Skaaiが最近見つけた5曲 | あの人の「今」を聴く #1
カルチャーシーンを彩る様々なゲストを招き、彼らが生活の中で、最近出会った音楽を訊いていく新企画。単に新しい音楽に触れるだけでなく、音楽というものを通して、新たな考えや、今に流れるシーンを幅広く捉えることができるはずだ。
記念すべき初回は、アーティスト・Skaaiが最近見つけた5曲を紹介。
1. Mk.gee - "Dream police"
元々Dijonがすごく好きで、Mk.geeはDijonバンドのギター/コーラスという認識でしかなかったのですが、今年2月にアルバム『Two Star & The Dream Police』がリリースされたと知り(というか曲を出していたことも知らなかった)、早速聴いてみると性癖ど真ん中すぎて。とにかく世界観のプロデュース力が半端ないと思いました。エフェクトのかけ方や歌のメロディーとその録り方、ミックス/マスタリングにしてみても、音数も多いしはちゃめちゃやってる部分もあるから大変だったはずですが、妥協したらダサくなるところを一切妥協していないのが伝わって最高だと思いました。今回はアルバムの中で一番グッときた曲を選びました。
2. Tommy Richman - "FEVER"
めちゃくちゃ硬い花瓶で粘土を下敷きに殴られた感じ。「はい、踊ってください」みたいな曲よりも「どう、踊らざるを得ないっしょ笑」みたいなやらしさがあって、やられた〜と悔しがりながら踊っています。Brent Faiyazの"Upset"という曲にTommy Richmanが参加していて、超クセになる声だと思ったんです。どんどん掘っていくうちに虜になっていきました。
3. Joe Zawinul - "From Vienna, with Love"
一本の映画をうっとりした目で観ながら、いやもしかしてこれは自分のラブストーリーなのではないかと疑ってしまうほどの没入感がありました。とにかく、音楽を通して、景色、登場人物、匂い、感情の動きをどうしてもイメージさせてしまう力がある曲だと思います。自分は明らかにここまでの音楽は作れていません、がんばります。
4. Stello - "Pretty Thing"
ORMという雑誌を作ってるメンバーのHayata Matsuhiroが教えてくれてどハマりしたバンドです。Stelloの曲の多くはニューヨークの街をイメージしているそうなんですが、この曲は特に自分が遊びに行ったニューヨークの夜を思い出させてくれて大好きです。力強く活気づいている街を優しく抱擁しながら紹介してくれているような曲だと思います。
5. Celia - "Made your bed"
Info
Skaai (スカイ)
アメリカ合衆国・ヴァージニア州生まれ、大分県育ちのアーティスト。日本語・英語・韓国語が堪能なトリリンガル。幼少期から、日本のみならず韓国、マレーシア、シンガポール、カナダ、アメリカ合衆国での滞在経験を有す。2020年春、大学卒業から大学院入学までの時期がコロナの自粛期間となったことで、SoundCloud上での楽曲リリースを皮切りにラッパーとしての活動を開始。AbemaTV「ラップスタア誕生 2021」ではその実力とポテンシャルを見込まれ、審査員から高い評価を得た。2021年11月にリリースした1st Single "Period."では、新鋭ビートメイカーuinと共に重層的にジャズとヒップホップの要素を取り入れ、新鮮なラップとソウルフルな歌唱力を世に知らしめる。2022年2月、"Period."の続編となる2nd Single "Nectar."をリリース、レッドブルのマイクリレー企画「RASEN」に出演しBose(スチャダラパー)、田我流、BIMとの共演を果たす。同年5月には、幕張メッセで初開催された国内最大規模のヒップホップフェスティバル『POP YOURS』に出演した。同年9月にはBIMとDaichi Yamamotoが客演参加した自身初のEP『BEANIE』をリリースし、同年11月には、そのタイトルを冠したワンマンツアー「BEANIE TOUR 2022」を福岡、大阪、東京にて開催した。同年12月には、1年を通したアーティストとしての心情の変化を綴ったシングル "Mermaid"を盟友uinとのダブルネームでリリースした。2023年には、あらゆる「シーン」について意思表明する楽曲"SCENE! (feat. Bonbero)"をリリース。その後リリースしたシングル "WE’LL DIE THIS WAY"は本人の現在地を表した楽曲であり、今後表現されるであろう心情の変化にも注目が集まる。同年には、仙台、東京、大阪、福岡を巡るワンマンツアー『DEAD TOUR 2023』を開催した。好きなサッカーチームはリヴァプール。