Nonameが「トランプを史上最悪の大統領と呼ぶのは非生産的」と持論を語る

先日はJ. Coleの楽曲“Snow On Tha Bluff”を受けて発表したアンサーソング“Song 33”で大きな話題を呼んだNoname。Black Lives Matterムーブメントにおける自身の考えを明かしたことでオピニオンリーダーのような役割を担わされた苦悩も明かしていた彼女だが、今回、トランプ大統領について自らの持論を語ったことが話題を呼んでいる。

Complexによると、Nonameは今週火曜に「トランプをアメリカ史上最悪の大統領という枠にはめてしまうのは、非生産的で誤解を招く」とツイート(現在は削除)。「彼が何らかの方法で人類に対して犯罪的な行いをしたときに、大統領同士を比較してその度合いを測ることは出来ない。大統領がこのアメリカという植民地帝国を廃止しない限り、彼らはみんな同じだと思う」と、トランプの大統領としての資質を語る以前に、そもそもアメリカという国家の成り立ちと構造自体を批判的に考えるべきだと主張している。

続けて「トランプが酷いし、どんな権力を握る資格も無いけど、誰がアメリカの産獄複合体(注:民間企業、ひいては政治と刑務所との結びつき)を拡大したのか忘れちゃいけない。他の大統領よりも多くのドローン攻撃を行ったのが誰か忘れないように。実際は帝国主義だった“対テロ戦争”の最中に、20万人以上を殺したのが誰か忘れないようにしないと」と語っている。トランプに大統領の資格が無いのは前提として、対テロを名目としたイラク戦争を主導し刑務所の民営化を推し進めたブッシュ大統領や、ドローンを用い軍事行動を数多く行ってきたオバマ大統領も批判すべき対象であるというのが彼女の考えなのだろう。通常アメリカにおけるリベラルな思想を持つ人々の間にはトランプ大統領を批判する一方オバマ前大統領の制作や資質を高く評価する意見が多数を占めているが、トランプやブッシュと同列にオバマを扱う彼女の意見はかなり急進的なものであると言える。

今回に限らず、具体的かつラディカルな思想を積極的に発信してきたNoname。一方で彼女は「私はリーダーなんかじゃない。私は混乱している黒人で、みんなと同じようにこのクソみたいな状況を理解しようとして、難しい本を読んでいるだけだよ」とオピニオンリーダーたることを否定しているが、彼女ほど積極的な意見の発信を行っているアーティストが珍しいというのが現状だろう。

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