ZeebraやOZROSAURUS、 SOUL SCREAMらを擁した 国内初のヒップホップ専門メジャーレーベル「フューチャー・ショック」のオーナーによる自伝的小説がDU BOOKSより刊行
1997年に設立され、ZeebraやOZROSAURUS、SOUL SCREAMらを擁した国内初のヒップホップ専門メジャーレーベル「フューチャー・ショック」のオーナーによる自伝的小説『スカイ・イズ・ザ・リミット ラッパーでもDJでもダンサーでもない僕の生きたヒップホップ』が、10月30日にDU BOOKSより刊行される。
同作には90年代のヒップホップ黄金時代をブルックリンで体験した著者だからこそ書ける、リアルなエピソードが多数収録。Nasのデビュー作『Illmatic』がニューヨークの辛口ラップリスナーたちに与えた衝撃や、KRS Oneの手から直接託された秘伝の書「ラップの化学」について、また地元ブルックリンの英雄、The Notorious B.I.G.との遭遇など、当時の空気感を伝える内容が記されている。
また日本のヒップホップ史にその名を刻むフューチャー・ショックの全てが赤裸々に告白されており、雷、キングギドラ(現KGDR)、Buddah Brandほか、超豪華メンバーが出演した伝説のイベント『鬼だまり』の熱狂、SNSもメールもない時代に、電話と郵便とVHSテープだけで作り上げた日米コラボアルバム『Synchronicity』、マイアミ空港でテロリスト扱いされ、まさかの逮捕となった経験、日本語ラップのクラシック『ROLLIN’045』制作秘話と、MACCHOとの横浜ドライブ、年商1億円を誇ったレーベルが消滅してしまった理由といった、ヘッズにとっては垂涎の内容が収録されている。
90年代、アメリカに留学していた「僕」はニューヨーク・ブルックリンに移り住み、ヒップホップカルチャーの洗礼を受ける。ノトーリアス・B.I.G.やKRS・ワンなどと出会うなかで、自らもヒップホップを生業にしようと決心するが、ラップするわけでもDJでもない自身のアイデンティティに苦悩する。
所変わり、現代の東京。懲役を終えた「おれ」は十数年ぶりに“ブルックリン・ヤス”のもとを訪れ、フューチャー・ショックの仕事をしていた当時を振り返る。MACCHOが飼っていたBBという名前のアメリカン・ピット・ブル、幾度となく語られたヒップホップレーベルの存在意義と未来――。
Info
『スカイ・イズ・ザ・リミット
ラッパーでもDJでもダンサーでもない僕の生きたヒップホップ』 市村康朗+公文貴廣 [著]
ISBN978-4-86647-130-3四六・並製・336ページ予定
予価(本体2,200円+税)