原田裕規による写真展『心霊写真/ニュージャージー』が開催

ラッセンなど広く認知されているモチーフを取り上げることで知られる美術家の原田裕規が、写真展『心霊写真/ニュージャージー』を開催中だ。

本展は、原田が2012年に行った「心霊写真」展(榮龍太朗との共同企画)、2017年に行った「作者不詳」展に続く「写真シリーズ」の総集編に位置付けられるもの。

会場ではそれぞれ異なる「心霊写真編」と「ニュージャージー編」で構成され、イメージの周りを囲い込む2つの時間を往来するような体験が得られる。

「心霊写真編」では、原田が様々な場所で「発見 found」した心霊写真が、その手法自体をあえて「ひけらかす」ように展示。「ニュージャージー編」では、原田がニュージャージーに赴いて撮影した写真を「自ら発見したもの found-photo」と思い込み、撮影者の気持ちを想像して書いた「通信」を添えることによっ て「架空の作者」を立ち上げることが試みられている。

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原田裕規《心霊写真 #1》2018 年
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原田裕規 《ニュージャージー#1》2018年

原田はこの展覧会を実現するにあたり、ニュージャージーで滞在制作し、日本国内でおよそ1年間にわたり古物商や産廃業者として写真を収集。その結果、キャプションが付随しない写真を見ることの困難さに原田は直面した。誰が・何を・なぜ撮ったのかもわからない膨大なイメージに囲まれたとき、そこには強迫観念に近い不安感が生み出されたという。

一方かたやそこに「記念写真」「芸術写真」「心霊写真」などといった認識のフレームが与えられた途端に、その困難が忘却されてしまうことにも原田は気づいたという。

そこで、自ら撮影した写真に向けられた眼差しを囲い込む「愛着」についてさえも疑いの目を向けるようになり、しかしその愛着をぎりぎり捨てきることもできない状態に「宙吊り」になることを選択し、これら2つの時間が並走するような展覧会が実現した。

Info

展覧会名 Kanzan Curatorial Exchange「残存のインタラクション」vol.2
原田裕規「心霊写真/ニュージャージー」 アーティスト 原田裕規
会期 2018年3月9日 ( 金 ) - 4月8日 ( 日 )
時間 12:00-19:30 /日曜 17:00 まで
定休日 月曜日
会場 Kanzan Gallery 〒101-0031 東京都千代田区東神田 1-3-4 KT ビル 2F
Web http://kanzan-g.jp/yuki_harada.html

ゲストトーク:中尾拓哉ほか、複数ゲストを予定 (日程調整中)
企画:和田信太郎|施工:清水玄|広報:玉木晶子|協力:コ本や honkbooks

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