Gucci Maneがトラップミュージックの発明者は自分だと主張する
今週4/13(金)には、MigosとLil Yachtyとのコラボアルバム『Glacier Boyz』をリリース予定のGucci Maneが、先週金曜日にInstagramにある投稿を行っている。
Gucciは自身のデビューアルバム『Trap House』がリリースされた2005年頃のものとみられる写真をアップし、キャプションで「おれがトラップミュージックを発明した日」と説明している。
トラップという言葉を誰が初めてヒップホップシーンで使用したかは議論になっていて、Gucciより前に2003年にアルバム『Trap Muzik』をリリースしているT.Iも自身がトラップの発明者だと主張している。T.Iは昨年のインタビューで「次のアルバムでおれはトラップをやるよ、なぜならみんなおれがトラップを発明したということを、本当に知らないからだ」と主張しこのように続けている。
「おれ以前にトラップミュージックは存在しなかった、少しも存在しなかった。Outkastがいなければクランクがなかったのと同じことだ」
T.Iの主張とGucci Maneの主張がどちらが正しいかを判定するのはかなり難しいだろう。ただ単にタイトルやリリックにTrapという言葉を入れていたら、それがトラップミュージックなのかといわれるとそれだけではなく、音楽的な形式としての現在のトラップに近いサウンドを取り入れたことも、1つの基準になりうるし、またドラッグディーラーとしての生活を綴るリリックが入っているかどうかを判断基準にできるだろう。このようにトラップという言葉には多くの意味が含まれており、どちらが早かったかを決するのは難しいが、両者ともにトラップ勃興期の重要アーティストであったということは言える。
ただサウンド的な系譜でいうとT.IよりもGucci Maneの方が現在のトラップミュージックの流れを作っているのは間違いない。それはGucci自身が多くのビートメイカーを発掘し、自身のサウンドをブラッシュアップしていき、そのビートメイカーたちがアトランタのトラップシーンの中心にいるからだ。