デジタル時代のサンプリング楽曲検索サイト『sample search』

昔はサンプリングといえば、ビートメイカーたちが血眼になって探したレコードコレクションから、さらにサンプリングにふさわしい箇所を見つけ出すという工程が必要だった。もちろん現在でもこうした方法も存在するが、サンプリング元をYoutubeで検索するということも、すでに新たな手法になっている。

そんな時代を象徴するかのようなサイトが登場した。

サンプリング・データベースWhoSampledが報告している、このウェブサイトはRedditユーザーのkyobumpbumpが制作したもの。

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https://kyoto-shift.github.io/

特定のキーワードから、Youtube上にある楽曲などからサンプリングできそうなものを発見してくれるというものだが、なんとキーワードは自分で入れることはできず、ランダムに生成される。

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試しにやってみたところ、このキーワードが出現し、最初に出てきた動画がこちらだ。

このAl Jarreauの1976年のライブ動画では、確かにアカペラで歌っている箇所があり、サンプリングソースとして抜くこともできそうだ。

このようにこのサイトは、知識がなくてもサンプリングに最適な素材をランダムで教えてくれるという点で、新しい世代のビートメイカーにとっては、とても助かるものになるかもしれない。これまでの文脈から切り離され、Youtube上に存在する膨大なデータベースから、偶然知った曲からサンプリングというのは、すでによくある話だろう。

一ヶ月後には、このサイトからできた曲を聴いているかもしれない。

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