Childish Gambinoの"This Is America"のミュージックビデオのコレオグラファーが制作の背景について語る
大きな話題となっているChildish Gambino(Donald Glover)の"This Is America"のミュージックビデオ。様々なシンボリックなシーンが毎秒ごとに登場するビデオは、議論を巻き起こしつつも世界中を虜にしている。
FNMNLでも、解説記事がアップされているこのビデオのコレオグラファーSherrie Silverのインタビューが、Pigeons & Planesに掲載されている。
アフリカ・ルワンダ生まれのダンサーで女優、クリエイティブディレクターも務めている彼女は、「アフリカンダンスとアフリカのカルチャーを世界に紹介し、世界をアフリカに連れていく」のを目標に活動してきたという。
Gambinoのチームからオファーを受けた際にSilverは、「このビデオには暗いテーマが多く入っているので、ダンスシーンはその中の光としてあってほしい」と伝えられたという。なのでダンスシーンはバックグラウンドで起こっているカオスの中でも、笑顔を絶やさず楽しそうな雰囲気を出しているのだ。Silverは「1つのシーンの中で2つもしくは3つの全く違う世界が存在している」と話している。
またTwitterユーザーが指摘しているように、Gambinoと学生たちが踊っているダンスの1つが南アフリカでポピュラーなダンスGwara GwaraとナイジェリアのShaku Shakuの他にも、アンゴラのダンスやガーナのダンスなども含まれていると指摘した。
さらに19世紀の白人コメディアン Thomas D. Riceが作った黒塗りのキャラクターJim Crowを模した動きについては、SilverのアイディアではなくGambino自身のアイディアだったと述べている。さらに全体のストーリーについては、Silver自身も知らないと述べ、「最後のシーンでGambinoが、何から逃げているのかはまだわからない。これは彼のビジョンだから」と述べ、Gambinoの意図はわかっていないが、「でも私がわかっているのは、アメリカだけでなく、世界で何が起こっているかを示そうとした」ということだと加えている。
Silverはこのビデオを、「議論がスタートするのを促し、人々がそれぞれの意見を持つようになる」のが全体的なポイントだと話している。今後もさらに議論を呼びそうなビデオについてのインタビューはこちらで読むことができる。