Eminemが最新作『Kamikaze』でTyler, the Creatorをディスする際に差別用語を用いたことを謝罪
先月8月31日にサプライズリリースされたEminemの最新作『Kamikaze』。Lil Yachty、Lil Pump、Drake、Migos、Machine Gun Kellyなど様々な若手ラッパーへのディスを行なった同作は賛否両論となり大きな話題を呼んだ。
中でも最も議論を巻き起こしたのは10曲目“Fall”でのTyler, the CreatorとEarl Sweatshirtに対するディスであった。2017年のアルバム『Flower Boy』にてカミングアウトと思われるリリックをラップし、その後も自身のセクシュアリティへの言及を楽曲の中で続けているTylerを同性愛者の男性への差別用語でディスするのは人権侵害である、との批判が多く寄せられたのである。今回、Eminemがそのような意見を受けてTyler, the CreatorとEarl Sweatshirtをディスした理由について語った。
SwayによるEminemのインタビュー企画にてTyler, the CreatorとEarl Sweatshirtの件について尋ねられたEminemは、「あいつらのようにやっただけだ。俺はあいつらの動きを本当にクールだと思っていた。俺へのリスペクトもあると思っていたんだ」と当初は二人を気に入っていたと前置きし、ディスは本意では無かったこと、自身がTylerに影響を与えたと考えていることを語った。しかし、Tylerが昨年発表されたEminemのアルバム『Reviaval』をTwitter上で批判し、その後Earl Sweatshirtもインタビューにて「Eminemを未だに聴いているような奴はMountain Dewの飲み過ぎ」と発言したことで、二人に対するディスを行おうと決心したのだという。
「fagg*t」という差別用語を用いたことについては、「あの時は本当に腹が立っていたからあんなことを言ってしまったんだ。あの曲を作ったときはそう感じていたけど、行き過ぎてしまったと思う。彼を傷つけようとして言ったことが、他の多くの人まで傷つけてしまったことに気づいたんだ」と謝罪している。
Eminemはデビュー当時より「Slim Shady」というオルターエゴを用いて他のラッパーに対し強烈なディスを行うスタイルで知られていたが、今回は流石に越えてはいけないラインを見誤ってしまったようだ。『Kamikaze』をきっかけに多くのラッパーとのビーフが発生、もしくは加熱してしまったが、果たして今後のEminemはどのようにうごくのだろうか?