Kanye Westが哲学書を執筆中と語る

現在アルバム制作中と言われているKanye Westだが、2016年の入院騒動以来彼が公の場で発言したりすることは、ほぼなくなっていた。彼はThe Hollywood Reporterに掲載されたデザイナーのAxel Vervoodtのインタビューに参加し、久々に自身の現在の志向などを語った。

Kanyeは「今探求している新しい考えがあるんだ、おれは"Break the Simulation(=偽物を壊せ)というタイトルの哲学書を書いている」と話す。「おれはこの哲学を手に入れた、でも哲学という響きは重すぎるかもしれないから、ただ新しいコンセプトと言ってもいい」とKanyeは続ける。

「おれは写真についての考え方も得たよ、考えはまだ定まってないけど、人類は写真に心を奪われている。それはなぜなら写真が人を現在から離れさせてくれて、過去や未来に連れていってくれるからだ。写真はドキュメントすることができるが、往々にして写真は人々に襲いかかる。みんな思い出の中に住んでしまっているよ」と、Kanyeは写真の魅力と怖さについて話す。

さらにKanyeは歴史についても「人々は何かの歴史を聞きたがり、それはとても重要だが、歴史を重要視しすぎているところがあるとおれは思う」と写真と同様の視点で語っている。

Kanyeはインタビューの中で時間の概念についても話している。「おれはすべての時間が今だと思っている。未来は今ここにあるし、過去も今ここにある」と独特の時間論を話すKanyeは、未来から来た人が実際にいると話す。さらに「人々は1つの時間の中にいて、その中で時間に祝福されない人と、祝福を受ける人がいて、後者の方が結局有名になる。しかしおれは周りの人々やアーティストと時間を超越したエネルギーで関係性を持ったことでビッグになった」と彼独自のコンセプトを述べている。

哲学書以外についてもこのインタビューでKanyeは多くのことも話しており、Louis Vuittonのメンズデザイナーに就任した旧友のVirgil Ablohに対して「おれはadidasでYeezyをやっている。あれはおれのニックネームをつけたブランドだ。おれはそこでスニーカーを売ったよ。女性向けの洋服のナンバーワンブランドがあるだろ。おれはナンバーワンになんてこれ以上なろうと思わない、おれは水になりたいよ。おれはユニセフとかに近づいて、おれが持っている情報を共有してできるだけ多くの人を助けたい、ブランドを推し進めるんじゃなくて」とやっかみともとれるコメントも発している。

まだまだ全貌が明らかではないKanyeの哲学書、一体どんな内容になるのだろうか。

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