【コラム】SKATELOG by hakase Vol.6|不要腐朽

みなさまごこんにちは、ハカセです。いかがおすごしで...なんてお聞きしたいところですがこのご時世。みなさまさぞ大変な思いをされながら日々懸命に生きておられるかと存じます。

さて、気がつけばもう4月も終わり、お花見もできないまま桜も散ってしまいました。本来であれば希望に満ち溢れる新生活シーズン真っ盛りのはずですが、今年はこの有り様です...しかし、ネガティブな話題にはみなさんうんざりしていることでしょうし、このコラムくらいはどんよりした空気を忘れられるようなものにしたいなと思いますので少々お付き合いください。

文:hakase
写真:Banri Kobayashi

さて、世の中では「STAY HOME」が行動の基礎になっておりますが、健康な身体と精神状態を維持するために、多少の運動ならば国からもオッケーが出ています。(もちろんしっかり感染の予防をした上ですが。)しかし、サッカーやバスケットボールなどのフィジカルコンタクトのあるスポーツは密になる可能性もあり、施設の多くは閉鎖されています。

そこでなんと皮肉にも、一人はもちろん少人数であれば密にならないスケートボードが、今日本全国のスケートショップで爆発的に売上を伸ばしているというのです。その勢いはここ数年でも一番で、コロナウィルスの影響で物流や工場も麻痺していることもあり、日本中のスケートショップで板やパーツが足りなくなるという事態にまで発展しているようです。

「いやいや何を能天気なこと言ってんだ、おうち時間だろ!」って声もあるでしょうし、それが当然かと思われます。ですが、人間全く家から出ず日の光を浴びずに生活していたらそれもまた心にも体にも不健康。毎年五月病って言葉を聞くぐらいなので今年も引きこもって鬱っぽくなってしまう人がたくさん出てきてしまう可能性もあります。しかもニュースを見れば県外ナンバーの車で溢れかえっている江ノ島だの、パチンコ屋だの...「そんな風になってしまうくらいならまだスケートボード始めた方が良いのでは?」と思ってしまいます。

そこで今回のコラムでは賛否両論承知でスケートボードの始め方&選び方をご紹介しようと思います。今はちょっと...だけど落ち着いたら始めたい、って人もその時のために参考にしてください。

まずはスケートボード一台がどんなパーツから出来上がっているか大まかにご紹介。

スケートボードは

1. DECK(デッキ、板)
2. TRUCKS(トラック、板と車輪をつないでる鉄の部分)
3. WHEELS(ウィール、車輪)
4. BEARINGS(ベアリング、これが入って初めてウィールが回転します。)

の4つの大きなパーツから出来上がっています。この4箇所さえ選べば、世界に一台の自分だけのスケートボードは目前です!では1番から順を追って説明していきます。

1. DECK

Photo by canola skateshop

板です。スケートボードの顔とも言うべきパーツです。板にはサイズがあり、8.0とか8.25とかって数字が書かれてたりします。基本的にインチが単位として使われていて、横幅を差します。1インチはおよそ2.54センチなので、8インチの場合であれば20.3センチ、8.25の場合は20.9ミリくらいの幅ってことになります。

じゃあ初心者は何インチが良いの?って話なんですが、もう何インチでも良いと思います。スケートボードは消耗品なので頑張った分だけボロボロになります。何年もやってるスケーターは通算100枚とか使ってたりします。細い板も、太い板も、いろいろ試した末に自分の好きなサイズがやっとわかってくる感じです。なので大抵のちゃんとしたスケートショップに行けば、店員さんは口を揃えて「グラフィックで選びましょう」って言うでしょう。

「え、見た目で良いの?テキトー接客?」と思う人もいるかと思いますが、違います。僕らスケーターからしたら、初心者はこの板が乗りやすいよとか言う店員さんいたらそっちの方が怪しく聞こえちゃいます。

初心者のうちはどれに乗っても違いがわからない事の方が多いので、一番気に入ったやる気の出るグラフィックの板を選んだ方が楽しいよって事です。ゆくゆくはミリ単位が踏んだだけでもわかるスケーターになっていきますので、まずはサイズは気にせず好きな板で始めましょう。

2. TRUCKS

Photo by canola skateshop

トラック。走行時に爪先やかかとに体重をかけることでこのパーツが曲がってくれて、右に曲がったり左に曲がったりできます。

有名なブランドだとINDEPENDENTとVENTUREとTHUNDERってのがありまして、それぞれ曲がり具合や重量などが異なります。が、これもこの三つの中からならなんでも良いです。形が好きとかでも良いです。この三つは世界中どこのスケートショップに行っても絶対に売ってる絶対的存在です。どれも間違いないクオリティです。

一応大雑把に説明すれば、インディはターン性能に優れていて、ベンチャーは直進性に優れています。サンダーはその二つを足して2で割った感じですが、つまりこれも三つ試さないと違いがわかるようにならないのです。直感で選んでください。

3. WHEELS

Photo by canola skateshop

ウィールですが、ここ意外に大事です。テストに出ます。

実はウィールにはソフトとハードの二種類があります。これは初心者の人でもすぐわかる違いになります。ソフトウィールはその名の通り柔らかいウィールで、ガタガタした道でもスムーズに走れるように作られています。柔らかいので走行時に出るガーッて音も静かめになります。ハードウィールは硬い素材でできたウィールで、柔らかいウィールだとゴムっぽくてグリップしてしまいますが、硬いので車でいうドリフトみたいな動きができます。この動きを利用して板ごと回転したり、板だけ回転させたりできます。

基本的に、飛んだり跳ねたりクルクル回したりしてるスケーターはみんな硬いウィールです。でも、初心者の人がいきなりそれができるわけではありませんし、そもそもそういう技がやりたいわけではなくただスケボーに乗って風を感じてみたいって人だっているでしょう。もしくは最初は静かに基礎を練習して、上手になったら難しい技に挑戦したいって人もいるでしょう。スケートボード=トリック=硬いウィール、では無く、自分がイメージしているスケートボードスタイルに合わせて適した方を選びましょう。

4. BEARINGS

Photo by canola skateshop

ベアリングです。ウィールの中に入れて、ウィールを回転させてくれるパーツです。1500円くらいから、1万円を超えるものもあります。が、1万円の物が1500円のものの何倍も値段がするからと言って何倍もスピードが出るわけではありません。では何が違うのでしょうか。

スケートボードは使い方によってはピョンピョン飛んだり跳ねたりするものです。まれに、ウィールの中に入っているこのベアリングというパーツにも衝撃がかかって壊れて回らなくなってしまうこともあります。なので高いベアリングはその分丈夫に作られていると言っても良いでしょう。(たまに例外もあるけど...笑)

しかしこれも、初心者がいきなりガンガン飛べるわけではないので高いものを買ってもその分の効果をすぐに感じられるわけではありません。まずは気軽にスケートを始めたい人はコストを抑えるためにベアリングを安価なものにしても良いと思います。

動画は説明不要の人気ブランドpolar skate co. に所属するdane brady。彼のシグネチャーデッキは9インチ以上の極太デッキですが、滑りをみてもらってもわかるように何でもできちゃいます。

以上がスケートボード選びの超おおざっぱな基礎知識になります。おおざっぱすぎてよくわからない人も、スケート欲しくなっちゃった人も、これを参考にして(?)近くのスケートボードショップに相談してみてください。お店に行かなくても、オンラインで板やパーツをなんとなく見てみたりできますし、電話で聞いたり、通販もできます。大体の予算や、この板で始めたい、などの希望を伝えれば色んな提案をしてくれます。

悩んでる時間があったらその分練習した方が上手になるんで、まずは細かいことは気にせずにスケートボード乗ってみましょう!

先が見えない今だからこそ、たまには息抜きや何か新しいことを始めてみても良いのではないでしょうか。適度なディスタンス保って、しっかり感染予防をすればやっても良いこともあるかと思います。

それではみなさん、STAY SAFE!!!

Info

PROFILE

hakase

長野県出身。Diaspora Skateboardsのメンバー。あだ名のhakaseは、詳しい方の博士ではなく、ひょっこりひょうたん島の同名キャラクターが由来。今月、松本にて自身のスケートショップ「canola skateshop」をオープン。

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