トランプ支持者が連邦議会議事堂に侵入したことについてCardi Bが「皮肉が効いてる」とリアクション
アメリカでは今日、バイデン次期大統領の当選を承認する手続きを行なっていた連邦議会議事堂に多くのトランプ支持者が乱入するという前代未聞の騒動が起こった。トランプ支持者たちは警備を破って建物内に侵入、議事堂内では複数人が銃撃を受け死亡するという事態にも発展。現在は暴徒たちが排除され審議が再開されたと報じられているが、この一件について、以前よりドナルド・トランプを一貫して批判してきたCardi Bがリアクションしている。
Complexによると、Cardi Bは自身のTwitterにて「州兵は一体どこに行ったの?」と反応。「皮肉が効いていて面白いよね。夏の間は正義を求めていた人が今暴れているんじゃない?ちょっとこのまま見てるよ」と、昨年夏の「Black Lives Matter」ムーブメントのデモ隊を批判していたトランプ支持層がホワイトハウスで暴動を起こしていることを、皮肉を込めて指摘している。
人権を訴えるBLMのデモは、その殆どが平和的なものであったが、それらに対し「暴力や略奪を行っている」と、ごく一部を捉えた映像などをソースに批判を繰り広げるトランプ支持者は多かった。また「アンティファはテロ組織である」といったデマがトランプ大統領自身やその支持者から発信され、ここ日本を含めてBLMに対し間違った認識を持つ者を増加させる結果となった。それが、いざトランプ政権の退陣とバイデン大統領の就任を目の前にした途端、昨年夏に「略奪や暴動」を批判していたトランプの支持層が議会に闖入し暴動を繰り広げているという状況は、確かにCardi Bが語る通り皮肉なものであると言うほか無い。
議会に侵入した自身の支持者を称賛する旨をツイートしたドナルド・トランプのTwitterアカウントは、現在米Twitter社の判断により一時的に凍結されている。また米Facebookも「規約違反を確認した」としてトランプのアカウントを凍結する措置を取っている。こちらも前代未聞の事態だ。
ちなみに、「今回議事堂に侵入した暴徒は、実はトランプ支持者ではなく彼らに偽装したアンティファである」との陰謀論が広く拡散されているが、こちらも既にファクトチェックが行われデマであることが判明しているため、誤った情報にも注意が必要だ。
現在のアメリカが抱える重大な問題を改めて浮き彫りにしている今回の事態。1月から早くも暗澹たる気持ちにならざるを得ないニュースであった。