Instagramで話題の台湾のアーティストJohn Yuyi(ジャン・ヨウイ)インタビュー
セルフィースティックにMacBookを付けたらどうなる?iPhoneの充電用ケーブルが靴紐になったら?自分のTwitterのホーム画面が自分の顔に映しだされたら?台湾のアーティストJohn Yuyi(ジャン・ヨウイ)は日常化したインターネットの現象をファッショナブルなアイテムに具現化し、友人のモデルや自分自身でそれを着用し、その写真をインターネットにアップロードする。
彼女は、一言で言えばポップ・アーティストなのだが、彼女は、彼女や友人たちの身体を使って、インターネットやそれに伴うブームやムーブメントを可視化させて、インターネットをおしゃれに、そしてちょっと可笑しくしてくれる。
インターネットの時代のポストインターネットアートたち。ヴェイパーウェーブ、シーパンク、カラフル・ゴシックなど、ムーブメントやトレンドの名前がアーティストの作品やアーティストより先に来てしまう時代に、彼女の経歴やインターネットの接し方、東京での制作などについて話を聞いた。
John Yuyiはアーティストネームなの?どうやって付けられたの?
John Yuyi - 本名は江宥儀(Chiang Yuyi)。けどいつからかみんなが私のことをJohnやJonnyって呼ぶようになった。江(Chiang)っていうのが、Jiangっていう発音に似ているからだと思うけど。だからJohn Yuyiって名乗るようになった。もはや特別な名前とは思わないね。
大学ではファッションデザインを専攻してたそうだね。コレクションを作るというより、1つのコンセプトに基づいた作品を制作して、それを写真に撮ってインターネットにアップロードして、同時に現物や写真を展示するっていうスタイルを取ってるみたいだけど、インターネットは君にとって重要なの?
John Yuyi - 私はSNS中毒だからね。ずっとインターネットをしてるから、当たり前にインターネットに関連したアイディアになっちゃう。 Instagramを始めたのも、大多数の人が始める前にアカウント作ってたと思う。プライベート用に使っていたFacebookがもはやプライベートのものじゃなくなっちゃった時に、プライベートの写真をアップロードするためにInstagramのアカウントを作った。作ったんだけど、今はもう逆かな。Facebookはよりプライベートになって、Instagramは公式に自分の作品をアップロードしたり、いろんな人が見に来てくれる本当の意味でSNSって感じになってる。
作品はコンセプチュアルであると同時に、ファッション感覚って感じだよね。もちろんおしゃれだし、見た目もいいし、そして何よりも触ることが出来るし。
John Yuyi - やっぱりファッションデザインをしてたっていうのは大きいかな。けどあんまり何も考えてない。やりたいことをやるっていう感じ。ファッションデザインとか今までにいろいろ学んだことを全部かけあわせて自分の作品を作ってるって感じかな。
東京の滞在について教えてくれるかな?
John Yuyi - 6月24日から7月17日まで東京にいたよ。ニューヨークでよく一緒に作品を作っていたパートナーのTom Galleが東京に2ヶ月滞在してたから。私が台湾の台北からニューヨークに行くことを考えたら、台北から東京なんてそんなに遠くないでしょ?だから東京でまた集まりましょうってなって、いくつかの作品をここで作ったんだよ。
New work with @tomgalle and @img404 "The Macbook Selfie Stick" Macbook自拍棒
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Tom Galle、Moises(Art404)との作品"MacBookSelfieStick"
東京は何回目なの?
John Yuyi - 東京に来たのはこれが3回目。10代の頃に家族と友達と一緒に来たよ。今回が初めて一人で東京に来たってことになるね。東京の人はいっつも助けてくれるから感謝してる。
東京に来る前にInstagramに「東京に行くぞー」ってポストしてたよね?何か反応はあった?
John Yuyi - 東京に来る前にWoolyマガジンがコンタクトを取ってきてくれて、モデルをやってる阿部ジュリアも連絡してくれたよ。みんな私のアートプロジェクト”Face Post”に興味があったみたい。だから日本人の女の子と一緒に私のアートプロジェクトに加わってもらったりした。日本のアートやカルチャーに関連した作品も作ったよ。東京のNumeroマガジンも連絡してきてインタビューしてくれたよ。Nylonジャパンも一緒にコラボレーションしようよって言ってくれてるよ。
作品について聞いてもいいかな?これはどういう経緯で作ることになったの?
John Yuyi - これは私の”Face Post”シリーズのうちの1つ。さっきも言った阿部ジュリアちゃんのTwitterのホーム画面をタトゥーシールにして彼女の身体に貼って、写真を撮ったの。Twitterのポスト(投稿)を顔にポストするっていうコンセプトで、この写真を彼女は彼女のTwitterにポストしたよ。こうサイクルになってるかんじ?私たちはいっつもソーシャルメディアにセルフィーをポストするからね。
By @johnyuyi pic.twitter.com/tL9NTQrPuY
— Julia Abe (@abe_julia) 30 June 2016
東京での制作はどんな感じ?何か特別なことはあった?
John Yuyi - 東京ではもう休みなしで作品を作ったり、人に会ったりしてる。もう9回くらい撮影したかな。めちゃくちゃ生産的で、他の街にいる時の何倍も制作が進んでる。一番ラッキーだったのは水原佑果ちゃんを撮影できたことかな。彼女はすごくラブリーだよね。
これは?この赤丸はなにをイメージしたの?
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John Yuyi - これはJuan Linとのコラボレーション作品。彼女もアーティストで、彼女めちゃくちゃ日本のカルチャーが好きなんだよね。この赤い丸はピカチュウのイメージなんだけど、日本の国旗の赤丸でもあるんだよね。そこが面白いところかな。
今後一緒に制作してみたい人とかいる?
John Yuyi - Rina Sawayamaといつか一緒に何かしてみたいな。彼女のスタイルと顔はとてもユニークだよね。
憧れの人は?
John Yuyi - やっぱりFaye Wongが自分の中で永遠の女神って感じかな。
ありがとうございました!パリとニューヨークでの個展もうまくいくことを祈ってます!
John Yuyi - Arigato-ne!