【FEATURED】「LOST DECADE 10」座談会 | tofubeats、okadada、DJ WILDPARTY、tomadが語るクラブとディスコ、音楽で踊ること

tofubeats、okadada、DJ WILDPARTY、tomadがレジデントを務めるパーティー『LOST DECADE』が5/12に代官山UNITで開催される。今回初めてゲストにハウス新世代アーティストKEITA SANOを迎え、節目の10回目。その10回目を記念して『ロスディケ』を開催する意図や背景などを詳しく語ってもらった。

Interview and Photography by Jun Yokoyama

ロスディケをざっくり振り返り

tofubeats - そもそも今日の内容は何なんですか?

tomad - ロスディケについて?

一同 - 笑

sskhybrid(スケブリ) - 雑だな〜。

DJ WILDPARTY - 何で呼んだ人が投げっぱなしなの?笑

okadada - tomad怒ってるの?

tomad - 横山さん司会お願いしていいですか?

じゃあ始めましょう。10回目ということで回数を重ねるごとの変遷をお伺いしたいのですが。

tomad - ロスディケって回数重ねるごとに変わってるっていうこともないんだよね。笑

tofubeats - 早稲田Sabaco期、秋葉原MOGRA期、UNIT期とロスディケはありますが。

okadada - MOGRAは1回だけ

Sabacoでは何回したんですか?

okadada - Sabacoでは4回。

DJ WILDPARTY - もう人数のキャパ的にSabacoでやるのが無理になって、秋葉原のMOGRAに。

tofubeats - Sabacoでは入れ替え制にして。

DJ WILDPARTY - あそこでやるのがいいから、なるべく続けようって言ってやってたんだけど、どうやっても続けるのが無理になって。そこで一回MOGRAでやって。そのあとUNITに移りました。

okadada - UNITでやれたらいいよね、って4人で。その時は4人でやってUNITにお客さんをいい感じに入れることができるかなんて分からなかった。ライブならまだしもDJイベントで。

tomad - 初めてUNITで出演したのはいつですか?

tofubeats - ぼくは荒川智則です。

okadada, DJ WILDPARTY - おれらは2011年のやけサマ

tomad - やっぱそうなのか。

okadada - 最初はかさ増しかさ増しでUNIT埋めるぞって。ロスディケ4人でUNIT埋めれたら底上げ感ありますねって。そんな話で始まってやってます。

tofubeats - 続くもんですねー。

1年に1回くらいのペースですか?

DJ WILDPARTY - 1年に2回くらい?

okadada - 年1回の年もあった。

そもそもいつからロスディケは始まったの?

okadada - 2010年の1月から。絶対にそれは覚えてる。

マルチネのイベントの一環として始まってるの?

tofubeats - エアバブルのあれでしょ?

tomad - 最初2010年にエアバブルっていうイベントを中野ヘビーシックで企画してたんです。それはオカダさんの初東京イベントで。けど企画してる途中でオカダさんがその前の月のクリスマス・イブにUstreamでやったDJ配信でバズっちゃうっていう事件があって。

okadada - それでエアバブルのイベントに予約がたくさん来ちゃって。入らないぞってなっちゃって。その時東京におれが2週間くらいいるからって、エアバブルの次の日にロスディケを企画したのがきっかけ。

FH000009

FH000010
写真提供: LOST DECADE運営委員会

DJ WILDPARTY - それでSabacoがOKしてくれて。

ロスディケはどこから名前ついたの?

tofubeats, Okadada - エアバブルですよ。バブルが弾けてロスディケ。

なるほど日本経済の…。

なぜロスディケをするのか?そして開催ペースを加速させたのか?

okadada - 去年は3回やりましたね。

DJ WILDPARTY - 増やそうって話をして、意図的に何回もやりました。

okadada - 一昨年にみんなに「やらへん?」って相談したのを覚えてる。

DJ WILDPARTY - 季節ごとにやりたいって言ってましたよね。

去年はぐっとギアを上げて3回やった的な?

okadada - そうですね。やばいなって思ったんですよ。おれはロスディケをUNITでやって、神戸でやって、だんだんヤバイなって思ったんですよ。UNITで最初やった時に、最後ステージに友達とかみんな上がってきちゃったんですよ。選曲もうわ〜ってめちゃくちゃになって、その時めっちゃくちゃ楽しいんだけど、これが楽しくなくなりそうって不安にも思っちゃったんですよ。いつまでこれやんの?って思ったらもうその時には手遅れだし。だから方向性を示していかないと、と思いました。

tofubeats - オカダさんはそういうのを人よりも気にしているタイプですもんね。

DJ WILDPARTY - 去年やってもまだまだDJ中プレイをずっと見られてるなって感じもありました。

okadada - 去年のマルチネのイベント「大都会と砂丘」の砂丘フロアは電気を暗くした結果みなさん踊ってくれてよかったです。

DSC2172

何か問題意識みたいなものは共有してるってことなの?

okadada - そもそもDJって見られる事が前提の行為ではないでしょ。クラブイベントに来て、tomadやtofubeatsのDJをずっと見てて「なんか面白くなかったな」って思われたくないというか。「いつもはライブ行ってたけど初めてクラブイベント行ってみよう」って思った人につまらない思いをして帰ってほしくないって気持ちがあります。

クラブってある程度の楽しみ方の形式があって、ライブハウスはステージ上のパフォーマンスを見るっていう形式がある。クラブでは、例えばハウスとかはお客さん同士が向かい合ってもいいっていう形式があるわけじゃないですか。

それがちょっとでも伝わればもっと楽しくなると思うんで。分かってないから悪いっていう話じゃなくて、分からせられてないこっちの問題というか。単純に楽しみ方を分かってもらいたい。

クラブイベントがライブイベントみたいになってきて、クラブイベントの楽しみ方っていうのをなんとなく体験する場所やイベントがなくなってきたような気はします。マルチネのイベントをやっててtomadはどう思いますか?

tomad - そもそももともとokadadaが言うような地に足が着いたようなイベントをマルチネがやってきたわけでもないのであれなんですが。いろいろポップスの成分とかも多くなってきて、そもそもマルチネのイベントはライブっぽいというか。それはそれでいいっちゃいいんですが、他のイベントも同じように全部がそれになるとよくないかなって思うんですよね。

ロスディケだけはライブっぽい要素を増やさず、4人でコントロールできるようなイベントをやっていかないとと思ってます。

okadada - 神戸のロスディケの後にTwitterで検索したんですよ。そうしたらイベントに来れなかった人が「インスタ見たらいつもの曲が掛かってたから、別に行かなくてよかったな」って書いてあるのを見たんですよ。それ見て「これか…」ってなって。この投稿を見て「やばい」って思ったんですよ。

同じ曲でも一回一回、いろいろな掛け方とか流れで毎回曲の印象を変えれる可能性があるのがDJなんだけど、インスタにアップされるのは一番盛り上がる一瞬だから切り取られてそこだけで判断される世界なんやなと。良くも悪くも自分たちはそういう世界で生きていて、じゃあこれに対して何をしないといけないかっていうのを考えました。そういう意味で全体を重視したロスディケを何回もやろうってみんなに言ったんです。

DJ WILDPARTY - ぼくは曲を作ったりライブをしたりするわけじゃないので、ライブっぽいイベントに放り込まれるんですよ。転換のDJとして。もうライブライブライブワイパライブみたいな感じで挟まれるともうDJとしてやることが少なくなってくるんです。DJというか転換DJになっちゃうんで、個人的にはしんどくなってきます。

だからロスディケみたいにいろんなDJがグルーヴを積み上げていくっていう時間はとても大事になってきます。昔はそういうイベントもまだあったのが、だんだん違うノリになってきたというのを感じます。

tofubeats - ぼくはライブもするんで難しいんですよね。ライブって受動的じゃないですか。演奏もあって照明もやってくれてみたいな。そういうのに慣れている人がクラブに来てくれて自ら踊るっていうのに気付くっていうのはまあむずかしいと思うんですよ。

そんなライブイベントに10回のうち9回行ってる方が1回のロスディケで能動的に踊るかっていうと、まあ難しいだろうなって思いますね。けどこれがなくなると一生チャンスはないとも思うんですよ。でも難しいだろうし、来てくれる人の人生の中ではクラブで踊るという行為はさして必要でもないことかもしれないから、彼らを変えたいっていうよりかは…。

オカダさんの言うことも分かるんですが、ぼくはそういう人がロスディケのようなイベントにふと来て、楽しいと思ってくれるのか、どうなるのか、ってことをロスディケやりながら考えているって感じですね。自分で踊ってみると楽しいことに気づいて欲しい、みたいな気持ちはあるんですけど、自分はDJにそこまで自信がないし、自分がDJをしながらお客さんが能動的になることはあるのか、どういうことなのかを考えているんですよね。

だってここにいる人達はそもそも誰に教えてもらったわけでもなく、なんとなくそれに気付いたわけじゃないですか。もちろん先輩たちがそういう環境を作ってくれたとは言え。

okadada - おれも誰かに促されて学んできたから、誰かに返していかないととは思ってる。初めてヒップホップのイベントに言った時はブースにかぶりついて見てたし。

RELATED

tofubeatsが本日リリースの新曲"Keep on Lovin' You"のジャケットと連動したミュージックビデオを公開

tofubeatsが本日リリースした『サントリー天然水 GREEN TEA』とのコラボシングル"Keep on Lovin' You"のミュージックビデオを公開した。

tofubeatsがヤングジャンプ創刊40周年記念ムービーに新曲"WHAT IS YOUNG?"を提供

今年に入り竹内まりやの"Plastic Love"のカバー、さらに今月24日には『サントリー天然水 GREEN TEA』とのコラボ曲"Keep on Lovin' You"のリリースと、スペシャルな動きが続くtofubeats。

tofubeatsがニューシングル"Keep on Lovin' You"の岩屋民穂と山根慶丈が手がけたジャケットを公開

tofubeatsが"Plastic Love"に続く2019年第2弾シングルとなる"Keep on Lovin' You"のジャケット画像を公開した。

MOST POPULAR

【Interview】UKの鬼才The Bugが「俺の感情のピース」と語る新プロジェクト「Sirens」とは

The Bugとして知られるイギリス人アーティストKevin Martinは、これまで主にGod, Techno Animal, The Bug, King Midas Soundとして活動し、変化しながらも、他の誰にも真似できない自らの音楽を貫いてきた、UK及びヨーロッパの音楽界の重要人物である。彼が今回新プロジェクトのSirensという名のショーケースをスタートさせた。彼が「感情のピース」と表現するSirensはどういった音楽なのか、ロンドンでのライブの前日に話を聞いてみた。

【コラム】Childish Gambino - "This Is America" | アメリカからは逃げられない

Childish Gambinoの新曲"This is America"が、大きな話題になっている。『Atlanta』やこれまでもChildish Gambinoのミュージックビデオを多く手がけてきたヒロ・ムライが制作した、同曲のミュージックビデオは公開から3日ですでに3000万回再生を突破している。

Floating Pointsが選ぶ日本産のベストレコードと日本のベストレコード・ショップ

Floating Pointsは昨年11月にリリースした待望のデビュー・アルバム『Elaenia』を引っ提げたワールドツアーを敢行中だ。日本でも10/7の渋谷WWW Xと翌日の朝霧JAMで、評判の高いバンドでのライブセットを披露した。