【インタビュー】ペク・イェリン & Cloud|自由に正直に創られた韓国音楽界の唯一無二

ペク・イェリンは現在の韓国音楽シーンを代表するアーティストだ。昨年は"Maybe It’s Not Our Fault"と"Square (2017)"の2曲がチャート1位を獲得するとともに、R&Bをベースに多様なジャンル、レトロとフューチャーが交錯し合う独創性でアルバム『Our Love Is Great』は韓国大衆音楽賞で最優秀アルバム賞を受賞。商業的成功と批評的成功を両立している類稀な存在なのだ。

彼女のボーダーレスっぷりはその音楽性だけに留まらない。ラッパーやR&Bシンガーとの客演も多いし、親交の深いインディ・バンドの作品にはスタイリストとして参加するなど、彼女の名前は韓国の音楽に少しでも興味がある人なら誰にでも身近であると言っていい。

元々K-POPを代表する事務所の一つ、JYPエンターテインメントからデュオ15&でデビューした彼女のキャリアを変えた一つのきっかけは、インディ・バンド、Bye Bye Badman出身のプロデューサー、Cloudと出会ったことだろう。彼女のソロ作品のほとんどを共に手掛け、2人で共作した楽曲は他の歌手にも提供するし、2人を中心にバンド、The Volunteersも結成した。Cloudはイェリンのソロ作品を語る時には欠かせない人物なのだ。

今回はペク・イェリンとCloudの2人のインタビューをお届けする。イェリンは昨年秋にJYPを離れ独立レーベルBlue Vinylを設立し、アルバム「Every letter I sent you」を発表、キャリアの新しいページに入った。惜しくも開催延期になっているがジャカルタで行われる88rising主催のフェス『Head In The Clouds』にも出演予定など、海外公演も含め今後さらに幅広い活動に注目だ。

取材:山本大地
通訳:イ・スンテク

- 昨年のアルバム『Our Love Is Great』も『Every letter I sent you』もとても独創的なサウンドが印象的でした。作品の独創性の理由の一つに、たくさんのジャンルを取り入れていることがあると思っています。お二人自身は、普段の楽曲制作の時から多様なジャンルを取り入れることを意識されていますか?

Cloud - アルバム単位で作業をする時は、こういうトラックも入れなきゃ、バラードも入れなきゃとか、考えることも多いじゃないですか。だけど、私たちは先にどういう曲を作ろうと考えてから曲を書くのではなく、ただ書く時の気分によって色々な曲を書いてみたら自然にこうなりました。制作期間も長かったので、憂鬱な時期や元気な時期もあったりとか、季節によって人の気分も変わるので、ジャンル的にも多様に感じられるアルバムを作れたのだと思います。

ペク・イェリン(以下:イェリン) - 2枚のアルバムとも3年くらいの長い時間をかけて制作したので、私が人間として成長していくほど、音楽の好みも変わって来たんだと思います。それで、アルバムを出してみたら、色々なジャンルの音楽が自然に入ってきたのだと思います。

 - 普段から多様なジャンルの音楽に接しているようですが、そのようになったきっかけと思える子供時代の経験なんかがあれば教えてください。リスニング経験や好きだった音楽の話でも構いません。

イェリン - 子供の時はお父さんが音楽をしていたので昔のポップスをよく聴いていましたし、その後本格的に大きい事務所(JYP Entertainment)で練習生としての生活を始めて歌の練習をしてからは、特にR&Bをたくさん聴くようになりました。そして、プロデューサーとしてお兄さん(Cloud)と出会ったおかげで、ロックやお兄さんが好きなジャンルも聴くようになったので、私も多様に聴くようになったと思います。

 - ロックといえば、お二人はバンドのThe Volunteersでも活動されていますね。The Volunteersには、特に90年代のアメリカやイギリスのギターロックの影響を感じます。あのようなギターサウンドにどんな魅力を感じてバンドを始めるようになったのでしょうか。

Cloud - 私は元々幼い時からロックがすごく好きで、バンドも長い間やっていましたが、同時に他のジャンルも全部好きでした。イェリンさんのアルバムは、演奏的に派手な部分もディテールが多い部分もどっちもある魅力的なサウンドのアルバムだと思っています。ロックって楽器に触って音を出して...と少し単純じゃないですか。バンドでは私たちが普段言えなかった言葉(メッセージ)や演奏方式なども表現出来るだろうし、イェリンさんも以前よりもロックに深く入り込んで魅力を感じていたので、そういう音楽をやりたくてThe Volunteersのようなスタイルのバンドを始めるようになりました。

 - イェリンさんはバンド活動にどんな魅力を感じたのでしょうか。

イェリン - 私はずっと大きい事務所にいたので、言葉遣いを注意したり少し慎重に活動したり、歌でも荒い言葉や汚い言葉を使っちゃいけなかったりしたので、私が表現できることに限界があるような気がしていたんです。そういうもどかしさを感じていた時期にOasisのドキュメンタリーを見たら「自由だなあ」と感じたので、そんな気持ちを私も少し音楽をしながら感じてみたり、周りの人にも与えたりしたかったです。

 - The Volunteersでのバンド活動はイェリンさんのソロ作品にも生かされていると思いますか。"0310"のソングライティングはThe Volunteersと似た音楽の影響を感じます。

イェリン - そうですね。編曲をしながらお兄さんの意見を聞いて自分もそうしたくなる傾向はありますし、たくさんの人たちに私の作品を飽きずに聞いてもらえるように楽しさも入れたくて、The Volunteersの影響も盛り込んだと思います。

 - イェリンさんの作品は編曲も独特だと感じています。特に『Our Love Is Great』にはニューエイジのような幻想的な感じがあり、またそれは同時に綺麗な歌声を引き立てているようにも思えました。編曲される際、大事にされていることは特にありますか。

Cloud - 人によって考えは違うと思いますが、韓国の歌謡市場を見ると、いまはヒップホップ、ダンスミュージック、K-POPというアイドル音楽などがありますが、一般の大衆がバンド音楽のようにスタジオで楽器の音を直接拾ってレコーディングするような音楽に触れられる機会が少ないし、そういう音楽が成功することが少ないと思ったんです。『Our Love Is Great』を作る時、全ての楽器をそういう風にレコーディングして作ってみることが一番重要な部分でした。それで、一般的な今の大衆音楽とはサウンドに感覚的な違いが出たのだと思います。そのために「夢幻的」と感じられたのかも、と思います。私はすっきりして洗練した音楽だと考えるのですが、聴いた人たちはローファイや夢幻的とか感じるようで、それが少し不思議で面白いとも思っています。

 - Cloudさんはプロデューサーとしても他のアーティストともよく一緒に仕事をされていますね。プロデューシング自体特に影響受けたと思う人はいますか?ロールモデルのように思える人はいますか。

Cloud - 私は人生で一番好きなアーティストが東京事変なんです。結果的に特に自分の編曲に関しては所々「この部分は東京事変のこの曲の影響受けているな」と思うことがよくあります。最初はそれが自分の弱点だと思ってそういう部分は少なくしようと意識していたのですが、今はそれを拒むことも出来ないし「これが自分のロールモデルだな」と認めて作業しようとしています。

 - いつ頃聴くようになったのでしょうか?韓国にいた時ですか?

Cloud - 2006年か2007年ごろ聴くようになりました。韓国にいた時です。

 - Cloudさんは、インディバンド出身でありながら、K-POPのアイドル・グループの楽曲のプロデュースもされるほど今は幅広く仕事をされていますね。ミュージシャン活動を始めた当初からプロデューシングもここまで本格的にしたいモチベーションもあったのでしょうか。

Cloud - 特にこれといって動機はなかったと思います。私は元々自分名義の曲やアルバムを出すようなタイプではなかったので、自然と他の人の作業もするようになっていきました。

 - では、イェリンさんの作品についてもう少し具体的な音楽的要素や影響源について聞かせていただきます。まずAmy Winehouseは作品名、歌詞にもよく出て来る通り、最も大事なアーティストの一人だと思います。特に"Amy"での「when you say It's okay to be blue」、"True Lover"での「her word, that always made me feel the same」といった歌詞が印象的です。Amy Winehouseの歌から具体的にどんな影響を受けたと思うか教えてください。

イェリン - 大抵の人は大人になると、自分の感情を顔に出したり表現したりしづらくなると思います。私が憂鬱な姿を見せると、人々が「あれ?とても憂鬱な人だね?」とかネガティブな考えをすると思います。私もいつも「これは私のコンプレックスだ。私が憂鬱で一人で考えることがとても多いことは、周りの人にも迷惑だよなあ」と考えていたんです。実際、そういう部分もその人そのものであって、他の人の視線は関係ないと思うんです。けれど、Amy Winehouseのドキュメンタリーを見たり曲を聴いていると、憂鬱な経験をしている人なのに、人々の前では自信感や堂々としている姿を見せているのが私にはとても印象的で、彼女は私と正反対な人だったので、私もそんな風になりたいと思うようになりました。

 - 一昨年には、日本の90年代のヒット曲"LA・LA・LA LOVE SONG"(久保田利伸)をシティポップやフューチャーファンク風にカバーされていましたね。ペク ・イェリンさんのオリジナル曲からもシティポップの影響は強く感じられます。まず、"LA・LA・LA LOVE SONG"をカバーされることになった経緯を教えてください。

イェリン - 韓国でシティポップが流行し出した時期があったので、私もやってみました。実は元々多くの人々が「シティポップ」と表現する音楽をよく知らなかったんです。JYPエンターテインメントに所属しているときにユビンお姉さん(元ワンダーガールズ)がシティポップ風の歌を歌っていたので、私も調べてみて関心を持つようになりました。あと、元々私は"LA・LA・LA LOVE SONG"は大橋トリオの曲だと思っていたんです。それで大橋トリオの曲の方をカバーしたんです。(*大橋トリオは2012年発表のアルバム『Fake book III』で"LA・LA・LA LOVE SONG"のカバーを収録)

- 大橋トリオが以前から好きだったのですか?

イェリン - お兄さん(Cloud)が先に知っていて紹介してくれたんです。

 - イェリンさんの日本語での歌唱は完璧と言えるくらいなのですが、日本語のままカバーするのは大変ではなかったでしょうか。以前からこれほどの日本語を習得されていたのですか!?

イェリン - 好きなものも美しいと思う場所もたくさんあったので、日本には旅行でよく行っていました。けれど、行くたびに日本語ができなくてとてももどかしかったので少し勉強してみたのですが、数日でやめてしまって...(笑)。"LA・LA・LA LOVE SONG"の時は、ただ大橋トリオのボーカルを聴きながら一節一節ずつとても細かい発音まで真似しようとして努力したので、そのように聴いてもらえるのだと思います。

 - シティポップやフューチャーファンクには特別に興味があったのでしょうか。編曲された時のことについてもう少し教えてください。

Cloud - 私はそれらの文化的背景について詳しくは知らないのですが、シティポップは今や韓国におけるK-POPのように日本の音楽の一つのジャンルだと思います。特に西洋にはなかったローランドやヤマハ、KORGの機器のように、日本のバブル経済の時に生産されたとても質の良い楽器、機材を使って作られたこと、また日本には演奏がすごく上手な人たちもとても多かったこと、そうした要素が集まって出来た一つのジャンルだと思っています。当時の日本の技術力が盛り込まれた楽器の魂が入っているんじゃないかな、と思います。実は"LA・LA・LA LOVE SONG"も作業した当時は私がシティポップやフューチャー・ファンク自体について関心があったという訳ではなくて、「(日本の過去の曲をカバーするなら)そういう日本の楽器を使って作業すれば、より合うのでは?」、「ヴィンテージなローランドのシンセサイザーでしか作れないのでは?」と思って作業をしていました。

 - 現代的な感性で過去を解釈しているという点で、イェリンさんの作品はNewtro (ニュートロ)という韓国の文化ムーブメントの一例としても語られています。Newtroというムーブメントや、ご自身の作品がそのように語られることにどのような印象を持っておりますか。

イェリン - 私と同年代の人たちや今の若い世代は、早く進化し、過ぎていく今の時代を昔のように記憶したいのだと思います。私も幼い時に知った過去の時代に関して好きだったことを記憶したり回想したりすることが、自分の音楽に多くの影響を与えていると思います。私の音楽にはそういう過去の要素に加えて、今好きでよく聴く音楽の要素もあるので、聴いてくれている人たちも肯定的な考えでNewtroと呼んでくれると思うので、良いと思います。

 - Newtroムーブメントが象徴するように、ここ数年韓国の多くの若者がレトロな文化に接し、時代が回帰するような現象が起きていますが、なぜだと思いますか。また若者たちのそのような行動には何か現代を批判するような特別な意味があると思いますか。

Cloud - 私がイェリンさんにもよくする話なのですが、例えば最近の子供たちはCDやテープという概念も、MP3をダウンロードしてMP3プレイヤーに入れるという概念もないじゃないですか?昔の人たちは便利にしたくて現在の形を作ったのですが、現代の人たちは少し不便であってもCDで音楽を聴いたりターンテーブルでレコードを聴きますよね。彼らはそこにどんな意味があるとか考えているわけでなく、その楽しみ方自体が面白いと考えていると思います。私も同じで、音楽だけでなくあらゆる過去の分野に各自の領域があるように、私も過去についてどうだとか語るほどではないですし、現代とか過去とか意識して何かを作ろうとしたのではなく、純粋に面白いことを求めていんだと思います。

 - イェリンさんの歌を聴くと、現代の忙しい生活に疲れた心が癒されると感じる人もいます。例えばRed VelvetのJOYさんも「あー今日くらい、誰かに”私、疲れた”と話したい時に”혼자 두지 마(Don’t leave me alone)”」を聴くと言っています。私も"Rest"のような曲を聴くとそんな考えをすることがあります。 実際にこれらの曲の歌詞を書く時に考えていたことをお聞きしたいです。

イェリン - 私は歌詞を書く時に、他人に対して「慰めてあげる」という気持ちを持つこともありますが、それよりは私自身に対しての言葉の方が多い気がします。たぶん私自身に正直に話してみたら、他の人たちにも共感してもらえたのだと思います。

 - 普段から歌詞を書くとき、映画など音楽以外のカルチャーから影響受けることは普段から多いですか。『Our Love Is Great』に収録されている"야간비행(魔女の花) Merry And The Witch’s Flower"は映画「メアリと魔女の花」から影響を受けているそうですね。

イェリン - うん、そうですね。私は音楽家なので、映画やアニメを見るときにも自然と音楽に集中してしまう気がします。私はジブリが本当に好きで、それらの風景や絵の感じを音楽で表現することがすごく面白いと感じていました。それで"야간비행(魔女の花) Merry And The Witch’s Flower"の場合も映画会社は異なりますが『メアリと魔女の花』を見ながら主人公の気持ちを音楽で表現してみたかったです。

 - イェリンさんはシンガーソングライターのイ・ルリ(Lulileela)や彼女が所属するバンド、Seoulmoonの作品のアートワークの写真、スタイリストも担当されていましたね。ファッション、ビジュアル面等での拘りについてもお聞きしたいです。

イェリン - 私の作品の場合は、音楽も私が作っていて、曲に合った自分の姿も自分が最もよく知っているしプライドも持っているので、ビジュアル面もセルフ・プロデュースしています。ルリお姉さんやSeoulmoonのような場合は、最近人々が好きな要素、女性の友達が好きで綺麗だと思いそうなキーワードや、ワナビーの感じをたくさん入れようしています。

 - インディペンデントでの活動を始めてみていかがでしょうか。作品を制作する時のことも含め、特に事務所に所属していた時と違うなと思うことはありますか。

イェリン - 大きい事務所では、確認しなきゃいけないことが多く、多くの社員の意見を盛り込んで、会議を経なきゃならないので作業に時間がかかっていたと思います。対してインディペンデントで活動をし始めてからは自分の意見を主体的に話すことが出来るし、アルバムに関する会議をして意見をまとめるにも以前より手早くまとめられるような気がするので、制作期間にも違いが出そうです。また、大きな事務所にいた時には売り上げや利益が重要だったので、「人々が実際に好きになるようなことをしなきゃ」みたいなプレッシャーが多くて、それを満たさなきゃいけなかった気がします。今は色々な面において余計なプレッシャーも少なくなっているし、私たちは最近の音楽の影響も受けていますが、それも人々が好きなものよりも私たちが好きなジャンルで作り上げようとしました。

 - イェリンさんのような知名度のあるアーティストがインディペンデントで活動することは周囲のアーティストや次世代のアーティストにもポジティブな影響を及ぼすだろうと思います。今後、韓国の音楽シーンがどのように変わったら良いと思いますか?

イェリン - 大半のアーティストたちは音楽を作りながら売上等の結果に神経を使わずにはいられないと思います。経済的なことや収益に関しても直結する問題だし、それで生活に苦しんでいるアーティストも多いし...。いまは事実チャートが最も重要な成績表だと考えながら人々は曲を消費するので、私が思うにはそこではジャンルは少し限定されていて、様々な音楽に接することができる機会が消えていっているように思うんです。だから、チャートの力が弱くなれば、たくさんの人が今よりも多様な音楽を消費するようになる気がします。

 - お二人での活動は、イェリンさんの作品から、カバー曲、The Volunteersまで幅広いですね。音楽活動する上で、どんな長所のために2人での活動がうまくいっていると思いますか。

イェリン - まずお互い望むことが似ていると思います。もしどちらかの音楽をする上での目標が経済的な部分にあったら、意見が衝突することも多くて、お互い長く持ちこたえることが出来ないと思います。お兄さんも私も良い音楽を健康に作って発表するのが一番大切な目標だし、その上お互いの長所を活かせるような配慮もあると思います。私もお兄さんのスタイルや意見を無視せず、お兄さんも私がしたいことを思う存分出来るような開けた空間を作ってくれて、お互いがそういう役割を果たしているので、こうして長い間一緒に作品作ることが出来たと思います。

 - 最後にイェリンさんの作品をプレイリストに入れるとしたら、どんなの歌手の作品とともに並べられるのが良いと思いますか? お2人それぞれに教えていただけますか。

イェリン - 私たちが影響を受けたアーティストがいいと思います。"Every letter I sent you"にはAmy Winehouseの影響もありますが、作っていた時はCorinne Bailey RaeやThe Cardigansも本当にたくさん聴いたし...。もちろん私たちがそのまま真似をしたりしたわけではないですが、それらの作品の時代には魅力があったので、それらのアーティストの間に私たちの曲があれば「私たちの作品はこんな影響があったんだ」と知ることが出来ると思います。

Cloud - そういう影響を受けた曲の入ったプレイリストもあると思いますが、私たちの音楽は、最近の大衆的なポップ・ミュージック、例えばLana Del ReyやKali Uchisのような大衆的なアーティストと一緒に入っても、とても異質感がない音楽だと最近は考えるんです。なので、そういう音楽と一緒の現代的で時代を反映したプレイリストだと良いかなと思います。

RELATED

【インタビュー】Yerin Baek & Cloud | 自分たちにとっての変化を探す

韓国では2曲がチャート1位を記録するなど若者を中心に熱い支持を得ているYerin Baek。ここ日本でも昨年大ヒットしたドラマ『愛の不時着』の挿入歌で彼女の歌声を耳にした人も多いだろう。そんな彼女が昨年12月、2作目のフル・アルバム『tellusboutyourself』を発表した。バンド・サウンドが軸であった前作『Every letter I sent you.』とは違い収録曲全般でMIDIプログラミングを導入することでサウンドの変化を試み、シンセポップ、ハウス、ガラージなどジャンルの多様性も深い印象を残した。

MOST POPULAR

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。