Marc JacobsがNirvanaのロゴを不正に使用したとして訴えられる

グランジの代名詞であるNirvanaが、音楽だけでなくファッションの世界にも革新をもたらしたことは言うまでもない。そんな彼らと同じ時代にグランジファッションを打ち出し支持を集めたMarc Jacobsが、Nirvanaのアイコニックなロゴを不正に利用したとして訴えられている。

かつてMarc JacobsがPerry Ellis在籍時に発表しファッション界に衝撃をもたらした1993年のコレクションを、25周年となる昨年に復刻した『Redux Grunge Collection 1993/2018 Marc Jacobs』が発売されている。その中に含まれたTシャツ、スウェット、ソックスに用いられているスマイリーフェイスのロゴがNirvanaの商標を侵害しているとして、Nirvanaの版権を管理するNirvana L.L.C.が訴訟を起こしているという。

The Blastが報じるところによると、Marc Jacobs側はNirvanaの主張を棄却する申し立てをカリフォルニア州連邦裁判所で行なったそう。Marc Jacobsは1993年に自身が世界にグランジを紹介したと主張しており、「コレクションはファッションの世界で画期的なものと考えられていました。ハイファッションとストリートウェアをこれまでにない方法でランウェイの上に持ち込んだからです。1993ssのグランジコレクションは90年代で最も影響力のあるショーだったと考えられています」としてグランジにおける自身の功績を強調した。

さらに「1994年にMarc JacobsはCourtney LoveとFrances Bean Cobain、そして故Kurt Cobainと出会い、個人的かつ職業的な関係を始めました」として自身と故Kurt Cobainの家族の間に親交があったことを挙げ、何年にも渡ってCourtney Loveが自身の広告やショーにモデルとして登場していたこと、そして自身もCourtney Loveからインスピレーションを受けていたと発言。その上で問題のスマイリーフェイスはNirvanaでなく自身の作品であるとして、プリントされた「HEAVEN」という言葉もNirvanaのヴィンテージTシャツからインスパイアされてはいるものの不正利用ではないことを主張している。

Courtney Loveは問題のラインがリリースされた際にInstagramに「良い写真!なんだかお馴染みに見える、凄い」とコメントしており、コレクションの画像に「いいね」までしているという。ローンチイベントにも彼女は招待されているため、許諾を取っていない完全な不正利用であるとは考えにくい。

90年代カルチャーを語る上で外すことが出来ないNirvanaとMarc Jacobsが争っていることはグランジのファンにとって残念な出来事だが、裁判ではどのような判決が下されるのだろうか?

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