The Most Memorable Thing from the 2010's Selected by 蒲谷 健太郎

早くも年末到来ということで、恒例のFNMNLの年末企画がスタート。今年は2010年代も終わりということで、この10年間の中でもっとも印象的だったことをFNMNLと関係の深い方々に訊いていきます!題して『The Most Memorable Thing from the 2010's』。印象的な音楽作品や個人的な思い出まで、どんな出来事がチョイスされていくのかお楽しみに!

今回は、音楽とファッションの親密な繋がりをものづくりに反映したハイカジュアルなストリートウェアに定評のあるファッションブランドbalのデザイナー、蒲谷 健太郎。

The Most Memorable Thing from the 2010's Selected by 蒲谷 健太郎

 

全くのパーソナルなことですが1ヶ月の間に息子が誕生して、父が亡くなった事です。
色々ありましたがこれ以上の出来事は思い浮かばなかったです。

 

コメント

妻は出産直前まで体調が悪く、当日もトラブル続きで、どうなる事かと思いながらも何とか無事に息子が産まれて来てくれました。慣れない生活、赤ちゃんに翻弄される日々。 本当に育児って大変だなと実感。女性は偉大です。日々の成長に驚かされ、彼の笑顔やしぐさに癒されます。味わったことのない多幸感に毎日が刺激的。

そんな時、父の具合が悪くなる。もうそんなに長くないかもと。腎臓が悪く2年ほど前から透析をしていた父。向き合って戦うぞと意気込んだ所に癌が見つかる。闘病していたけど良くならず、在宅医療に切り替えたばかり。日に日に悪くなり最後はあっという間でした。「自宅で死にたい」という医療ジャーナリストだった父の著書があります。本に書いた通り、家で最後を迎えられた事は幸せな事だったかも。

父との思い出といえば、家族での外食。グルメブームに乗って食べ歩きに色々な店に連れ行ってくれました。幼稚園の頃の僕を連れ、ジャケットにネクタイで、フレンチに連れて行ってフォークとナイフを使って食べさせた。行儀よく食べたことを褒めちぎってくれた。小学生の僕に、寿司はテーブルではなくカウンターだと。食べたいものを自分で注文してみろと、緊張しながら大将に声をかけた。小学生の僕の好きなネタはシマアジだったと記憶してます。マセてる。

横浜が父の実家だったので横浜中華街にも良く行った。冬になれば神田で鮟鱇鍋、浅草の酉の市の帰りには河豚鍋、焼肉屋は韓国人経営の店と、いつも本物を食べさせてくれた。そんなお陰で今の自分のご飯好きがあります。

自分の好きな事を見つけ、それで生きろと育てられました。ぶつかった事も多かったし、腹が立った事も多々。優しいよりも厳しい思い出ばかりだったけど、晩年は人が変わったように優しかった。

息子が産まれて、父が逝く。息子の顔を見せられなかった事は心残りだけど、父らしく過ごせた最後は羨ましくもあり。

生と死について深く考えた1ヶ月でした。

 

2020年代はどのように過ごしたい?

子供中心になるかもしれないけど自分自身もちゃんと楽しめるような生活を心がけたいです。

2020年はBAL FLAGSHIP STOREが10周年を迎えます。
イベントなども考えておりますので、日々更新してるオフィシャルのインスタグラムなどのsnsをフォロー、チェックお願いします。
https://www.instagram.com/baloriginal_official/

 

蒲谷 健太郎

ファッションデザイナー。音楽とファッションの親密な繋がりをものづくりに反映したハイカジュアルなストリートウェアに定評のあるbalのデザインを担当。 都市環境に順応したトータルウェアとグラフィックの提案をコンセプトに、1990年代のミックスカルチャーにインスパイアされたリアルクローズを展開する。

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