YUKSTA-ILL『NEO TOKAI ON THE LINE』リリースインタビュー |Neo Tokaiの実力者が語るHoodとHiphopの現在

東海のヒップホップシーンに全国から熱い視線が注がれている。名古屋を中心に、岐阜や三重などで構成されている東海地方の雄たちは、いつしかNeo TokaiまたはTokai Dopenessと呼ばれるようになった。

その中心にいるのがSlum RC、CampanellaやC.O.S.A、Toshi蝮、Nero Imaiなどディープでタフ、そしてヒップホップの新しい可能性を追求するラッパーが揃っている。

多くのメンバーがソロでも精力的に活動しているなか、オリジナルメンバーであり、圧倒的なスキルをもつ実力者としても名高い三重・鈴鹿を拠点にするYUKSTA-ILLが5年ぶりとなる2ndアルバム『NEO TOKAI ON THE LINE』を2/2にリリースした。

ヒップホップはHood Musicであると語る彼を形成してきたTokaiのシーンとは、そして今作を通して表現されている彼のヒップホップとは?

取材・構成 和田哲郎

- ソロアルバムとしては5年ぶりのリリースとなる今作ですが、昨年はSlum RC / RC Slumでも精力的に活動していたわけですが、アルバムをリリースするというのはいつ頃から考えていたんですか?

YUKSTA-ILL – ソロアルバムを作るっていうのはSlum RCのアルバムを作っていた時くらいから考えていて、"KNOCKIN’ QRAZY"だけは早くできててSlum RCのアルバムと同じ段階であったんですね。DJ RYOWくんの2015年のベストミックスに誘ってもらって「自分の作品を出してほしい」って言われて見てみたらその年は客演しかなくて。ちょうど作り始めてたOliveくん(Olive Oil)のトラックがあったから、エクスクルーシブでいいですか?って聞いて"KNOCKIN’ QRAZY"の一部が収録されたんです。それでその曲だけできていて、その他の曲はSlum RC後って感じですね。Slum RCのアルバムは、みんなで作ったんですけど1ヶ月半で作って、それが結構自分の中で自信になったというか。自分は曲を書くのに時間がかかる方で、みんなと作ったにせよ自分も6曲参加していたから、いけるってなって。

 

- 1ヶ月半というのは時間的制約でそうしなければいけなかったんですか?

YUKSTA-ILL - そうっす、CPFなんで。CPFは色々と遅れてる人たちいっぱいいるみたいですけど、おれらはしっかりやろうっつって期日までにカチッと作品を作ったって感じですね。

- これまで1曲に時間がかかっていたのはマイペースに作ろうという感じだったんですか?

YUKSTA-ILL - 神経質な部分があって。何小節かまでいって、今日はもうダメだ、明日だってなるんですよ。その日のうちにバッと書いちゃう人とかすごいなって思います。セッションとかだったら別ですけど。おれは結構1バース書くのにも日をまたいじゃう、納得しないと次いけないってところがあって。これまでに『Tokyo Ill Method』(2013)ってミニアルバムと『MINORITY POLICY』(2015)ってミックスCDを出したんですけど、その先に2ndができたらいいねっていうのは、RCのボスとも話してて。5年かかったけどやっと出せました。1st出してから、2ndっていう線もあったんですけど、Mercyくん(WD Sounds代表)とも長期計画でやろうっていう話をしてて。おれいつ2ndやるんだろうと思いつつも、2作品経由して今に至るっていう感じですね。

- ミニアルバムやミックスSlum RCの作品を挟んで曲の書き方なども変わった感じですか?

YUKSTA-ILL - もちろん絶対的な軸はぶらしてないつもりですけど、ちょっとストレートというかわかりやすくなったかもしれないですね。昔はフロウにこだわりがあって、「こんなのできねえだろ」っていうか、言葉とかもUSのハメ方っていうか発音として聞こえてくるみたいなことを重視してて。Slum RCとか今作はリリック読まなくてもわかると思うし、どんだけ自分が韻が固いのを分からせてやろうっていうのがあって。『questionable thought』とか『Tokyo Ill Method』もそうなんですけど、実は韻がめちゃくちゃ固いんですよ。ただフロウにまぎれたりとか、発音1個、1個で韻が固いというのがあって、そこまで掘り下げてる人いるのかな、分からないだろうなと思って。だから聴いた段階で韻も固いんだなこいつってなるようにはしたかった。自分のこだわってる部分なので。

YUKSTA-ILL

- なるほど。あと聴いていて、すごいビートのチョイスの幅が広いなと。

YUKSTA-ILL - 1stのときから一貫して言ってるんですけど、どんなビートでもおれは乗りたいし、乗れるし、その上で選んでいったっていうのはありますね。テクニックやスキルに絶対的な自信があるのはもちろんだし、そうじゃなきゃダメですね。

- ビートメーカーのチョイスはどのように行っていったんですか?

YUKSTA-ILL - 結構色々で、PUNPEEくんのは『Tokyo Ill Method』のときに、使ったビートとあわせて「もう1個予約しておきたい」って言ってたものを今回使わせてもらって。1st出したあとに全国各地にツアーで行って福岡のOliveくんのところにも、FREEZくんとお邪魔して、そのときにもらった何年越しかのビートがあって、それが"RIPJOB"っていう曲なんですけど。「必ずやります」って言ってて、でも中々できてなくてやっと作ることができたっていう。でもここ5年間で集めてきたビート以外にも、中には最近もらったものや、今回の流れでお願いしたビートとかもありますね。

- 4曲で参加しているGINMENさんというのは?

YUKSTA-ILL - GINMENは地元の仲間で、出身は宮崎なんですけど、ずっと鈴鹿にいて、地元のハードコアバンドFACECARZのベースをやっていたり、トラックも作っていたり、YOSKEIGHTって名前でラップもやっていて結構多才な奴ですね。1stでも2曲やってて、ビデオにもなっている"Can I Change"とかも彼のトラックですね。

- 一緒にEPもリリースしていますよね。

YUKSTA-ILL - それ秋田限定のやつですよ、詳しいっすね(笑)余談ですけどYOSKEIGHTが主催でおれが補佐として関わってる『Amazon Jungle Paradise』ってイベントを、四日市にあるSubway-Barっていう三重では歴史も味もある箱で平日第4火曜にやってて。ちなみにTower Recordsとかの特典でそのイベントのことを歌ってる曲が付いてきます。そのイベントはチップにチーズをディップして食べるような感覚で、マイクをつまんでくださいってのがコンセプトで。基本オープンマイクなんですけど、オープンマイクって言いたくないだけっていう。話をGINMENに戻すと4曲のうち2曲は彼のアルバムで使おうとしてたみたいで、けど「やめました」って言うから、じゃあ「おれ使わせてもらっていい?」ってもらったやつで。あと"TO MY BRO"って曲があるんですけど、実は当時HIRAGENが使おうとしいて。すごいいいビートだなって思っていてたので、GINMENに「あれでやっちゃダメ?」ってずっと口説いてて、あるときに「もう時効で」ってなってもらえることになった・・・はずだったんですけど今度はビートが入ってるパソコンがもう寿命で、動かないんですよってなってて(笑)偶然たまたま起動したので無理矢理救出して、ギリギリでできた曲です。

- 最後にボーナストラック的にドラムンベース的なトラックがあるじゃないですか

YUKSTA-ILL – そこ聞いちゃいます?(笑)あれは表記されてないけどOWL BEATSのトラックで。最後の曲が落ちてく曲なので、それで終わると見せかけて、実は前向きだったみたいな感じにしたんですけど。"Winning Run"っていうタイトルで、全部走りきってからのって曲ですね、あれは。

- YUKSTA-ILLさんのTwitterを見てると、たまにNBAの話題があるじゃないですか。僕も昔バスケをやっていたので気になって。

YUKSTA-ILL - Twitterは基本告知しかしないんですけど、レアなところを見てますね。たまにNBAのこと、つぶやきます。

- "LET’S GET DIRTY"はNBAの選手の言葉を引用してるということなんですけど、あれは誰のセリフなんですか?

YUKSTA-ILL - あれはアレン・アイバーソンです。当時2001年くらいに流行ってたRedmanの"Let's Get Dirty (I Can't Get In Da Club)"って曲をアイバーソンが試合前にアカペラで歌ってたっていう。それをイントロ部分で使いました。バスケはすごい好きで、バスケからヒップホップにハマったというか。今回のアルバムは裏コンセプトがアイバーソン殿堂入り記念ということに勝手にしているんですけど(笑)アイバーソンを見て、ヒップホップにハマったというか、おれの中でのヒップホップの要素ってMC、DJ、ダンス、グラフィティー、アイバーソンなんですよ(笑)

 

YUKSTA-ILL - 当時高校生くらいだったんですけどカルチャーアイコンみたいにアイバーソンはなってて。プレイがすごいのはもちろんなんですけど、結構衝撃的だったのが、怪我してアイバーソンが試合を休んでるときがあって、当時は試合を休んでベンチで見てるときはみんなスーツが基本だったんですけど、そんな中ドゥーラグにジュエリーブリンブリンで、バギージーンズにTimberlandみたいな格好で試合を見てて。若かりしおれは「なんじゃこの格好は」ってなって、それで影響を受けて。彼を詳しく調べたらBiggieの"Unbelievable"が好きって書いてあって、そこから色々調べていって。そのタイミングで自分は渡米とかもしていたんで、ど真ん中でアイバーソンからは影響を受けた感じですね。今もNBAは見るし、要所要所アルバムにもそういう部分が入ってると思います。

- "LET’S GET DIRTY"に参加しているSOCKSさんはどういった経緯で?

YUKSTA-ILL - 昔から仲良くて、『Method Motel』っていうイベントにクルーでそれぞれ出たりしてて。SOCKSくんはDSB、自分はTYRANT、辿ればCampanellaはPsychedelic Orchestraとか、Toshi蝮は現場叩き上げとかでやってるころからの付き合いです。SOCKSくんの前のアルバムにも刃頭さんのトラックの曲で参加していて、あとRYOWくんのアルバムでも一緒にやったりとか。ちょっとシーンは違うんですけど、あんまおれは気にしてないです。

 

- 東海のシーンはつながりが柔軟なところが面白いなと思っていて。

YUKSTA-ILL – 正直なところ、どっちの層にも見て欲しいし。比較的キレイなお姉ちゃんはSOCKSくんの方にいるんですけど(笑)今回一緒にやってる曲はまさにパーティーチューンです。それこそNoreagaの"Nothin"とか、SOCKSくんのリリックにもありますけどKeith Murrayとかその当時のクラブバンガーにも劣らずって感じで。自分らが名古屋でよくいる女子大ってエリアが、今よりも全盛のときで、今もいいんですけど、当時はものすごくて。常に人の混み具合がひどい感じで、クラブが何件も入ってる複合ビルなんですけど、掃き溜めってイメージでしたね。地下にあるJB'sってクラブではドープなこともやるし、かと思えばウェッサイの人たちのイベントもやってたり、ハウスとかテクノのイベントもやってる。上の階には比較的メインストリームの曲がかかるEIGHTとFLEX LOUNGEって箱があって、昔はLushとCypherって名前だったんですけど。当時チャラい曲は総じてLush Musicって勝手に呼んでました。まあ、要するに夜遊びしたけりゃ女子大に行けって感じですね。

- あとハードコアのシーンとの近さも特徴ですよね。

YUKSTA-ILL - そこがルーツにありますね。昔名古屋に『MURDER THEY FALL』っていう伝説的イベントがあって、13回くらい続いたんですけど。自分たちの憧れの舞台でしたね。三重からもFACECARZが何回か出てたり、TYRANTも2回出ることができて。それだけではないけど、ハードコアとヒップホップのシーンは密接ですね。おれは元々はヒップホップしか聴いてなかったですけど、若いときにマイメンDJ BLOCKCHECKが一緒に車乗ってるときに「ヒップホップ以外でもかっこいい音楽はかっこいいんやで」ってFACECARZを教えてもらって。そのあと「今はこいつがヤバい」って教えてもらったのがHIRAGEN。当時AWGって名前でやってて、録音方法もわからないから、右からしか聴こえてこないみたいな。ただラップは当時からかっこよかったですね。

- 2015年~2016年でSlum Rcの名前やNeo Tokaiという言葉も広まっていったと思んですが、Neo Tokaiっていう言葉自体はいつ位からあったんですか?

YUKSTA-ILL - Wu-Tangの解体新書みたいな本があって、その中にスタッテンアイランドの地図を中国の絵巻風にしてる絵があるんですよ。それをパロってるやつがRCSRECS.から出したコンピ、The MethodのCDの中ジャケにある、絵図みたいなのが。そこにNeo Tokaiって書いてあったような気がして。多分そこかな。でも誰かがこれからはNeo Tokaiでいくぜって言ったわけでもなく、自分も元々はそんなに意識していなかったし。でもこれまでやってきた名古屋の形にはない、そんな動きをATOSONEが提案するというか。『Method Motel』もそうなんですけど。まあなんかATOSONEが巻き込むのが上手いんですよ。気づいたら巻き込まれちゃってるみたいな(笑)あ、おれも入ってるんだって。それでもなんで入れてるんだよみたいにならないっていうか、あいつだったらっていう信頼感がありますね。その周辺で起きているのがNeo TokaiだったりTokai Dopenessみたいなムーブメントなのかもしれないです。本人はそんなん言わないと思いますけど。

- 以前のAmebreakのインタビューで『Method Motel』が大事だったと書いてあったんですけど、どういった雰囲気だったんですか?

YUKSTA-ILL -ライブするみんなが、それぞれお前どんなんなんだよみたいな、バトルじゃないけどピリついてるとこはあったし、関係ないけどリハに一緒に入って来たやつがいたら、ATOSONEが「そんな敷居低くねえぞ、このイベント」って追い出すみたいなことがあったり。『Method Motel』はATOSONEとDJ BLOCKCHECKがやってて。TYRANTとして三重から出てきて、いろんなところでゲリラ的にライブをして目に付く存在になって、そんなによくは思われてなかったと思うんですけど。そんなときに女子大のビルでおれたちの居場所を切り開いてくれて土台を作り上げたのがATOSONEとDJ BLOCKCHECKですね。

 

- 東海のシーンは外から見ていると、良い意味で緊張感があると思うんですが、内部にいるとわからないと思んですがどういう雰囲気が流れていると思いますか?

YUKSTA-ILL -やっぱり元々自分が怖いものみたさでクラブに行く側だったので、M.O.S.A.D.だったりとか、Phobia Of Thugだったり。そういう人たちを三重から見に行くときのほうがピリついてた気がするんですけどね(笑)でかくてゴツい人多いなとか思いながら、ギュウギュウの中ライブを見るみたいな。なんかヒップホップはこうあるべきっていうのがあるのかも。でもそういう先人を見てるから、必然的に緊張感があるのかもしれないですね。今は自分もそのシーンの中にいるのでなんとも言えないけど、昔のが断然その感じが強かったんだと思います。まあふざけてはいますけどね、RCのみんなとふざけあってる時が一番楽しいです。当時の女子大とかだったら夜の3時とか4時くらいに、人がまた増えるみたいな現象があって、自分も4時くらいに名古屋に着くように鈴鹿を3時に出発するってバカなことをしてた時期があって。そのあと風営法の問題とかもあって色々あったっすけど、今は立て直して盛り返してきてる感じなので、すごい嬉しいしあのビルを上げたいなって思いが強いから、SOCKSくんともああいう曲を作って。もっと盛り上がれみたいな。

- 先ほどのAmebreakのインタビューでSlum RCのメンバーがブロックパーティーをしてる動画もあって。

YUKSTA-ILL - それはATOSONEの店の前に電力会社の敷地みたいなところがあって、そこで勝手にバーベキューをやってて(笑)警察よく来るみたいな。たまにやるんですよね、みんな集まってきて。発案するのはもちろんATOSONE。RCのボスなんですけど、どっちかっていうとアーティスト肌なんで事務的なところが向いてないんじゃないかって(笑)それでも彼を中心に回ってる。偉大な存在です。

- アルバムの話に戻ります。収録曲の"GIFT & CURSE"について聞きたいんですが、この曲は現在のヒップホップシーンについて歌っている曲ですよね。もともとバトルなどにも出ていたYUKSTA-ILLさんから見て、今のそうしたバトルのシーンなどについてはどう思われてますか?

YUKSTA-ILL - 率直に言うとダサいですね。メディアが絡んで有名になっていってるけど、何してもいいわけじゃないと自分は思ってます。バトルってスポーツ的だし、日本人のオタク気質なところにうまくハマっちゃったっていうのもあると思うんですけど。出てる奴から聞いても、「CD売れるよ」とか言われますけど、それっておれはアイドルと変わらない売れ方だと思うんですよね。MCバトルで応援してる人のCD買うみたいな。果たしてそれってどうなのかって思うし、実際のところバトルで名が売れた人の音源がいまいちピンとこない、もちろん全員とは言わないですけど。2010年以降バトルには出てないんですけど、その段階でもちょっと違うなと思っていて。ただ音源やライブで名をつけてバトルには戻ろうとは思ってたんですよ。それがどんどんどんどんシーンがダサくなって、参加したくないな、悲しいなって。かっこいいなって当時思ってた人まであんなことになってしまうなんて。

YUKSTA-ILL

- "GIFT & CURSE"って曲名がそれに現れてますよね。

YUKSTA-ILL - そうです。メディアが目をつけたら、そこにパッと食いつくと思うし、でもその食いついたところがヒップホップじゃないから。ヒップホップのためだって言われても、そういう繁栄の仕方はおれは望んでないし、他にもそう思ってる人はいると思う。中の人たちは真剣にやってるだろうし、知ってる人もいるから、これ以上の否定はしたくはないですけど。ただまあかっこいいか、かっこ悪いかって言ったらかっこ悪いなってだけで。今もフリースタイルはずっとやってるし、ライブでも絶対フリースタイルはやる。そこはいいんすけど、このブームに関しては順序が違うと思う。即興は一瞬ですごいってなるから手っ取り早いんだろうけど、バスケでいったらダンクコンテストとか3Pコンテストで、野球でいったらホームランダービー、つまり余興ですよね。自分にとってそれ以上でもなければ、それ以下でもないです。当時ガンガンバトルに出てた時期に、おれは何になりたいんだろって思ったことがあるんですよね。その時におれがなりたいのはバトルMCじゃないってなって。だから今出てる若い子は全然いいけど、どっかで違うなってなんないと。

- 逆にいま注目しているラッパーっていますか?

YUKSTA-ILL - かっこいい奴はたくさんいますけど、個人名であげたくないですね。自分が一番だと思っているので。でも周りにいる奴は全員かっこいいです。当時Tokona-Xのインタビューを読んだときに、「名古屋のヒップホップのやつだけでもかっこいい奴は揃っとると思うから」って言ってたんですけど、東海の奴らにはそういう気持ちでいます。それ以外でも1982sのみんなとか、その周辺にいる仲間はかっこいいと思ってます。

- アルバムをどういうシーンで聴いてほしいというのはありますか?

YUKSTA-ILL – あくまでBGMであってもいいかなって思います。今作は言葉が直で入ってくると思うので、流して聴いてたら意外と覚えちゃったくらいの感じでもいいし。色々な顔があるアルバムなので、シチュエーションに合う、それぞれのBGMを見つけ出してほしいですね。後、やっぱりヒップホップはHood Musicだと思ってて。おれはその土地に行ったらその土地のアーティストの音源を聴くんですよ。それがすげえ楽しくて。例えば東京の電車でISSUGIくんや仙人掌くんとか聴いたら、めちゃ東京を感じられる。だから地元の人らにはがっちり聴いてほしいし、全国のみんなに自分のHood Musicを聴いてほしい。名古屋はもちろん、地元三重の鈴鹿や四日市。そのエリアにもっと光が当たってほしいと思うし、特殊なカルチャーが地元にもあるんで。

Release Info

YUKSTA-ILL

アーティスト: YUKSTA-ILL (ユークスタ・イル)
タイトル: NEO TOKAI ON THE LINE (ネオ・トーカイ・オン・ザ・ライン)
レーベル: P-VINE
品番: PCD-25216
発売日: 2017年2月2日(木)

1. NEW STEP
Prod by GINMEN
2. KNOCKIN' QRAZY Prod by Olive Oil
3. STILL T
Prod by MASS-HOLE
4. FCZ@MAG SKIT 5. HOOD BOND
Prod by GINMEN
6. OVERNIGHT DREAMER

Prod by PENTAXX.B.F
7. LET'S GET DIRTY / feat. SOCKS
Prod by PUNPEE 8. WEEK-DEAD-END Prod by DJ SEIJI
9. RIPJOB
Prod by Olive Oil
10. GOTTA GO
Prod by OWL BEATS
11. GIFT & CURSE Prod by MASS-HOLE
12. TO MY BRO Prod by GINMEN
13. LOOK AHEAD OF US / feat. Campanella Prod by SNKBUTNO
14. NEO TOKAI ON THE LINE Prod by RAMZA
15. CLOSED DEAL Prod by GINMEN

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