Earl Sweatshirtが差別的なスピーチを行うキリスト教右翼の男性を煽る

トランプ大統領や共和党を支持し、リベラルからは嫌われる対象となっているキリスト教福音派。そこに属すと思われる男性に対し、Earl Sweatshirtがとった行動が話題となっている。

XXLによると、先週金曜日にコロラド州デンバーでライブを行なったEarl Sweatshirtは会場の付近で街宣のスピーチを行なっているキリスト教右翼の男性と遭遇。スピーチの内容は人種差別的かつ性差別的な酷いものだったらしく、不快に思ったEarl Sweatshirtは友人らしき女性と共に男性を煽り始めている。

Earlは手を叩きながら「やめてくれませんか?」「黙れ、静かにしろ、どこかに行け」と叫び続け、友人らしき女性はトゥワークをし続けることで男性を煽っている。男性は負けじと「主があなたの罪を裁く日が来るでしょう。あなたは罪によって地獄に落ちるのです。あなたの罪を悔い改め、キリストの方を向きなさい」と反論しているが、かなりシュールな絵面である。警備員らしき男性がEarlを男性から引き離したことで、事態は収束した。

以前は自身を撮影しようとしたファンの携帯電話をはたき落とすなど攻撃的な一面を度々見せるEarl。宗教に対し懐疑的なリリックも書いてきた彼にとって男性のスピーチはどうしても我慢ならない物だったのだろう。

差別的な言動をとる人物に遭遇した際に行動することは難しいが、彼のように正面から抗議する勇気も時には大切なのかもしれない。

RELATED

【コラム】Earl Sweatshirt『Some Rap Songs』から紡がれるアンダーグラウンドの新しい波

世界的に未曾有の事態が続いた2020年。パンデミックは音楽シーンにも並々ならぬ影響を及ぼし、多くのアーティストが、これまでとは違う形態での活動を強いられた。オンラインでのライブが一般的となり、我々リスナーの体験も大きな変化を余儀なくされる中、Travis Scottの『Astronomical』を筆頭に、前例の無い状況下で新たなクリエイションを模索するアーティストの試みに刺激を受けた方は多いだろう。

【コラム】Earl Sweatshirt周辺のヒップホップと私

Earl Sweatshirt周辺のヒップホップについてのコラム、というお題をFNMNL編集部からもらい、この5/29に発売になった私XTALのアルバム『Aburelu』との関連についても是非ということだったので、以下のような流れで書いてみようと思う。最後までお付き合いください。

J. Coleが新曲“Snow On Tha Bluff”でBLMについて声をあげるNonameをディスしたと話題になる | Earl SweatshirtやChance The RapperらはJ. Coleを批判

今週、突如として新曲“Snow On Tha Bluff”をサプライズリリースしたJ. Cole。現在世界的に盛り上がりを見せている「Black Lives Matter」運動や警察による暴力について言及しながらも、それに対して自身の力が及ばないことを吐露したこの楽曲は大きな話題を呼んでいるが、リリックの中にシカゴのラッパーNonameをディスしたと思われるラインが含まれていることでファンは騒然となった。彼女に宛てたと思われるラインは一部のファンから批判を寄せられるにまで至っているが、そのような状況に対し様々なアーティストが反応している。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。