アーティスト佐々木亮平による瓦礫を用いた作品群『Details』シリーズがアートブックとしてリリース
アーティスト佐々木亮平による瓦礫を用いた作品群『Details』シリーズを一冊にまとめた同名のアートブック『Details』が11月10日にリリースされる。
開発が進む福岡の空き地や解体現場で拾い集めた瓦礫をベースに施された緻密なコラージュ作品は、これまで佐々木亮平が展開してきた絵画作品と同様に、フォルムの面白さや美しい調和、快楽的な違和感を楽しむことが出来る。本書はこれまでFROM WHERE I STAND(福岡)、HAITSU(東京・西荻窪)でのエキシビジョンにて公開された作品に加え、未公開作品を含む全60ページの作品集で、200冊限定での発売となる。
撮影をkoji maeda / Ushiro、デザインはLAID BUGの木内俊文が担当し、見応えある60ページとなっている。
オブジェは、彼が蒐集したものが並んでいるベランダに置かれていた。 1日のほとんどの時間を過ごすというこのベランダで一服し、そのオブジェをぼんやりと眺めながらこれは何かと尋ねると、散歩する時に近所の空き地で建物が壊れたあとの手頃な瓦礫を集め、そこに少ない手数で、いつか何かに使おうと持っていた本のページを貼り付けコラージュをする、という遊びから始まったのだけど、最近はより瓦礫の選びかたや形に対する面白さを感じるようになり、作品と言っていいかわからないけどとにかく楽しいんだ、と教えてくれた。
開発の進む福岡には解体後の空き地が多く存在し、実際彼の家から街の中心まで歩いている時にも廃墟や解体後の現 場をすぐに発見することができる。 このオブジェの作品は一見今までの作品とはかけ離れたものに思えるかもしれない。実際に彼は、平面の作品でもたくさん のモチーフや絵柄や技術を試し表現してきた。
しかし彼の今までの作品を観ていると、その全ては紛れもなくRYOHEI SASAKIが描いてきたものであり、つくってきたもので あるということを感じることができる。壊れたものをそれそのものの魅力を残しつつ、少しの手を入れることでまた少し違った形で調和を生み出す事も出来るのではないかと彼は言う。
なんでも古くなるとすぐ壊してしまうという事を街でも多く見かけるけれど、それらを無視せず自分なりに再構築する遊びをすることで、そこかしこが魅力的なものに見えるようになる。
彼にとって、それがただ楽しいのかもしれない。
※ HAITSUでのエキシビジョンに際して、キュレーター細野晃太郎氏が寄せたステートメント
Info
書籍タイトル :「Details」
著者 : 佐々木亮平 Ryohei Sasaki
発売日 : 2021 年 11 月 10 日
出版元 : LAID BUG
判型 : 182mm x 252mm
頁数 : 60 ページ
価格 : 4,400 円 ( 税込 )
部数 : 限定 200 部
Photography : koji maeda / Ushiro
Design : 木内俊文 Toshifumi Kiuchi
© 2021 Ryohei Sasaki
© 2021 LAID BUG
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