【特集】Bok BokのDJ用フェイバリット・トラックス ベスト15

8月から新たにオープンした東京・渋谷WWWのラウンジスペースWWWβ。オープニング・プログラムの第3弾として8/10に開催されるのが、シーンの実力派やキーマンのDJの魅力を余すことなく伝えるワンマンDJ企画『a2z』。

今回はUK屈指のDJでレーベルNight Slugsを主宰するBok Bokが、FriendsとのB2Bも交えたOPEN TO LASTのロングセットを披露する。

いわゆるベース・ミュージックからハウス・テクノ、そしてヒップホップ、R&Bなどのアーバンサウンドまでを、縦横無尽にしなやかな高揚感をキープするそのDJは必見だ。

FNMNLでは、Bok Bok自身がDJの時に、よくプレイするフェイバリット・トラックを15曲、コメント付きでピックアップしてもらった。この幅広いチョイスと深さを体験したい方は、ぜひ明日WWWβへ。

Bok Bok (Night Slugs) all time favs for DJ

1. K KUTTA - "FREEZE TAG BOOTY"

 

数年前にリリースされたマイアミのトラックなんだけど本当にワイルドだよね。トラックを手に入れてからは、DJする時はほとんどと言っていいほどかけてるね。マイアミのクラブ・ミュージックは本当に大好きで、ロンドンみたいに海賊ラジオがあるんだけど、かけるトラックのBPMがとにかく速い!初めて聞いた時はめちゃくちゃスピード・アップされたバージョンで、後でオリジナルのバージョンを知ったんだよね。他にもChadみたいな、すごいアーティストが何人かいる。

2. DJ TAMEIL - "My Neck My Back"

ジャージー・クラブが808やベッド・スクウィーク(ジャージー・クラブの典型的なサウンド)になる前のクラシックス。ニュースクールも好きだけど、すごいシンプルで温かいサウンドがタイムレスに盛り上げてくれるクラブ・チューンだと思ってる。

3. MALA - "Left Leg Out"

 

重苦しいんだけどセクシーさもあって、サウス・ロンドンのOGがトランスしたクラシックス。だいたいセットの4分の3くらいの最後でもうちょっとディープに潜りたい時にかけてる。Malaがローリングなハウスになったときの曲が好きで、レイブするのに最高なんだよ。

4. KARIZMA - "Twist This"

 

ドラムがもう。。最高なんだよね。普段は最初の1分過ぎからは使わないで、4分の5拍のビートをツールとして使ってる。けどもう少し我慢してかければ、ディープな方向に行きたいとき、とんでもなく壮大なことになる。KARIZMAにはめちゃくちゃ影響受けてるから。

5. GEENEUS vs SLIMZEE - "Log Off"

 

グライムもダブステップも決まったスタイルに落ち着く前に、ガレージに影響を受けたビッグ・ベースなブロークン・ビーツっぽい時期があったんだよね。僕はこれが一番リアルなUKテクノだと思ってるよ。すぐにかけたくなる(笑) Rekordbox(DJソフトウェア)を使う前は、いつもレコード・バックに入ってた。グライムのゴッドファーザーが最高な時だったね。

6. HARD HOUSE BANTON - "Sirens"

 

UKファンキーの認定クラシックスだね。ロンドンのどの車からも流れていたような、そんな夏があった。このヘビーなベースがUKファンキーの爆発的な人気を得た理由だとしか思えない。ベースがとにかくフリーキーで立体的だよね。

7. NY HOUSE’N AUTHORITY - "Ravenswood House"

 

80年代後半のThe Burrell Brothersはオリジナルの「Club Construction」*だと本当に思う。ドラムだけなんだけど、その下に敷かれているアシッド・ベースがどんどんハードになっていく、すごいファンキーでしょ。

*〈Night Slugs〉も自身の”Club Construction”をもリリースしている。

8. DJ TWITTY - "Ring & Bass Benga"

忘却のごとくダークな、古めのサウス・アフリカのハウスに妥協のないベルのリズムと一音だけのベースがのった、今のサウス・アフリカのGqomの前身と言える。8年くらい持ってるけど、今でもかけてる。ベルグハインでかけた時は恐ろしいことになってた。。

9. SO SOLID CREW - "Dilemma"

 

凶暴で妥協のないベース・サウンドの壁だと思う。彼らが出身のバターシー (サウス・ウェスト・ロンドンの一角)の住宅地域のコンクリートな感じがよく出てる。僕が学生の時のサウンドで、UKがラージがダークになった時かな。SO SOLID CREWはゲットー・ゴスのオリジナルだったと思うな。

10. DJ RASHAD - "Robotic Rhythm"

DJ Rashadのオリジナルやリミックスから好きなやつを選ぶのは本当にx3難しいんだけど、これを一番よくかけてるんじゃないかな。クラフトワークのネタで、フロアに人を引き付けるトラックだと思う。一貫してオーディエンスを狂わせる、ビルドアップとリリースという点ではマスタークラスでしょ。Rashadの音楽には個人的にも凄い深い思い出や瞬間が沢山あって、彼から受け継ぐレガシーはこういった業務的なパーティー・ツールでもあるんじゃないかと思う。RIP Rashad。

11. KONSHENS & J CAPRI - "PULL UP TO MI BUMPER"

 

これも大好きでよくかける。前まではこれでみんなあんまり踊らなかったけど、今だとよく踊るね。RIP J CAPRI。

12. GHOST TOWN DJS - "My Boo (Armand’s Repressing Da East Mix) "

 

Armand Van Heldenのトラックはコマーシャルなラジオからヴォーグのコンペティション、アンダーグランドなレイヴまでかかるんだからビックリだよね。レジェンド過ぎる!7分以上あって、レイヤーがシフトして落ちたり上がったり、ミックスにそのまんま入れてもいいんだよ。

13. NAIRA MARLEY - "BACK2WORK"

 

ロンドンのペッカムに住んでいるナイジェリアのラッパーなんだけど、 Bobby Shmurdaに影響されたシングルだね。めっちゃシンプルですごくハード。見つけて以来いつもかけてる。ただリリックの一部に誰かが文句を言ってて、その部分だけ切り取りたいんだよね。

14. FLIRTA D - "Shottaz Riddim"

 

FLIRTAのユニークなSFテイストなスタイルでYoungstarが作った一番ヤバいリディムにフローしてる彼のショーケースとも言えるね。シンプルに完璧なグライムだよ!

15. DREXCIYA - "Digital Tsumami"

 

これもまた難しい選択だけどDREXCIYAでDJするとなるとこれなんだよね。結局これをいつもかけちゃう(笑) セットの最後の方にかけるか、違うパートに行く時にかけるんだけど、ダンス・ミュージックがかなり深い時間になって落ち着いた時に、しっかりしたコードとリズムが、ある種のメンタルの状態を通過するのに役に立つんだよね。

Party Info

Bok Bok

Bok Bok with Friends #a2z
2017/08/10 thu at WWWβ *before holidays
OPEN / START 24:00
ADV ¥1,800 @RA / DOOR ¥2,500 / U25 ¥1,500
Bok Bok [Night Slugs / from London]
& Friends
※Over 20’s Only. Photo ID Required.
*25歳以下は当日料金の1,000円オフ。受付にて年齢の確認出来る写真付きのIDをご提示下さい。
*1,000 yen off the door price for Under 25. Please show your photo ID at door to prove your age.
※Over 20’s only. Photo ID required.

RELATED

WWW & WWW Xアニバーサリーとして開催される『Emotions』にPARKGOLFが追加出演 | タイムテーブルも公開

東京・渋谷のWWW Xの1周年とWWWの7周年のアニバーサリーシリーズとして開催される『Emotions』の最終出演者として、ビートメイカーのPARKGOLFが追加された。

UK屈指のDJのBok BokがWWWβのワンマンDJ企画『a2z』に登場 | 異例のロングセットを披露

東京・渋谷のWWWのラウンジスペースはWWWβとして、クラブ・イベントを軸に新たなプログラムを展開していくと先日発表した。

WWWのラウンジがWWWβとしてリニューアルオープン | Bok BokやRP Booが8月に登場

東京・渋谷のライブ・スペースWWWのラウンジがWWWβとして生まれ変わることになった。

MOST POPULAR

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。