Bandcampが新型コロナウイルスの影響を受けるアーティストへの支援として3月20日分の売上を全てアーティストに還元することを発表

音楽業界にも深刻な打撃を与えつつある新型コロナウイルス(COVID-19)。従来のようなライブやイベント等を継続することが困難となりつつある中、Bandcampがインデペンデントなアーティストやレーベルへの支援を行うと発表した。

Bandcampは収入源が枯渇したアーティストへの支援のため、太平洋時間で3月20日(金)の午前0時(日本時間で16時)からの24時間の売り上げ全てがアーティストに還元される。Bandcampでは通常デジタルで販売される音源に15%、マーチャンダイズなどのフィジカルで10%の売り上げ手数料がかかるが、3月20日に限りそれらの手数料分も含めた売り上げ全てが直接アーティストの元に渡ることとなる。

声明には「多くのアーティストにとって、1日の売り上げの増加は家賃を支払うことができるか否かを左右するものとなります。それでも、私たちはこれを出発点にすぎないと考えています。ミュージシャンは今後数か月間、ツアー収入を失う影響を受け続けるため、ファンがアーティストをどのようにサポートできるか、アーティストがどのように新しい創造的なサポート方法をファンに提供できるかについて、いくつかのアイデアを共有しています」と綴られ、ファン側にアナログやカセット、マーチャンダイズなどのフィジカルアイテムを友人等にシェアすることや、アーティスト側に新たな音源、過去のデモ等をリリースすることを勧めるなど、この機会を双方にとってメリットがあるような形で活用する具体的な例が挙げられている。

アーティストにとって死活問題である収入の減少を止めるため、この機会にBandcampのウィッシュリストに入っている音源やグッズを購入してみてはいかがだろうか。これまでBandcampを利用したことがない方にとっても、新たな音楽を知りアーティストへのサポートを行う良い機会となるはずだ。

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