オバマ元大統領「ラップミュージックのビデオの中の成功はトランプ大統領と同じ」と語る
先日の大統領選挙では晴れてジョー・バイデン候補が勝利し、トランプ政権に終止符が打たれることが決まった。そんな中、バイデンが副大統領を務めていた際に大統領であったバラク・オバマがインタビューの中で、ドナルド・トランプという存在について持論を語っている。
XXLによると、The Atlanticのインタビューに応えたオバマはトランプについて「興味深いのは、トランプが今年の大統領選で黒人男性からの支持を増やしたという事実と、トランプを支持したラッパーが現れたことです」と語った。Ice CubeやLil Pump、Lil Wayneといったラッパーたちがトランプ支持を表明し物議を醸したことは記憶に新しいが、彼はそれらの状況について「これは自分自身に言い聞かせなければならないことですが、ラップミュージックを聴いていると、その全てがジュエリー、女性、金について歌っているということに気づかされます。多くのラップのビデオは、“成功”というものをドナルド・トランプと同じ物差しで測っている。すべてが金のメッキで覆われているんです。それが、文化の中に染み付いている」と分析している。
確かにドナルド・トランプという人物が持つ巨大な富と父権的なバイブスは、ある種のラップが追求する強さのイメージと重なる部分が多い。故Mac Millerの“Donald Trump”を始め、彼を富や強さのメタファーとしてリリックに落とし込んだラップの楽曲も存在しており、またKanye Westは以前トランプ支持を表明した際に「トランプは男性的なエネルギーをくれる」「彼には俺と同じ龍のエネルギーを持っている」といった発言を行なっていた。
今回の選挙に伴いトランプ支持を表明したラッパーの多くは、対立するジョー・バイデンが掲げた富裕層に対する増税という政策に反対し、またトランプ側が掲げた「黒人コミュニティへのサポート」を謳う公約「プラチナプラン」を支持していた。一方で、トランプの強硬な言動や政策、雰囲気に惹かれ彼を支持する者が多いのも、また事実だろう。
大のラップミュージック好きとして知られるオバマ元大統領がトランプをヒップホップと繋げて語ったのは、非常に興味深いことではないだろうか。インタビューの全文はこちらから読むことが出来る。