【インタビュー】Yo-Sea 『Sea Of Love』| リスペクトしあってる中で音楽は生まれる

沖縄出身のYo-Seaがリリースした待望の1stアルバム『Sea of Love』はこれまでの彼のファンはもちろん、その外側にも届く力のある内容だった。本作には、過去にもタッグを組んだSTUTS、Gottz、C.O.S.A.や、地元の盟友・TOMiやKethug、そしてMatt CabやNeetz、GooDee、NGONGなどの実力派プロデューサー陣が参加。これまでのYo-Seaのシグネチャーであるチルでメロウなサウンドに、カラフルなバリエーションを加えている。

インタビュー内で語っていることだが、本作に参加しているアーティストやプロデューサーとの出会いがYo-Seaの音楽を変えていったという。それは1人の世界にこもりすぎる事ではなく、他のアーティストの共同制作を通じて新しい自分の世界を開いていくことだ。『Sea of Love』全体に漂う開放感は、新しい世界との出会いを祝福してくれているようではないだろうか。そんな作品が完成するまでについてYo-Seaに語ってもらった。

取材・構成 : 和田哲郎

撮影 : マスダレンゾ

- アルバム『Sea Of Love』について色々と聞かせていただきたいのですが、まずアルバム制作については時間がかかったという印象なのか、スムーズにいったかというとどちらでしょうか。

Yo-Sea - 自分としては時間がかかったと思ってます。一通り形になった状態から、制作の間に新しい出会いとかが重なってインスピレーションを得たり、表現したいことも変わったので、一度バラして再度作り始めたので、結構時間はかかりましたね。

- 完成形までいっていたということですか?

Yo-Sea - そこまではいかないんですけど、ある程度曲はできてましたね。でもサウンド的にもエフェクトをたくさん使っていたり、歌詞も綺麗すぎるというのか、今の自分のマインドとは違うものが入っていたので、これをアルバムにすることはできないと思いましたね。それで一から作ろうとなって、生の音を取り入れたり、プロデューサーさんとしっかり曲を作りたいという気持ちと、新しい自分の幅を出したかった。歌詞ももっと日本語を多く入れたりとか、今までの自分よりもわかりやすく、聴いてくれたみんなが噛み砕きやすいような歌詞で伝わりやすさにフォーカスを当てましたね。

- 全曲Yo-Seaさんが解説している文章を読んだら、1曲、1曲をプロデューサーの方と大切に作られたんだろうなというのが伝わってきたんですよね。

Yo-Sea - そうですね。今までは一度のセッションで1曲を作り切っていたんですけど、歌詞をしっかり伝えたくて、持ち帰って1人の時間に歌詞を書き直す作業をしたんですね。その後でプロデューサーの方々と話し合って、大サビを入れたりとか、音数を減らしてこういう音を足したいとか、そういう形で作っていきました。でも"Waiting"って曲は沖縄でAir BnBを借りて作ったんですけど、逆にラフに作ろうってことで、防音室も借りてなくて自分たちで機材セッティングして、天井も高くてハウっちゃったりして。本当は録りなおそうとしたんですけど、グルーブがいい感じだったんでこのデータを使いたいってなったんですよね。だから曲ごとに作り方も変えた感じですね。

- ラフなものを採用できるのも、一方で作り込んだものがあるからこそというところもありそうですね。いま話していただいたような曲作りにおける気持ちの変化は何か具体的なきっかけがあったのでしょうか。もしくは徐々に変わっていったのでしょうか。

Yo-Sea - 徐々に変わっていった感じですね。聴いている音楽が日本人のアーティストだと藤井 風さんとか、松任谷由実さんとかすごいソウルがこもった曲を聴くようになって。時にはゴリゴリのラップも聴いたりもしたんですが、曲を聴いていると本当にリアルって思えるような、かっこもつけてないし別に自分のことを大きくも言っていない5lackさんのようなアーティストですね。それが本当にかっこいいなって感じて、日々の電車の中でそういう音楽を聴いて、俺もこういう曲を作りたいって徐々に変わっていきましたね。あとはSTUTSさんとかC.O.S.A.さんであったり、色んな人たちとの出会いで、ありのままでいいんだってことを教えてもらいましたね。それも大きいと思います。

- これまでのYo-Seaさんはカッコつけたりしていた部分があったんですね。

Yo-Sea - カッコつけたり綺麗なことを言ったり、これを言ったら誰かが喜びそうとか、投げやりではないけどそういう歌詞も書いていたと思います。ファースト・アルバムはそうじゃなくて自分にフォーカスして、人のことを考えずに、自分との対話の中でいいことだけじゃなくて、落ち込むこともある自分の日常だったり、コロナを経た日本の現状とかも考えましたね。誹謗中傷とかで自殺した人もいたり、決していい世の中ではないと感じていて、その中で音楽は救いであるべきだし、心にエネルギーを与えたいと思いましたね。

- 今おっしゃったようなことって"Mighty Long Way"でも歌われてますよね。あの曲は元々3年前からあって、トラックをGooDeeさんが作り直したんですよね。

Yo-Sea - 同い年のGooDeeにアップデートしてもらいました。元々は2バース目も新たに加える予定だったんですよね。25歳の自分に対して、27歳の自分というテーマで作ろうとしたんですけど、25歳のバースで完成してるねってなってボツにしたんですよね。短めの曲ですけど、思ったことがスッと出てきたというのはありますね。

- この曲を作った時点でその変化は起こり始めていた。

Yo-Sea - 上京してすぐは自分の生活のリズムだったり、色んな人に会うのでそれについて行くのが必死で、何かを吸収して自分のものにするというよりは、日々驚きがあってそれをどこにも消化できずに抱え込むリズムだったので、やっと東京での生活に慣れて自分がかっこいいと思う人に出会えて、進む道はここだっていう大きい気づきがあって、自分自身がありのままでいいっていう意識が作品全体に通底していると思います。


- 先ほど「自身との対話」と話してましたが、Yo-Seaさんの場合は歌詞もセルフボーストというよりは、自然と周りの世界や人が入ってきますよね。

Yo-Sea - 今までは自分の綺麗なところだけを包んで出していったんですね。でも自分が曲を作る時によく考えるのが、死に向かっているということ。でもその先でも作品は生き続ける中で、自分は何を伝えたいかというと、自分自身が一番喰らったものにならないといけないというのを大事にしていて。何年経って聴いても、そこに立ち戻れて方向を示してくれるような曲になればと考えて作ってます。そういう自分がさらけ出して作ったものを、聴いてくれたみんなが少しでも気分が晴れたりとか、心を解放できたらいいなと。僕も辛い時に音楽を聴いて救われたので、俺もそういう気持ちでいていいんだなって気づかせてくれたんで、自分もそんなアーティストでありたいって思ってます。

- Apple MusicのインタビューでもYo-SeaさんがKirk Franklinをリクエストしていたのも、そういう部分とリンクする感じがします。ゴスペルもそういう自身を救ってくれる音楽として聴いていたのでしょうか?

Yo-Sea - いや、ゴスペルは魂を燃やして昇華する感じですね。ゴスペルは家族でも歌っていたし、教会でも歌っていたので、1人で内に籠るというよりは、みんなで外にエネルギーを出すものとして捉えています。僕も制作する時に、サウンド、歌詞から歌い方まで聴いてくれる人が顔を想像できるようなものにしたいというのは意識していて。どんな顔でこの人は歌ってるんだろう、感情を込めてとかそういうのを想像できるようにはしてましたね。でもトラックにも寄りますね、内に籠める歌と外にむける歌と。"Mighty Long Way"は独り言っていう感じなんですよ。自分にも言い聞かせてる感じで。"Inori"とか"Someday"は外に向けてますね。

- "Inori"でC.O.S.A.さんのバースが届いた時に実家で聴いて泣いてしまったということでした。

Yo-Sea - 泣きましたね。沖縄でSTUTSさんとC.O.S.A.さんと"Pretenders"の撮影をしていたんですが、密にみんなで撮影して、飲みにいって、次の日7時起きなのにC.O.S.A.さんと深夜0時半くらいからジムに行って、2人で2時間くらいトレーニングして、トレーニング方法も教えてもらったんですよ。すごい思い出深い旅だったので、歌詞もそうだし全部がフラッシュバックして。C.O.S.A.さんも曲を作る前から、「沖縄での旅をヴァースに書くからちょっと待ってて」って言われてて。沖縄から戻って2~3日後にヴァースが帰ってきて、それに喰らっちゃって、この人に頼んでよかったって感じましたね。

- 少し話がそれますが、C.O.S.A.さんは以前インタビューでレコーディングをすると涙が出てくると言っていたのですが、Yo-Seaさんは自身のレコーディングでもそういう体験はありますか?

Yo-Sea - ありますね。"Without You"はレコーディング中に泣いちゃっていたので、うまく録れなくて落ち着いてから録ろうってなったんです。曲によるんですが、自分の抱えてることと音色や歌詞だけじゃなくて、全体のグルーブで波のように自分に押し寄せてくるんです。それを感じた時に涙が出てくる。STUTSさんと"Flower"を作った時は、自分の音楽の可能性を信じていたし、もっとできるってずっと思ってて、でもそれを1人で昇華しようとして何年も形にできなくて、でもSTUTSさんとのスタジオセッションの時に、自分のやりたかった音楽はこういうことだって思えたんですよね。STUTSさんがピアノを弾いて、僕がメロディを降ろすっていう、本当に音楽をしてるっていう感情になって、その時は報われたって気持ちになりましたね。俺はもっとできるんだって、もっと違う方向性でもやってみたいっていう部分が全て報われた気がして、その時も感情的になりましたね。

- そういう体験はあまりできないんだろうなと思いますね。

Yo-Sea - 1人で作っていると少なくて。どういう風に歌うかとか歌詞に集中しすぎると全体の雰囲気というよりは、上手く録ることを意識してしまったり、歌詞に書いてあることがリアルなのかどうかに目を瞑る時があって。でも他のプロデューサーの方とセッションして作るときは、そこにフェイクは持ち込めないというか、嘘がつけないんですよね。プロデューサーの方々も真摯に自分に向き合ってくれて、お互いがリスペクトしあってる中で音楽は生まれるので、自分に嘘をついていたら、プロデューサーの方達にもリスペクトがないということになるし、そういうセッションを通して自分のありのままの感情が出せるようになってきましたね。

- 本当にプロデューサーの方達との出会いが大事だったんですね。そういった形でできた曲としては"Without You"が最初の方にできた曲なんでしょうか。

Yo-Sea - そうですね、葛藤の中で作ってたんです。なんていうかスキルがある人っていっぱいいて、自分も理想があって。ビートをTOMiが作ってくれたんですけど、そういう感情がすごいハマったんですよね。自分は遠い理想だけを見ていて、それを追っかけていたんだけど、でも本当は近くに自分が追いかけていたものがあったんです。TOMiはそれまでも月に10個くらいトラックを送ってくれてたけど、自分は曲にできなかったんですよね。でもやっと"Without You"でハマって、その経験から僕はスキルだけじゃなくて、一緒に作り上げることの大切さを学びましたね。有名なプロデューサーさんはたくさんいるんだけど、その人たちと作りたいということだけじゃなくて、自分がいる場所を耕して一緒に上がっていくのがベストだと思います。もちろん遠くにいる人たちも巻き込んで1つの大きな波を起こせたらそれが一番いいですが。そういうことに気づけたのが"Without You"でした。

- そういう部分で自信が持てたからこそ、"Moonlight"だったりこれまでのYo-Seaさんでは選ばなさそうなトラックをチョイスしたという側面があったのでしょうか。

Yo-Sea - 自信がないというのは音楽的なところじゃなくて、すごい些細なんですけどSNSを見たら、パーティーで色んな人が交流をしている。でも僕はそのパーティーはあまり行きたいとは思わないけど、行ったらチャンスがある。だから行けばよかったとか、あの集まりにも行けなかったという気持ちになるんですけど、音楽的なところでは楽しみながら色んな人と制作をできていました。ただ自分と全部向き合って歌詞を書かなければいけなかったので、苦しいというか、時には役を演じることがあって。今現在は孤独じゃないんですけど、孤独だったときは多かったんで、自分と対話をするときとか、役に入って東京で迷い込んでる過去の自分を映し出す時とかはありますね。

- あとトラックの印象が以前は808のベースが強いものだった気がしたんですが、今作は全体的に軽やかになってると思いました。これは意識して取り組んだのでしょうか?

Yo-Sea - 確かに。でも意識はしてないですね。僕はプロデューサーに対して「具体的にこの音を足して欲しい」というのは言えないんですけど、音でイメージが出てくるので、プロデューサーさんに「これ?」って感じで一緒に探したりはしていますね。でもベースも好きなんで、"Waiting"は跳ねるようなベースだけど、ちゃんとしたスピーカーとかシステムで聞くと深いベースが鳴ってるんですね。でも"Moonlight"は軽やかな雰囲気があったり、統一感というのは意識していなくて、逆にこの1stアルバムで色んな自分を見せたいと思ったんですよ。アルバム全体で統一感があるようなものは、この次でいいなと思ったんですね。この『Sea of Love』は全部違う良さがあるって僕が一番感じてたからこそリリースできた。リリースする前にナーバスになって自信を無くすことがあったんです。なんていうか"Moonlight"とか"Actor"みたいに、これまでよりポップな楽曲も入っていたので、すごい恥ずかしい気持ちと、自分が求めているリアルさから外れている気がしたりとか、出来上がった後にも迷いがあって、でも周りや外からの評価とか、1つ1つの言葉が日に日に自信になったんです。その時期は仲良い友達に「今回振り切ったね」って言われた言葉が、家に帰ってもずっと残っていて「振り切ったってどういう意味だったんだろ、悪い意味の振り切ったなのかな」って全部を意味深に捉えちゃう感じだったんです。でも他の人に聴かせたら「最高」って言ってくれたり、少しずつ自信に変わっていった感じですね。

- リリースしてから一週間経ってますけど、現在の反響についてはどうですか?

Yo-Sea - みんなそれぞれ好きな曲が違うんで、リリースして本当に良かったと思うし、DMでも「初めてアルバムを通して、すっと聴ける作品に出会えました」ってコメントもあって、報われました。でも僕は自分に期待もしていたんですけど、あまり期待してないって面もあって。なんていうか、変な意味で一喜一憂しないようにしてたんですよね。人の評価じゃなくて自分が後悔しない作品を作りたいって思っていたんですね。でもみんなからの評価は純粋にすごい嬉しいですね。だからツアーをしながら、次の作品の制作をしていって自分の感性を広げられたらなって思います。

- 自分に期待もしていたんですけど、あまり期待してないというのをもう少し噛み砕くとどうなるでしょうか?

Yo-Sea - 俺ならこれができるとか、あのステージにも立てるとかやればいいことなんだけど、同時に手の届かないことにずっと執着してると、日々の生活が乱れちゃうというか、マインドが落ちてしまったら仕方ない。あとは人に期待している時期もあって、それが一番よくなかったですね。だから一歩一歩近づけばいいし、だったら自分が頑張ったらいいんじゃないっていう。そのエネルギーを他人に向けるんじゃなくて、自分がトラックを探して色んな人と連絡を取り合って、チャンスを探せばいいし。期待をしすぎると傲慢になっちゃうというか、自分のことのはずなのに自分じゃないことになっちゃうというか。集中したいから親とかおばあちゃんに連絡を取れないとか、沖縄に帰れないとかをそれがまるで良いことって走ってた時期があったんだけど、そうじゃないというか。そういう音楽以外の場所でのインスピレーションを受けながら、色んなプロデューサーと出会うこと、でもその人たちが教えてくれることって音楽のことだけじゃないんですよね。その人が大事にしていることだったり、すごく勉強になった。だから今自分は、自分に期待してるけど傲慢にならないって思ってます。僕の中での音楽は本当はもう少し柔らかいものだったんです

- なるほど。自分らしい音楽を作ろうと集中して、他者を排除してしまうことが実は自分らしくあることから離れてしまうということですね。

Yo-Sea - そうですね。親からPharrellも出ているゴスペルのオーディション番組『Voice of Fire』とか色んな本が送られてくるんですけど、それを全部シャットダウンしている時期があって。でも自分にフォーカスするのは大事なんだけど、他の人の視点や意見も取り入れてやる方が楽になりましたね。気を張らなくて良いし、何かに出会うチャンスもあるのに、それに出会わなくて自分の世界に閉じこもっているのは悲しいことだなって。

- 最初から言っていたことですけど、本当にプロデューサーだったり今作に参加しているアーティストの方が、すごく大事な存在だなというのが伝わってきます。それぞれの方がYo-Seaさんにとってどういう方かというのを聞かせてください。最初は"Intro"と"Flower"を制作したSTUTSさんからお聞きしたいです。

Yo-Sea - 本当に優しい方で、穏やかで導いてくれる。わからないことがダメじゃなくて、じゃあこうやってみようって、わからない自分を恥じなくてもいい、ちゃんと音楽ができない自分が自信を無くさなくても大丈夫って教えてくれたりしますね。でも音楽に対しては本当にストイックだし、お互い譲れないところもあるし、決して譲り合いとかではなく、大事にしているものを尊重してフェアに音楽を作れる感じですね。昨日もSTUTSさんから家にAesopのハンドソープとコーヒー豆が届いていて、長文の手紙も入ってました。とても光栄ですね。

- バックDJも務めているTOMiさんはいかがですか?

Yo-Sea - バックDJをTOMiにやってもらうことになってから、全部の現場に来てくれて、一緒に旅をしている一番身近な存在ですかね。上がり下がりもあったし、喧嘩もたくさんしたし、もう一緒にやらないねってなったこともあるけど、それでもお互いが必要な存在だって分かってるから、これからもずっとやっていくと思いますね。彼もすごく優しくて、人間味がある。クールなんだけど、一緒にいるときはすごく自然体なんで、兄弟みたいな感じですね。納得いかないこととか嬉しいこととかなんでもシェアして、ゲームも一緒にしますね。

- "Moonlight"を制作したMatt Cabさんはいかがですか?

Yo-Sea - 僕の可能性をすごく広げてくれて、こんな道があるんだよって教えてくれた方ですね。僕はこれまでヒップホップということに拘って、黒い音とかプレイヤーにかっこいいと思われることの大事さを信じてきたんですけど。でもMatt Cabさんは自分の可能性をそこだけじゃなくて、外に向けてはどうだろう、その上でこういうトラックがあって、これにYo-Seaが乗ったら、昔のシティポップを彷彿とさせるものになってみんな好きだと思うって促してくれて。それでやってみますってブースに入って、メロディが出てきたらそれを受け入れてくれて、「最高だ」って言ってくれて、"Moonlight"ができたので。メロディが出てきたら、それに対してMattさんがコーラスはこういうのがいいって提案をしてくれたりすごくやりやすいんですよね。1人だと自分でレコーディングもして、止めてってやらなきゃいけないんだけど、すごいスムーズに進めてくれるんですよね。Matt Cabさんはカバーソングを歌っていて、親と小中学校の時からみていたんですよ。そういう方だったので最初は緊張して、わーってなっていたんですけど、すごくリスペクトしてるし、素直に言葉を伝えられるようになりましたね。

- ビートメイカーとプロデューサーの違いという話をよく聞きますがMattさんはプロデューサーという形で導いてくれるんですね。

Yo-Sea - まさにプロデューサーですね。そういう部分を例えばTOMiも目指していて、MattさんとかGooDee、STUTSさんとのセッションにも一緒に行って、レッスンみたいに吸収してる感じですね。

- 先行で発表されていた"Body $ Soul"のNeetzさんとGottzさんはいかがですか?

Yo-Sea - Neetzさんもすごくクールだけど優しくて、トラックをいくつかやりとりして。Neetzさんも"Body & Soul"のセッションを通して、Neetzさんも僕が何をしたいのかとかをセッションのプロセスの中で吸収して完成まで向かってくれましたね。Gottzくんは元々スタジオに遊びにきていただけだったんですが、そのまま一緒にやってくれることになって、ほんとに優しい先輩ですね。僕は普通にKANDYTOWNのヘッズだったんで、沖縄のライブも何回も行ってましたし。IOさんもそうですけど、今こうやってメンバーと一緒に楽曲制作をできるのは、最初は流石に喰らいましたけど、慣れていって今では身近な優しい先輩って感じです。

- "Aruto"などのGooDeeさんはいかがですか?

Yo-Sea - GooDeeはセッションをする中で一番楽な気持ちで作れるんですね。他のプロデューサーの方とはやはり緊張しちゃうんですね。よし作るぞって気持ちが前面に出たり。でもGooDeeとのセッションは楽しむぞって気持ちで行って、スタジオの隣が森なので鳥のさえずりを聞いたりゆっくり外の景色を見ながら、作れるんですよね。GooDeeがギターを弾きながら「今のいいね」っていう感じで、レコーディングしたりしてますね。本当にラフな気持ちのまま制作に向かえる。本当にやりやすいし、同級生なんでこれからもヤバい楽曲を一緒に作っていきたいなって思います。

- "Nana"のNGONGさんはYo-Seaさんの音楽活動のきっかけになった方ですよね。音楽を作りたいと思って、

Yo-Sea - NGONGに連絡をしたんです。その前も遊びでフリースタイルをしてたんですね。「それをしっかり組み立ててやったらいい歌ができるから、すぐレコーディングしな」って言ってくれて、沖縄市にあるスタジオを教えてもらって、緊張の中で訳もわからずマイクの前に立ちましたね。一番長い付き合いのあるプロデューサーで、クラブの遊び方や初めてのVIPも全部教えてくれましたね。どんどんいい曲を一緒に作っていきたいって気持ちがあります。長い関係だからこそ、言いたいことも言えるし、妥協はせずに一緒に上がっていけたらいいなって。

- Daichi Yamamotoさんはいかがでしょう?

Yo-Sea - ぜひ一緒にやりたいってことで連絡をさせてもらって、渋谷のスタジオでセッションをしたんですけど。想像の倍以上穏やかな方で、すっごいかっこいいバースを書いてくれて、淡々と無駄がなかったです。プライベートな話はあまりできなかったんですけど、丁寧で余裕があって威張らない人でしたね。Daichiさんの音楽にはインスピレーションを受けていますね。

- 先ほども軽く触れていただきましたがC.O.S.A.さんの人柄についてはいかがですか?

Yo-Sea - C.O.S.A.さんはありのままでいいじゃんっていうのを一番感じた方で、どこにいても楽しそうで、でも色んなことを考えているんだけど、その時もありのままなんですよね。これはかっこいい、これはかっこいいとは思わないっていうのをちゃんと言ってくれるんですよね。優しくて思いやりのあるお兄さんみたいな存在だと勝手に思ってます。

- 最後に沖縄のシンガーのKethugさんです。

Yo-Sea - 大学が一緒の琉球大学で、Kethugはその時から知ってくれていたみたいで。沖縄にすごいシンガーが出てきたって、僕の家族も「この子の歌声はすごいんだよ」って言ってましたね。一緒にアルバムに参加してもらって、僕も沖縄のアーティスト唾奇さんとか、Rkuma(OZworld)とかAwichさんにチャンスをもらってステージを変えていけたので。チャンスをもらうってそんなに簡単なことじゃないし、受ける方は嬉しいんですけど、チャンスをくれる人はもっと深いところに愛があるなって思って、アルバムを作るときは必ず沖縄のアーティストをフックアップしたいと考えていました。それで同じシンガーで必ず上がってくるであろうKethugを誘って、スタジオに来てくれて、めちゃくちゃ歌が上手くて、ヤバいです。僕は普通にキーとか外すんですけど、Kethugは安定してるんですよ。やっと僕も沖縄のシーンにお返しができたというか、そこだけじゃないけど、そういうところも大事にしていきたいですね。素直でめっちゃ真っすぐな人ですね。

- ありがとうございます。今作を色々な方と一緒に作り上げて、その次というのは既に見えているのでしょうか?

Yo-Sea - 1つ1つのスキルを底上げしたいですね。セッションの中で生音をもっと取り入れていきたいし、僕自身がジャズピアノを習いたいと思ってます。STUTSさんに習う場所も聞いて、ピアノを知れたらキーもわかるし、コーラスの音も明確にわかるようになるので。あと自分に必要なのはボイトレですね。そういうスキルをちゃんと上げていく、そこに目をつむってる自分がいたけど、もうそこは避けられないところにきてるのを実感してますね。来年はアルバムではないんですが、EPを出してクリスマスソングをやってみたいですね。あとはバンドセットでライブをやりたいという目標がありますね。

- 以前とは違い遠くの目標じゃなくて、具体的な目標があるのがいいですね。

Yo-Sea - そこは避けて通れないと思っているので、やっと自分の立ち位置とかを具体的に感じ始められたんです。そういう気づきがありましたね。

Info

Yo-Sea
1st full album 「Sea of Love」
Release Date: August, 30, 2023
Tracklist(全13曲)
01:Intro
Lyrics by Yo-Sea / Composed by STUTS
02:Flower
Lyrics by Yo-Sea / Composed by STUTS
03:Without you
Lyrics by Yo-Sea / Composed by TOMi
04:Moonlight
Lyrics by Yo-Sea
Composed by Matt Cab, Petra Sihombing, Enrico Octaviano, Tat Tong

05:Body&Soul (feat. Gottz & Neetz)
Lyrics by Yo-Sea,Gottz / Composed by Neetz
06:Waiting
Lyrics by Yo-Sea / Composed by TOMi
07:Nana(feat.Daichi Yamamoto)
Lyrics by Yo-Sea,Daichi Yamamoto / Composed by NGONG
08:Aruto
Lyrics by Yo-Sea / Composed by GooDee

09:Inori(feat.C.O.S.A.)
Lyrics by Yo-Sea,C.O.S.A. / Composed by Dope Onigiri, Yuto

10:Actor
Lyrics by Yo-Sea / Composed by GooDee
11:Grateful (feat.Kethug)
Lyrics by Yo-Sea,Kethug / Composed by TOMi
12:Mighty Long Way
Lyrics by Yo-Sea / Composed by GooDee
13:Someday
Lyrics by Yo-Sea / Composed by Matt Cab
▼1st full album 「Sea of Love」linkfire
https://aotl.lnk.to/SeaofLove

Tour Info

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