ENDRUN インタビュー 『ONEWAY』なスタンスと街や現場で出会った仲間について

FEATURED  2017.03.02  Jun Yokoyama

DJ/ビートメイカーとして活動を続けるENDRUNは、 大阪を拠点としながらも関西~都内で開催されたビートバトルへの出演でその名を知られている。

ENDRUNは昨年末、2013年リリースのファースト・フル・アルバム『KeepYa Head Up』以来となる、待望のセカンド・アルバム『ONEWAY』をリリースした。

タイトルの『ONEWAY』は、人生における選択肢は一見多く思えるが自分でチョイスする決断は常に「Oneway」という、ENDRUN自身の人生のテーマとなっているワードだ。

客演にはC-L-C、PSYCHO PATCH、茂千代、WILLY WONKAといった大阪をRepする布陣に加え、DOWN NORTH CAMPからISSUGIとOYG、Fla$hBackSからjjj、さらにはKID FRESINO、MASS-HOLE、DJ SCRATCH NICE、DJ SHOEといった各地から錚々たるメンバーが参加している。

リリースに合わせて、ISSUGIと茂千代をフィーチャーした“Finest”のミュージック・ビデオも公開された。

3月25日にENDRUNは地元大阪のSOCORE FACTORYでフィーチャリングアーティストや交流の深い仲間たちとリリースイベントを開催する。その仲間たちがENDRUNに「ONEWAY」というタイトルについて、フィーチャリングアーティストとの仲間との出会いなどについて聞いた。

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Interview by CE$、SICK BL、D
Edit by Jun Yokoyama

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CE$ - FNMNLからいくつか質問いただいているので、それを元にENDRUNのアルバム『ONEWAY』について聞いていきます。最初の質問は「タイトルの『ONEWAY』のインスピレーションはどこから来たのでしょうか?」です。

ENDRUN - さっきインスピレーションっていう言葉をとりあえず辞書で調べました。(笑) 調べてみると、直感とかひらめきっていう意味が乗ってたので、その意味で答えると、「次のアルバムどうしようかな、コンセプトとかあったほうがいいな」とか考えてた時に、生きることに直面しまくってたんで、その中で自分の生活をどう音源に落とし込んでいこうか」っていうのがありましたね。

普段作ってる音っていうのは生活とか考えていることが勝手に反映されているとは思うんですけど。表には出してない裏テーマとして「2020年」っていうテーマが設定があって。

CE$ - オリンピック?

ENDRUN - それがなぜかということなんですけど、今の日本の現状っていうのがあって。政治のこと気にしててもほんまにそれを変えたり、やっていくっていう動きをするような余裕もないくらい、みんな日々の生活いっぱいいっぱいなんですけど、無視もできない。

何かしら気づきやショックを与えることが自分の使命なのかなって思って。このまま「一方通行」で行くしかないし、誰も止められへんって感じで。
オリンピックって「AKIRA」の世界やと来ないじゃないですか結局。けど「AKIRA」の世界みたいな感じになったとしても、ヒップホップってのは何かしらの形で残って、ライブとかどっかでやったりするんやろうって考えて。

そんなめちゃくちゃな状況になった時に、自分はどうしようって思って。そこでも生きているやろうヒップホップで何しようって思った時に『ONEWAY』ってとこになったんですよね。4~5年先の未来を見て、今何ができるか、どう見えるかって思ったってことですね。

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あと、レゲエの世界だと同じオケ(トラック)でいろんなディージェイが曲を作るっていうのをONEWAYって言うんですけど、それをヒップホップでやってみたらどうなるかなっていうのもありました。結局自分の作品は同じトラックってわけじゃないんですけど、ドラムのパターンっていうのは結構同じパターンが多いんです。それを意識的に作っていったってところがありますね。

曲の構成も、シンセのカッティングがあって、ネタがあって、ベースがあってっていう、パーツも似たようなんが多くて。あえてそうしました。BPMやトーンが違うんで、いろんな風に聞こえるんですけど、ONEWAYって感じですね。

CE$ - それ知ってた人いる?

一同 - …。

CE$ - 誰も知らない(笑)。こういう機会がないと、身近にいてもそこまで深くは知ることは出来ないよね。

次の質問です。「前作『Keep Ya Heads Up』からの変化はありますか?」これは環境の変化とか、知り合った仲間の変化などがあると思うけど。

ENDRUN - 人付き合いの感じが結構変わりましたね。大阪やったら、アメ村周辺での所属とか、どこどこの誰とか色々クルーとかは細かくありますけど、一人で、本当の意味でかましてるやつ、例えばDとかが個人でカマシてたり、一対一で付き合うっていうか、人付き合いの基準っていうのが変わりましたね。

D - あれっすね「Oneman against all odds」ですね。

ENDRUN - うんうん。

SICK BL - 何うまいこと言ってんねん。

CE$ - インディペンデントの人間と付き合っていくことが多くなったってことかな?「連れだから」みたいな馴れ合いじゃなくて「やる事やってる人とやる」みたいな。

ENDRUN - それもアルバムに参加してくれた人選に反映されているんじゃないかと。一対一でちゃんと付き合いがある人と一緒にやってるっていう。

CE$ - P-Vineからリリースという形になっているけど、どうしてP-Vineから出そうと思ったの?

ENDRUN - やっぱり自分の動き的な面で全部発送とかを担ってやっていくっていうところで壁にぶつかったっていうのもあって。ここで違うアプローチの仕方をできたらいいと思って、CE$君に相談してP-Vineの人を紹介してもらえるっていうパスをいただきました。

CE$ - このアルバムを作り出したのはいつ頃から?

ENDRUN - 2015年の10月にISSUGI君と茂千代君の曲を録音して、逆にそれがアンセムになったって感じですね。自分は「その曲があったらアルバムは完成くらいの気持ちでやっていける」ってなって、そこから始まりましたね。だいたい1年くらいかかりましたけど、ビートはほとんどあったので、レコーディングとブラッシュアップして作品としてまとめて行くのに1年くらい時間がかかりましたね。

CE$ - 制作中に印象に残ったエピソードとかはある?

ENDRUN - 面白い話とかじゃないんですけど、制作期間中に現場でライブをするとモチベーション上がっていくっていうのを感じましたね。去年の2月に池袋BedであったRefugee Marketでライブさせてもらったんです。その時、大阪からDとSICK BLも一緒に行ったんです。大阪の仲間と東京に、その感じで動いたことが自分のモチベーションに繋がったことを感じましたね。

CE$ - 逆に落ちた話はある?

ENDRUN - 基本的に浮き沈み激しいタイプなんですけど。

CE$ - そうだね。(笑)

ENDRUN - 一時的なものが多いので、まったくなかったかもしれないですね。自分と向き合ってるっていう感じでしたね。

D - 金と金やな。

ENDRUN - そうそう。

CE$ - 「制作に関してどんな感じで進めましたか?もくもくとやる感じですか?それとも相談などしましたか?」この質問はどうでしょう?

ENDRUN - リリースに関してはレコード会社もCE$君の手助けもありましたけど、制作に関してはずっと一人で、自分の頭の中のイメージをビルドアップしていくって感じで進めましたね。

CE$ - 「1日の中でビートはどういう時間に制作しますか?」っていう質問も来ています。ENDRUNは結構朝も昼も夜もやってるイメージあるけど。

ENDRUN - 去年は結構ひたすら仕事してたんで、月~金で。だから夜8時くらいから深夜2時~3時くらいまでやってましたね。もちろん毎日ってわけじゃないですけど、その時間の中で。全部の時間やってる日もあるし、けどほぼ毎日ですね。

CE$ - 仕事が終わって、家に帰ってやるってのが基本ということで。「制作環境、機材などについて教えてください」っていう質問はどうですか?

ENDRUN - 自宅スタジオって言って良いのかわからないですけど、自宅ですね。メインの機材はMPC RENAISSANCE(MPCルネサンス)を使ってて、パソコンがないと動かないMPCなんですけど。慣れてて。2012年の時から使ってますね。前のMPCが壊れたタイミングで発売日に買いました。

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CE$ - 機材との相性がいいから使い続けてるの?

ENDRUN - 買い換えるお金もないってのもありますけど、MPCのOSがアップデートするたびにインターフェースが変わるんで、MASS-HOLE君が使ってる画面と全然違うんですけど。ぼくは古いバージョンを使ってますね。新しくしたら古いデータが読めなくなったってう理由なんですが。

CE$ - フィーチャリングに多くのMCが参加してますが、レコーディングは個別にしたんですか?

ENDRUN - だいたい自分の家で録音しましたね。梅田の近くに住んでいたので、その時はMCに家に遊びに来てもらって、録って。あとはFed Upのスタジオで録ったり。KID FRESINOの分は送ってもらって。あとJJJの録り直しの分は送ってもらったりもしましたね。基本的にはミックスとマスタリングで対応という感じで。

次ページ以降、注目のフィーチャリングアーティストとの出会いについて…

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