Juice WRLDが現在のラップシーンに対して「クソ生温い」と語る

３月にリリースした2ndソロアルバム『Death Race For Love』が、全米アルバムチャートで１位を獲得したJuice WRLD。彼は3月29日に公開されたNMEのインタビューの中で、現在のラップシーンに対して一石を投じている。

Juiceは「今のラップシーンは生温い」と感じている事を明かし、特に「リリックに関してはみんな神経質になりすぎている」と嘆いた。昨今の差別的なリリックなどに対し徹底的に批判する風潮によって、ラッパー達が本当に伝えたいメッセージが伝わらなくなっていると語っている。

また彼は、そういった批判を恐れず歌い続けるような理想のラッパー像として、Eminemの名前を出した。「（Eminemが）初めてシーンに立った時、彼は何をした？罵ったんだよ。誰をって？全ての人達をだよ！」と、Juiceは今のシーンでは考えられないような事をEminemはやっていた事を説明した。また「みんなは今のシーンを攻撃的だなんて言うけど、悪いけどクソ生温いよ。今、攻撃的じゃないラッパーなんて何もしてないようなものだ。俺たちはいつからこんなに生温くなったんだ？」と今のシーンに痛烈な批判を浴びせた。

さらにインタビュー内では、Juiceが自身の2018年のヒットシングル"Lucid Dreams"の中で、Stingの1993年の曲"Shape of My Heart"をサンプリングとして使用した事で、ロイヤリティーの85%をStingが得た報道に対しても言及した。「(85%より）もっとだよ。でも別にクソだなんて思ってない。金なんてどうだっていい。」と全く気にしていないと話した。また、「そんな事より、Stingが俺の音楽を美しいと言って演奏してくれた事の方が俺にとって大切だよ。」とStingに対して一貫した敬意を示した。