシステム、 印税計算システムなどを提供しているFUGA社とスペー スシャワーネットワークのジョイントベンチャーにより、SPACE SHOWER FUGAが誕生した。

音楽ストリーミングサービスでは上位1%のアーティストの楽曲の再生数が全体の90%を占めているという統計が発表

しばしば音楽ストリーミングサイトは、人気アーティストにとっては大きなメリットがあるが、それ以外のアーティストにとってはビジネス的な利点がないことが指摘されてきたが、それを証明するような新たな統計が発表された。

アメリカでレコードの売上がフィジカル音源売上の3分の1を占める

近年のレコードブームの再来により、2017年にはアメリカでのレコードの総売上枚数が1991年以来最高を記録した。そして、昨年もその勢いは続いているようだ。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。