新鋭ラッパーが映画『ブラックパンサー』に登場するフレーズ“Hey Auntie”は自分が最初に使ったと主張し映画会社に200万ドルの支払いを求める

大ヒット中の映画『ブラックパンサー』でMichael B.Jordan演じるキルモンガーが発する“Hey Auntie”というセリフについてちょっとした論争が巻き起こっている。

このセリフが映画のどういう場面で使われているかというと、主人公ブラックパンサーの祖国であるワカンダの王室に侵入した、悪役のキルモンガーが自分はワカンダ人で前のブラックパンサーであるティチャカの兄弟ンジョブの息子だと宣言するシーンで使われている。そんなのは嘘だと主張する現ブラックパンサーのティチャラの母ラモンダに向けてキルモンガーは怪しい笑みを浮かべながら“Hey Auntie”と発するのだ。

Auntieというのは伯母を意味する英単語“Aunt”により親しみをこめた単語で、“Hey Auntie”というのは直訳すると“ねえ、伯母さん”という訳になる。
ラモンダはキルモンガーの発言から考えると、彼の伯母ということになるので、なんら違和感を感じるセリフではないのだがこのセリフが本国アメリカでは大ウケポイントらしい。

アメリカではこのセリフは笑いを誘うためのMichael B. Jordanのアドリブなのではないかと噂された。そしてすぐに、Twitter上でこのセリフはラッパーのGoonewの“Hey Auntie”というアドリブから影響を受けたのではないかと推測され始めた。このようにしてGoonewの名が広まっていったのである。Goonewのそのアドリブは自身の楽曲“Hey Auntie”で使われている。

そしてどうやらこの楽曲で使われている“Hey Auntie”には「お前の伯母さんにウィードを売る」というような意味があるらしいのだ。もしかするとこれがアメリカで大ウケしている要因の1つなのかもしれない。

ラモンダを演じたAngela BassetはAM to DM by Buzzfeed Newsに出演した際、“Hey Auntie”というセリフはMichael B.Jordanのアドリブだったことを明かし、実際に言われた時にはギョッとしたと語っている。

GoonewはSayCheeseTVのインタビューで、“Hey Auntie”というセリフを使ったことに対して、映画側に金銭的な補償を要求している。彼はこのセリフを無断で使ったことに対して200万ドル(約2億円)欲しいとインタビュアーに語っている。

RELATED

木村太一の初長編映画『Afterglows』の公開に合わせたプレミアムイベントがWWW Xで開催

映画監督/映像作家の木村太一の初長編映画『Afterglows』の公開に合わせたプレミアムイベント『4D by Taichi Kimura “Afterglows”』が、12/9(金)に渋谷 WWW Xで開催される。

Supreme前夜、NYストリートで何が起こっていたのか | 映画『All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合』監督インタビュー 

2022年10月21日よりドキュメンタリー映画『All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合』が公開される。

M.I.A.を追ったドキュメンタリー映画『マタンギ / マヤ / M.I.A.』が1日限定上映

ミュージシャンのM.I.A.を追ったドキュメンタリー映画『マタンギ / マヤ / M.I.A.』が、10/14(金)に1日限定で上映される。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。