De La Soulが「売り上げの9割をレーベルに取られていた」と暴露
言わずと知れた90年代の伝説的なヒップホップグループDe La Soulが、今までストリーミング配信されていなかった彼らのアルバムを各種サービスで解禁することを発表した。ファンにとっては願ってもない朗報だが、その発表の中で彼らが行なった告白が話題となっている。
De La Soulは彼らの公式Instagramにて、『3 Feet High & Rising』や『De La Soul is Dead』、『Stakes Is High』などを含む初期6作品のストリーミング解禁を発表。
続けて、「30年間良い音楽を作ってヒップホップへの借りを返す中で、De La Soulは不幸にも労働の良さを味わうことが出来なかった。みんなが支払う金は90%が所属レーベルのTommy Boyに行って、残りの1割を俺たちが受け取る。ありがとう」と綴り、レーベルとの契約によって売り上げのほとんどを受け取ることが出来なかったと明かしている。
彼らが後にラジオ番組「SWAY’S UNIVERSE」に登場し語ったところによると、Tommy Boyは2002年に借金のため会社の権利をWarner Bros.に売却しており、その際にDe La Soul作品のマスターもWarner Bros.に譲渡されたもののサンプルのクリアランス問題によってデジタルリリースが不可能だったという。Maseoは「Tommy Boyの創設者のTom Silvermanとの契約が"権利をクリアしたサンプルを使う”というものだったかは知らないけど、ただ単に握手だけで終わったことは覚えてる」と、そもそもの契約が不十分だったことを指摘。De La Soulの初期作品の売り上げはほとんどがサンプルの権利をクリアするための予算として使われていたが、それを彼らは中間搾取と感じてしまったようだ。
De La Soulの『3 Feet High & Rising』や『De La Soul is Dead』などのアルバムは大量のサンプルを使用して作られたアルバムであるため、その全てをクリアするためには莫大な予算と時間がかかっただろう。しかし、『3 Feet〜』から30周年となる2019年という機会にいよいよストリーミング配信が実現することとなる。
ストリーミングの収入をDe La Soul側は十分に得ることが出来るのだろうか?いずれにせよ、彼らの初期の名盤を気軽に聞けるようになるのは楽しみなことだ。