Young Thugが「Lil Nas Xはゲイだってことをカミングアウトするべきではなかった」と語る
先月末に初めて自身のセクシュアリティを公言したことで大きな話題を呼んだLil Nas X。彼のカミングアウトにはポジティブな反応が多く寄せられたものの中には心無い誹謗中傷もあったが、その一件について “Old Town Road”の新たなリミックスバージョンに参加したYoung Thugが持論を述べている。
Adam22による人気Podcast『No Jumper』に出演したYoung Thugは、Lil Nas Xのカミングアウトに尋ねられ「俺は、たぶん彼は世界にそのことを言うべきじゃなかったと思う。最近はクソ野郎どもがジャッジしてくるだろ。音楽については見向きもされなくなって、曲が出てもみんな“このゲイ野郎”ってなると思うんだ」と、彼の音楽自体ではなくセクシュアリティに注目が集まってしまうことを理由にカミングアウトに苦言を呈している。しかしその後は「彼は若いし、批判はありとあらゆる所から来る。でも悪いアイデアではないと思う。タイミングは完璧だった。あれはギャングスタの行動だ」と語っており、6月のプライドマンスの終わりにカミングアウトを行なったこと自体は称賛に値すると考えているようだ。
Young Thugはドレスなどを身にまとうフェミニンなスタイルでシーンに影響を与え、その反動で大きなバッシングを浴びた経験を持っている。かつてはファッションが原因で父親に殴られた経験も持っていることから、先の発言もLil Nas Xの身を案じての物だったのだろう。
Lil Nas X本人はインターネット上で自身へのバッシングを行う人々について「気持ちは分かる」と語っており、それらの批判にユーモアを持って反応するなど強い姿勢を保ち続けている。未だにLGBTに対する差別や偏見が存在する中で戦うLil Nas Xが人々にポジティブな影響を与えることは間違いないだろうが、ヒップホップシーンの厳しい現状を実感させられるニュースであった。
Young Thugが登場する『No Jumper』の全編はこちらから観ることが出来る。