ビョークがRZAとのコラボレーションによる未発表曲が眠っていることを明かす

先週、9枚目のオリジナルアルバム『Utopia』をリリースしたビョークが、Fact Magazineの取材で、Wu-Tang Clan愛やRZAとコラボレーションをした過去について明かした。

RZAとのコラボレーションというアイデアは、20年前のアルバム『Homogenic』における音楽制作プロセスでのフラストレーションから来たものだという。

ビョークは以下のように語っている。

「私が当時やりたかったことは、アイスランド的な、ヴォルカニックなビートを入れるということだったのだけど、とても苦戦していた。アルバムのビートを作るのに、とても時間がかかってしまったの。そして時々、私はせっかちになって他人にその作業を任せたくなってしまう。私はただ座って、指示をしながら誰かにやってもらうの。その当時私はスペインにいて、Wu-Tang Clanもスペインに来ることになっていて、RZAに会うことになっていたわ。だけど、数ヶ月があっという間に経ってしまい、アルバムは完成してしまったの。その時、RZAは「俺は準備できてるよ!スペインに行こうか?」という感じだったわ。」

最終的には、ビョークがニューヨークに赴くことになったようだ。彼らはそこで初めてのコラボレーションを実現させた。しかし残念なことに、そこでの曲はまだ陽の目を見ていない。

「マジックを起こそうと思わないでマジックを起こしてしまうことがある。そして、その時私たちが作ったものはそうだったと思うの。でも、それは『Homogenic』に入るようなものではなかったし、Wu-Tangがやろうとしていたことの一部になるようなものでもなかった。」とビョークは語っている。

現在私たちがこの貴重なコラボレーションを聴く手段はない。将来これが世に出ることを願うばかりである。

RELATED

RZAがアメリカのアイスクリームブランドGood Humorのテーマソングを制作|以前使用されていた楽曲にある人種差別的な背景を踏まえ「新しい時代のために作った」と明かす

Wu-Tang Clanの中心人物であり、先日は自身が愛するアクション映画を解説付きで配信するプラットフォーム『36 Cinema』をローンチしたことも報じられたRZA。そんな彼が、アメリカのアイスクリームブランドGood Humorの、販売トラックで使用されるテーマソングを新たに制作したことが明らかになった。

RZAがクレジットカードを止められた訴訟相手をホテルに泊めてあげた経験を明かす

ここ最近は自身の愛するカンフー映画や格闘技を配信するプラットフォームを設立するなど、新たな試みを精力的に行なっているWu-Tang ClanのRZA。そんな彼が、Wu-Tang Clanと同じくレジェンドであるプロデューサーRick Rubinに対しWu-Tangの他のメンバーとの現在の関係について語っている。

Wu-Tang ClanのRZAが自身の愛するカンフー映画や時代劇を解説つきで配信するプラットフォームを設立

カンフー映画や時代劇などの熱烈なファンとして知られるWu-Tang ClanのRZA。Wu-Tang Clanの楽曲にもこれらの映画の声や効果音を多くサンプリングするなど深い愛を持っている彼が、自身が偏愛する映画の解説をライブ配信するようだ。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。