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H&Mが無許可のストリートアートやグラフィティは著作権法の適用外であり企業やブランドは自由に使用可能と訴訟をおこす
先日ニューヨークのグラフィティ・アーティスト21人が、グラフィティの聖地であるクイーンズ区ロングアイランドシティの倉庫ビル(通称5Pointz)の壁画の取り壊しに関する裁判に勝訴したことを、FNMNLでも伝えた。
この裁判では倉庫ビルの所有者の所有権を訴えたのに対し、裁判所は、ある財産が権利上は誰かの所有権である場合であったとしても、その財産が保護されるべきであると多くの人が認識しているとき、これを破損する行為はV.A.R.A(美術家人権法)に違反するという判断を下した。
この画期的な判決の直後に、またもやグラフィティなどのストリートアートシーンを揺るがせる裁判が今週月曜にH&Mによって起こされた。
H&Mは、NYの連邦裁判所にグラフィティなど無許可のストリートアート作品は、著作権法の適用外であり、H&Mのような企業やブランドはアーティスト側の許可を取らずに自由に使用可能であることを求める訴訟を起こした。
この騒動の発端はグラフィティアーティストREVOKの作品を、H&Mが無許可で広告に使用したこと。REVOK側は広告の使用停止を求めたが、H&M側は、REVOKの作品に違法の可能性があるとして、刑事告発をすると開き直り裁判に至った。
果たしてその作品が無許可で描かれたものとはいえ、著作権法で保護されないという主張には正当性はあるのだろうか?
当然のようにすぐさまストリートアート側からはH&Mに対して、多くの抗議の声が上がっている。
アーティスト側からはH&Mが文化の盗用を行っているとして、H&Mのボイコットを求める声があがっている。この裁判には大きな注目が集まることは間違いない。一体どのような判決が下るのだろうか。