Travis ScottがOVOのNoah “40” Shebibのブログ記事にインスパイアされ活動を始めたことが明かされる
「現在のヒップホップシーンにおけるトップスターは誰か」と聞かれれば、Travis ScottとDrakeの名前を挙げる者は多いはずだ。今やシーンの2大巨頭となった二人だが、若き日のTravis ScottがDrakeのレーベルOVOのブログ記事に強く影響を受けたことが語られている。
Geniusによると、先日OVOのプロデューサーであるNoah “40” ShebibがPodcastの番組『The ETC with Kevin Durant』に出演。そこで、キャリア初期のTravis Scottと自身についてのエピソードを明かした。2009年、40はOVOのブログにて「『So Far Gone』は小さなM-Boxと、TLM-103のマイクのみで作られた」と、当時としては異例の小規模な環境と機材でDrakeの1stミックステープにして出世作『So Far Gone』を制作したことを綴っていた。Travis Scottはその記事を読み感銘を受けたようで、40と会った際にそのことを明かしていたという。
40は「俺が初めてTravis Scottと会ったのはロンドンで開催されたWireless Festivalだった。彼は俺のところに来て、“40、OVOのブログで、必要なのはマイクとインターフェース、ラップトップだけだと記事にしていたよな”と話しかけてきた。俺は“誰にもそれ以上が必要だと言わせるな、それが全てなんだ”と言った。すると彼は“あの投稿を俺は自分の母親に見せて、彼女にこのマイクとラップトップを買ってくれ、これが俺が必要とする全てなんだ、って頼んだんだよ。彼女はそれを買ってくれて、それで今の俺があるんだ”って言ってくれたんだ」と語っており、Travis Scottが本格的な制作を始めるにあたってOVOの記事に掲載された機材を母親にねだっていたというエピソードを知ることが出来る。
当時のTravis Scottの初々しい一面が窺えると同時に、Drakeの傑作が最小限の機材で制作されていたという事実は、若きアーティストたちに大きな勇気を与えるはずだ。