アメリカのニュースキャスターがProdigyを追悼して生放送でMobb Deepのリリックを使って報道

6月20日に亡くなったMobb DeepのProdigy。偉大なアーティスト達、さらに野球チームまでもが彼への追悼の意を表し話題になっている。さらに驚くことにアメリカのテレビ局のニュース番組が生放送中にMobb Deepの歌詞を引用して報道した。

Prodigyへのトリビュート報道をしたのは、アトランタ州のテレビ局『WSB-TV』。生放送のニュース番組中に交通情報をMobb Deppの歌詞を引用しながら報道した。

生放送の朝のニュース番組。早朝の交通情報の時間となり、スタジオ側のニュースキャスターFred Blankenshipから交通報道のMark Arum担当の交通ニュースに切り替わるのだが、Fredがいつもどおり「おはようございますMark Arumの交通情報の時間です」と言う際に、「Markの交通情報」のことを「Traffic prodigy」と亡くなったProdigyの名前をつけて呼んだ。

スタジオが切り替わりMarkの交通ニュースが始まるのが、まず最初に「”last name English, first name Olde”によると85号線は空いています」と、Mobb Deepの曲『Drink Away the Pain』の歌詞をワンフレーズ使ってから交通ニュースを開始した。

その後も交通ニュースになるたびに二人はMobb Deepの歌詞を引用。渋滞している高速道路の説明をしながら「Pushing lexuses, whearing fat diamond rings」と間に挟んだりと、次々と歌詞を挟んで報道。

交通ニュースの最後は「さらに詳しい交通ニュースはツイッターのアカウントで」とツイッターのアカウントを紹介するのだが、今回は『Right Back At You』の歌詞「You buckin' me, I' m buckin' right back at you」を引用し、「You tweeting me, I’m tweeting right back at you」とツイッターを文字った歌詞で締めた。

Mobb Deepの歌詞を使った箇所だけがピックアップされている動画がこちら

この二人のコンビが交通ニュース報道ちゅうにラッパーへトリビュートを捧げるのは今回が初めてではない。先月は2Pacの誕生日と『All Eyes On Me』公開を祝して2Pacの歌詞を引用しながら報道。過去にはNotrious B.I.GやA Tribe Called QuestのPhife Dawg追悼の際にも歌詞を引用した交通ニュース報道を行い、敬意と遊び心のある彼らの交通ニュースはお約束となっているようである。(小林一真)

RELATED

2Pacが未公開の遺稿でDr. DreやJay-Z、Mobb Deepなどに対し痛烈なディス

死後20年以上が経過しても、強い影響力を発揮し続けているレジェンド2Pac。最近では若手ラッパーのLil Xanが2Pacの曲を退屈と評したことで、多くの批判を浴び最終的にLil Xanはライブで"California Love"をプレイし、2Pacにオマージュを捧げる羽目になった。

BET AwardsでHavocとLil Kim、そしてKendrick LamarがProdigyを追悼

黒人とマイノリティーに向けて贈るアメリカの文化賞、「BETアワード」の授賞式で女性ラッパーのLil KimとMobb DeepのHavocが、6/20に鎌状赤血球貧血で亡くなったMobb DeepのProdigyを追悼するスピーチをおこなった。

HavocがProdigyが亡くなったという知らせを聞いたとき、変な噂だと思ったと振り返る

Prodigyの死の衝撃は、静かにだが広がり続けている。中でもMobb Deepの相棒であるHavocに与えたショックは計り知れないだろう。沈黙を守ってきたHavocがTMZの取材に答えている。

MOST POPULAR

音楽を聴いて鳥肌が立つのは特殊な脳の構造を持つ人だけが経験できるという研究結果

音楽を聴いて鳥肌が立つ、という体験をしたことがあるだろうか。もしあるならば、あなたはとてもラッキーな経験をしている。

大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている

私たちの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽によって形成されていると、研究により明らかになった。

Appleの重役がiTunesの音楽ダウンロードが終了することを認める

ついにその日が来てしまうのだろうか。先日発表されたアメリカレコード協会(RIAA)の2017年末の収入報告でもデジタルダウンロードの売り上げが2011年以来6年ぶりにCDやアナログレコードなどの売り上げよりも少なくなったと発表されたが、ちょうどそのタイミングでApple Musicの重役のJimmy Iovineが、iTunesストアの音楽ダウンロードが、終了する見込みであることをBBCの取材に対して認めている。