2017年にアメリカで最も売れているレコードは50年前のアルバムだった

先日、Nielsen Musicが第3四半期まで(2017年9月28日までの9ヶ月間)のアメリカにおける音楽産業の動向を発表した。

報告によると、一週間あたりのオンデマンドの音楽ストリーミング再生数は83億回を超え、第3四半期までに計2870億回がストリーミング再生された。これは昨年の同時期と比べ59.4%の増加である。また、ビデオのストリーミングと合わせると再生回数は4420億回を超え、これは昨年より40.4%の増加だ。

これに対し、2017年の第3四半期まででCDのアルバムセールスは5776万枚で19.9%の減少。昨年の同時期は7210万枚であった。デジタル販売の売り上げも、アルバム枚数あたりの計算で23.1%減少し4億3750万枚となった。

ストリーミングのみならず、今年もアナログレコードは売り上げを伸ばしている。Nielsen Musicによれば、2017年はアナログレコードの売り上げ枚数は3.1%上昇し、935万枚に達した。昨年の同時期には907万枚の売り上げであった。アメリカにおける全フィジカル作品のセールスのうち約14%をアナログレコードが占めているということになる。

そして、驚くべきことに2017年最も売れているアナログレコードのアルバムはThe Beatlesの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』であるという。1967年にリリースされた本作は、今年50周年の記念盤がリリースされている。同アルバムは、2017年だけでこれまでに40000枚以上も売り上げられている。

Via:Billboard

(辻本秀太郎)

 

 

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